ノンダイアトニックコードとは?言葉の意味、よく使用されるパターンを解説

ノンダイアトニックコードとはダイアトニックコード以外のコードを指す

ぎたすけ

ノンダイアトニックなんだから、ダイアトニックコード以外ってことだよな?

たけしゃん

その通り!曲やアレンジのバリエーションを増やすにはいかにノンダイアトニックコードを使いこなせるかが重要なんだよね

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ノンダイアトニックコード

ノンダイアトニックコードとはダイアトニックコード以外のコードを指す

ノンダイアトニックコードとはダイアトニックコード以外のコードを指します。

鼻歌などで作曲を始めてみると、大抵はダイアトニックコードだけで成立する曲ができるもの。

そこで、曲のバリエーションを増やすために取り入れたいのがノンダイアトニックコードです。

ポップスのヒット曲にはダイアトニックコードだけで成立している曲はたくさんあります。

一方でノンダイアトニックコードをうまく活用した曲はもっとたくさんあります。

本記事ではノンダイアトニックコードの仕組みからポップスで使われる定番手法まで解説していきます。

まずはダイアトニックコードをおさらい

ダイアトニックコード

ダイアトニックコードとは「全音・全音・半音・全音・全音・全音・半音」の並びで構成されるメジャースケールを基に作られるコードのことです。

音階

ダイアトニックコードで構成されるスケールをダイアトニックスケールと呼びます。

スケール

音の並びのこと

僕ら現代人はこのダイアトニックスケールに慣れ親しんでいて、鼻歌など無意識でメロディーを歌うと自然とダイアトニックスケール内でメロディを作り出してしまいます。

そして、ダイアトニックスケールにはメジャーキー(長調)とマイナーキー(短調)が存在し、CからBまで12種類のキーが存在します。

メジャーキーのダイアトニックコード一覧表

※メジャーキーのダイアトニックスケール一覧

また、ダイアトニックスケールには3和音と4和音があります。

ダイアトニックコードの3和音、4和音、度数の一覧

上図はCメジャーキーの3和音と4和音のダイアトニックコード一覧です。

Cメジャーキーにおいては上図に記載されていないコードは全てノンダイアトニックコードとなるわけですね。

ノンダイアトニックコードを使うときの注意

Dm7→G7→Cmaj7→Am7のコード進行にノンダイアトニックコードを入れてみた

ノンダイアトニックコードを組み込むにしても、好き勝手には組み込めません。

理論を何も意識せずに組み込むと、聴きづらくて気持ちわるいコード進行になってしまいます。

なぜなら、現代人はみんなキー(調性)に慣れ親しんでいるからです。

音楽を聴いてるリスナーさんも無意識にキーを理解して曲を聴いているので、ノンダイアトニックコードが入ってくると「ん?」と違和感を感じるのです。

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そして、その違和感が色んな感情を生み出すきっかけにもなるわけですね。

いわば、ノンダイアトニックコードは隠し味のようなもので、程よいレベルに抑える必要があります。

そのため、ノンダイアトニックコードは楽曲のキーを理解しつつ、理論的に説明できる範疇で使用されます。

次章では、具体的にポップスでよく使われるノンダイアトニックコードの手法を解説していきます。

 

ノンダイアトニックコードの活用方法

e965 で演奏を録ってるところ

さて、ノンダイアトニックコードの概要も抑えたところで活用方法について解説をしていきましょう。

ノンダイアトニックコードの活用方法はほんとうに多彩です。

音楽理論的な解釈も多種多様で、深く理解するほどに色んな組み込み方ができるからです。

とはいえ、ポップスのヒット曲ではその活用パターンはおおよそ決まっています。

そこで、ポップス定番のノンダイアトニックコードの組み込み方を3パターンほど事例と共に見ていきましょう。

ノンダイアトニックコードの組み込み方

セカンダリードミナント

セカンダリードミナントのコード進行例と説明

セカンダリードミナントとはダイアトニックコードのⅠ以外にドミナントモーションするコードのことです。

一瞬だけ他のキーに転調して、転調先のキーでドミナントモーションを行うと同時に基のキーに戻ります。

リハーモナイズをやってみよう。Fmaj7をFメジャーキーのⅠと見立てて、その前にGm7とC7を置いてツーファイブワンの形とする

上図は定番のセカンダリードミナント絡みのコード進行です。Gm7からFメジャーキーに転調してFmaj7でCキーに戻ります。

他のキーに転調するため、その際にノンダイアトニックコードが使用されるわけですね。

ちなみにFmaj7はCメジャーキーとFメジャーキー両方のダイアトニックコード(ピボットコード)で、FメジャーキーからCメジャーキーに自然に戻る役割を果たしています。

ピボットコード

2つのキーに共通して存在するダイアトニックコードのこと。転調の橋渡しする役割をもつ

セカンダリードミナントはほんとに色んな楽曲で活用されています。

ヒット曲の中でセカンダリードミナントを多用している楽曲としてはDISH//の猫があります。

猫/DISH//(YouTube)

猫 コード譜(Uフレット)

猫ではサビの「猫になったんだよな 君は」でセカンダリードミナントが使われていますね。

また、一口にセカンダリードミナントといっても活用パターンは非常に多彩です。

詳しい説明や活用事例は下記の記事を参照してください。

サブドミナントマイナー

Ⅳのサブドミナントマイナー

ダイアトニックスケールのⅣに当たるコードをマイナーにしたものがサブドミナントマイナーです。

サブドミナントマイナーもノンダイアトニックコードになります。

通常のサブドミナントのコード進行と、サブドミナントマイナーのコード進行を聴き比べてみましょう。

サブドミナントを使ったC-Dm-F-Gのコード進行とギターコードフォーム
サブドミナントマイナーを使ったC-Dm-Fm-Gのコード進行とギターコードフォーム

ノンダイアトニックコードのFmで、少し違和感を感じますよね。

この違和感を感じる部分にメロディーを載せると、なんともエモい感じになります。

サブドミナントマイナーを有効に活用した楽曲として、優里さんのドライフラワーがあります。

ドライフラワー/優里(YouTube)

ドライフラワーのコード譜(Uフレット)

サビの最後の「きっときっときっときっと 色褪せる」がサブドミナントマイナーですね。

サブドミナントマイナーはダイアトニックコードでは出せない切なさがありますね。

ロックバンドのバラードなどでも多用されており、僕の中ではエモさの象徴のようなコードです。

詳しい仕組みや他の使用パターンも解説した記事もあるので、合わせて読んでください。

パッシングディミニッシュ

パッシングディミニッシュを説明した図

これもポップスでは定番の手法、パッシングディミニッシュです。

コードとコードの間にディミニッシュコードを置いて、ルート音を滑らかにつなぎます。

ルート

コードの最低音のこと。ベース音とも呼ぶ

そして、パッシングディミニッシュに使われるディミニッシュコードはノンダイアトニックコードです。

パッシングディミニッシュの定番コード進行を聞いてみましょう(Dメジャーキー)。

D→G→A→A#dim→Bm7のパッシングディミニッシュ

パッシングディミニッシュが入ると、コード進行が滑らかで違った雰囲気に聴こえますね。

また、このコード進行はアコギ弾き語りで非常に良く使うので聴いたことあるなーと思った人も多いはず。

パッシングディミニッシュを使った代表的な楽曲は秦基博さんの「ひまわりの約束」です。

ひまわりの約束/秦基博(YouTube)

ひまわりの約束 コード譜(Uフレット)

サビの「君のためにできることが」の部分でパッシングディミニッシュが使われています。

秦基博さんは色んな楽曲でパッシングディミニッシュを多用されていますね。

パッシングディミニッシュについても、細かい解説や使用パターンについて別記事にまとめています。

ぜひ、合わせて読んでください。

 

ノンダイアトニックコード まとめ

本が浮いている写真
  • ダイアトニックコード以外のコードがノンダイアトニックコード
  • ポップスのヒット曲ではノンダイアトニックコードを活用した楽曲が多い
  • ノンダイアトニックコードは隠し味的な使い方が有効

ぎたすけ

なるほど。やっぱり、好き勝手使ってハマるわけじゃないんだな

たけしゃん

そうだね。使い方は大体決まってるけど、深く理解するほどに選択肢が増えていく感じだね

ノンダイアトニックコードの解説でした!

まずは本記事でも紹介した定番パターンを使いこなせるようになりましょう。

また、コード進行だけ覚えるよりはそのコード進行に色んなメロディーを載せる練習をするのが有効です!

作曲のレパートリーを増やすにはコード進行を覚えることだけでなく、同じコード進行に多彩なメロディーを載せられることも同じくらい重要ですからね。

音楽理論講座 一覧

第1章 音や楽譜の読み方を覚えよう

第2章 キーやスケールを理解しよう

第3章 コード進行のバリエーション

第4章 ノンダイアトニックコードの導入

第5章 応用的な音楽理論の活用

音楽理論に関するコラム