メジャースケールを理解しよう。理論とギターの指板の関係性を解説

メジャースケールの説明

ぎたすけ

メジャースケールってドレミファソラシドのことじゃないの?

たけしゃん

その通り!簡単なようで実は結構深くて、ちゃんと理解するとギターの演奏にもすごく役立つんだよ

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たけしゃん

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プロフィール

ギター弾き語りのシンガーソングライター。長年の音楽活動や音楽の仕事で得た知識・経験を基にブログを書いています。
雑誌の音楽記事執筆、音楽専門書の執筆(工学社)、nana公認クリエイター、IPC VOICE STUDIO公認ボイストレーナーです。
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メジャースケールとは

メジャースケールの説明

メジャースケールとは「全音・全音・半音・全音・全音・全音・半音」という法則で配列した7つの音を指します。

なお、半音は1つ横の音、全音は2つ横の音ですね。

全音と半音

ギターのフレットで言うと1F横が半音。2F横が全音となります。

ギターのフレットにおける半音と全音

なぜ、このメジャースケールが重要なのか?というと、ポップス曲の大半はメジャースケールを基にメロディーやコードが構成されているからなんですね。

ぎたすけ

じゃあ、曲を作るにもメジャースケールを覚えないと作れないってことか

たけしゃん

覚えなくても、みんなポップス聞いて育ってるからメジャースケールが体に染みついてるんだよね

面白いことに、このメジャースケールは現代人の体に染みついてます。鼻歌で適当に歌うと勝手にメジャースケール内の音だけでメロディーを作ってしまうんです。

じゃあ、メジャースケールを覚える必要はないか?というとそんなこともないんですよね。

メジャースケールを理屈として把握することで、メジャースケール外の音を上手く組み込んだり、楽器で自由にメロディーを奏でたりできるようになります。

メジャースケールの種類

楽譜とノートパソコン

メジャースケールは 「全音・全音・半音・全音・全音・全音・半音」 という法則に則った7つの音の並びです。

そのため、音の数だけスケールの数もあるわけで全12種類のメジャースケールが存在します。

メジャースケール一覧

12種類のメジャースケールを一覧化した表

ド(C)から始まる、Cメジャースケールは「ドレミファソラシド」と言う並びになるので、もっともわかりやすく有名なメジャースケールです。

Cメジャースケールを説明した画像

ピアノの鍵盤でみたときにCメジャースケールは白鍵盤のみの構成になるので、音楽理論の説明でもよく用いられますね。

音階

メジャースケール自体は全てのパターンで音の並びは一緒です。

例えば、Dメジャースケールの場合はレ(D)からスタートして 「全音・全音・半音・全音・全音・全音・半音」 となります。

Dメジャースケールの音を一覧化した図

スタート位置が変わるだけで、音の間隔は一緒というのがポイントです。

だからこそ、最後のサビで半音上に転調してもメロディーラインは同じ構成だったり、カポタストをつけてキーを変えてもメロディーの構成は一緒だったりするわけなんですね。

メジャースケールとギターの指板

Fender CC-60S Concert ネック前面

ギターの場合は白鍵盤や黒鍵盤はなく、フレットのみの構成なのでメジャースケールの形は決まってます。

形を覚えてしまえば、スタート位置を変えるだけなので実はピアノより覚えやすいんですよね。

その決まった形と言うのが下図の並びです。5弦ルート、6弦ルートの両方を覚えられると良いですね。

メジャースケール 5弦ルート
メジャースケール 6弦ルート

上記の図でルート音に指定されている音がスケールの開始位置です。

例えば、5弦3F(C)からスタートするとCメジャースケール。5弦5F(D)からスタートすればDメジャースケールになります。

形さえ覚えてしまえば、曲のキーが分かるだけで適当にメロディーを弾けるようになります。

たけしゃん

曲のキーに合わせたメジャースケールを選択して、その中で適当に弾いてればメロディーとして成立します

まずは上図の形をなぞるところから始めましょう。運指の基礎練習にちょうどいいです。

一方で、なぞってるだけだと全然使えるようにならないので曲に合わせて適当に色々弾いてみるのが重要です。

例えばですが、あいみょんのマリーゴールドはDメジャーキーなので、マリーゴールドを流しながら5弦5Fをルートにしたメジャースケールで適当にメロディーを弾いてみましょう。

Dメジャースケールの5弦ルート

マリーゴールド(AIMYON BUDOKAN -1995-)/あいみょん(YouTube)

補足

演奏開始は0:35からです。サビ始まりなのでサビ終わった後の間奏で適当にメロディーを弾いてみましょう

Dメジャースケール図の●部分を適当に行ったりきたりするだけで曲に合ったメロディーになります。

最初はなかなかできなくても、何度か繰り返してると適当なメロディーが弾けたと思うんですよね。

こういった練習を繰り返してると、アドリブで適当に弾けるようになってきます。

メジャースケールをギター指板に落とし込めると、アコギ2本構成の伴奏も作りやすいので便利ですよ。

たけしゃん

ちなみにセッション入門ワークショップ的なのいくと、こんな感じで適当にスケールで適当に弾いてみてって言われますね

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メジャースケール まとめ

TASCAM TM-80で演奏を録っているところ
  • メジャースケールとは「全音・全音・半音・全音・全音・全音・半音」 といった音の並びのこと
  • ポップス曲の大半がメジャースケールを中心に構成されている
  • メジャースケールをギター指板で自由に使えると、曲に合わせてアドリブでメロディーを入れられる

ぎたすけ

メジャースケールを覚えるとアドリブでメロディーを入れられるっていいな!

たけしゃん

体にはメジャースケールが染みついてるから歌なら普通にアドリブできる人多いよね。指板で覚えられるとギターでもできるようになるよ

メジャースケールについての解説でした。

まあ、正直なところ作曲においては当たり前に使ってるものなので、音楽理論として覚える必要はそんなにないんですよね。

一方で楽器で対応力をつけるためには、かなり重要な話だったりします。

ギターソロとか弾く場合は色んなスケールを覚えていく必要がありますが、その第一歩がメジャースケールなので、ぜひチャレンジしてみてください。

音楽理論講座 一覧

第1章 音や楽譜の読み方を覚えよう

第2章 キーやスケールを理解しよう

第3章 コード進行のバリエーション

第4章 ノンダイアトニックコードの導入

第5章 応用的な音楽理論の活用

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