異名同音の使い分け。コードに#と♭どっちをつけるべきかを状況別で解説

異名同音についての説明

ぎたすけ

いみょうどうおん?よくわかんないけど、コードで#と♭のどっちがどっちかはよくわからないことは多いな!

たけしゃん

これは「いめいどうおん」って読むんだよ。名前が違うけど、鳴ってる音は一緒のコードのことだね

音楽理論講座トップ

異名同音(いめいどうおん)とは

異名同音についての説明

異名同音とは平均律において、音名は違うけど同じ音が鳴るものを指します。

平均律

1オクターブを12等分にした音律のこと。ポップスなど大衆音楽では平均律を用いる

よく出てくる異名同音を並べてみると、これだけあります。

  • C#=D♭
  • D#=E♭
  • F#=G♭
  • G#=A♭
  • A#=B♭

他にも「E#=F」だったり、ダブルシャープやダブルフラットなども入れるとかなりの数の異名同音が存在します。

ぎたすけ

同じ音なんだから名称を統一できないの?

たけしゃん

それが五線譜だと曲の調(キー)によって使い分けないと譜面がすごーく見づらくなっちゃうんだよね
 

コードの#と♭の使い分け

コードで#と♭のどっちを使うのが正しいのか?

さて、本題の「コード譜などの譜面を作るときに#と♭のどっちのコードネームを使うのが正しいのか」を解説していきましょう。

まず、弾き語りの人に認識してほしいのは「#と♭の法則を守らないと五線譜にしたときに困る」ということなんですよね。

普段、コード譜しか使わない人は「どっちでもいいじゃん」となりがち。実際どっちでも分かればいいですしね。

しかし、他の楽器パートの方と共有するときに#と♭の法則がぐちゃぐちゃだと相手は結構困るものなのです。

たけしゃん

特に音大出身とかクラシック畑の人がいると、結構苦言を言われますね…(苦笑)

また、有名出版社の市販スコアで見慣れてる人は法則に則った譜面に慣れてるので、デタラメの譜面だと結構辛いんですよね。

補足

最近は色んな方が楽譜を有料販売しているため、法則に則ってない有料譜面も割とあります…(汗)

たけしゃん

僕も自分の主催するセッションで多人数にコード譜共有するようになってから気をつけるようになりました

そして、本題の#と♭の使い分けについては以下の2点を守りましょう。

  1. ダイアトニックスケールで頭文字のアルファベットが重複しないこと
  2. 上行のコード進行では#、下行のコード進行では♭を使う

それぞれのパターンを具体的に解説していきます!

ダイアトニックスケールで頭文字のアルファベットが重複しないこと

C#キーとD♭キーだとC#キーの場合はアルファベットが重複してしまう

コードに#と♭のどちらをつけるかの判断で、大きく影響するのは曲のキーです。

曲のキーを考えずに#と♭を振り分けると、五線譜にした際に余計な臨時記号が生まれるからです。

五線譜の調合と臨時記号の違いを解説した図解

五線譜では調合で#や♭を一括適用させるので、無駄な臨時記号は極力生まないようにします。

ダイアトニックスケールでアルファベットが重複するということは臨時記号が都度発生することを意味するので、重複しないようにするわけですね。

つまり、先ほどの例で言うとC#キーとD♭キーは異名同音のスケールなんですが、C#キーで表記すると無駄に臨時記号が増えるのでD♭キーで表記します。

C#キーとD♭キーだとC#キーの場合はアルファベットが重複してしまう

※一般的な譜面はD♭キー表記で、C#キーで表記されることはない

そして、アルファベットが重複しないように選択したダイアトニックスケールの一覧表がこちら。

メジャーキーのダイアトニックコード一覧表
補足

F#メジャーキーについてはF#でもG♭でもアルファベットが重複しますので、F#を用いてます

上図を見てもらうとわかる通り、#がつくメジャーキーはF#メジャーキーだけなんですよね。

ギターだとなんでも#をつけてしまいがちなんですが、実は♭のほうが多かったりするんです。

最初は上記のダイアトニックスケール表を見ながら、コード譜を書いてみるといいでしょう。

有名出版社の市販ギタースコアで練習したり、コード譜を何枚も書いてると演奏キーでどっちの記号を使うかも自然と覚えてきます。

たけしゃん

僕もセッション用の譜面を書き始めた当初はこのスケール表を見ながら、何枚も書きましたね…

上行のコード進行では#、下行のコード進行では♭を使う

上行のコード進行では#記号、下行のコード進行では♭記号をつける

先ほどはダイアトニックスケールでの#と♭のルールについて解説でした。

今度はダイアトニックスケールには載っていないノンダイアトニックコードが出てきたらどうする?という話です。

ノンダイアトニックコードの場合に適用するルールは2つ!

  1. ダイアトニックスケールで#や♭がついてるアルファベットは同じものをつける
  2. 上行進行は#、下行進行は♭をつける

まず、ダイアトニックスケールで既に#や♭がついているアルファベットなら同じものをつけましょう。

例えば、ダイアトニックスケールにC#mがあるキーではC#7です。D♭7にはしません。

また、ルートが階段式に上がる上行のコード進行では#、下がる下行のコード進行では♭をつけましょう。

上行のコード進行では#記号、下行のコード進行では♭記号をつける

このあたりのルールも有名出版社が販売している市販のギタースコアで練習していると自然とわかってきますね。

あと、弾き語りやってるとdimコードって#ばっかりだったりしますよね。その理由は上行進行のパッシングディミニッシュで使われてるからなんですね。

こういったことがわかってくると音楽理論の勉強も楽しめるようになってきますね。

 

異名同音について まとめ

ノートブック
  • 異名同音とは音名は異なるが、鳴ってる音が同じものを指す
  • #と♭はダイアトニックスケールでアルファベットの重複がないようにつけよう
  • ノンダイアトニックコードは上行進行は#、下行進行は♭をつける

ぎたすけ

なんか思ったより細かいルールがあるんだな。譜面書くのって大変だなぁ

たけしゃん

まあ、極論言えば読みやすければいいんだけどね。音楽を一緒にやる人が増えるほど大事になってくるから早めに覚えとくといいよ

異名同音についての解説でした!

ギター弾き語りの人からすると、どっちでもよかったりするので面倒ではありますよね…(苦笑)。

ただ、サポート頼んだり、編曲頼んだり、みんなでセッションしたりと音楽を一緒にやる人が増えるほどに大事になってくる知識です。

慣れてくれば何てことはないので、少しずつ意識するところから始めてみましょう!

良く使うパターンはおおよそ決まっているので、まずは基本パターンを弾いて流れを確認してみましょう。

音楽理論講座 一覧

第1章 音や楽譜の読み方を覚えよう

第2章 キーやスケールを理解しよう

第3章 コード進行のバリエーション

第4章 ノンダイアトニックコードの導入

第5章 応用的な音楽理論の活用

音楽理論に関するコラム