ぎたすけ
たけしゃん
- 相対音感と絶対音感の違い
- 相対音感を鍛えることでできること
- 相対音感のトレーニング方法
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相対音感とは
たけしゃん
相対音感とは特定の音とその他の音の音程差(音の高さ)を認識する能力のこと。
相対音感があれば「ド」の音を聴いた後にミの音で歌うことができます。
突然鳴った音の音程はわからないものの、音と音の音程差はわかるのでドの音を基にミの音を歌うことができるわけです。
相対音感と絶対音感の違い
絶対音感は単独で特定の音を聴いて、音の高さを認識する能力です。
「ド」の音を鳴らした時に絶対音感がある人はドと認識できますが、相対音感しかない人はドと認識できません。
しかし、相対音感しかない人も「ド」の音を「ド」と認識した後に他の音が鳴れば、後から鳴った音は「ド」との音程差から何の音か認識できるようになります。
クラシックでは絶対音感が必要となることがあるものの、J-POPやロックといった一般的な大衆音楽では絶対音感が必要となることはほとんどありません。
逆に相対音感の精度がいかに高いか?が非常に重要(理由は後述)となります。
相対音感は誰にでも備わっている能力
絶対音感は幼少のころからピアノなど楽器に触れていないと身につきません。
しかし、相対音感は誰しもが持っている能力であり、相対音感の精度も訓練で高めることができる能力です。
例えば、カラオケの伴奏に合わせてメロディを歌うことだって相対音感を使っています。
伴奏のキーが上がれば、あなたも歌うメロディーのキーを伴奏に合わせて変えられますよね?これこそ、相対音感でなせる業なのです。
相対音感は誰しもが気づかないうちに使っている能力なのです。
相対音感にはインプットとアウトプットがある
相対音感というと音を聴き分ける能力というのが一般的です。
聴いた音から音程差を認識するのが相対音感。
しかし、音楽をやる以上は音を発する必要があるわけで聴き分けた音を正確な音程で発する能力が必要です。
よって、聴くことばかりを意識しても音楽の上達に繋がりません。
ギターであれば指板、ピアノであれば鍵盤のどの位置がどの音なのかを理解すること。
ボーカルであれば自分が出したい音を出せるように発声など体の使い方をコントロールすること。
これが正しく音をアウトプットするための能力となります。
相対音感を鍛える…という場合はインプット・アウトプットをセットで鍛えることが重要であることを理解しておきましょう。
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相対音感を鍛えるとできるようになること
たけしゃん
相対音感の能力が高まると、実際にどんなことができるようになるのでしょうか?
具体的に例を上げてみると…
相対音感でできること
- ボーカルのピッチ(音程)が良くなる
- コーラス(ハモリ)が上手くなる
- 耳コピが飛躍的に早くなる
- アドリブができるようになる
- 作曲・編曲能力が向上する
他にも細かいものはたくさんありますが、大きくはこの5つ!
ボーカルのピッチ(音程)が良くなる
ボーカルのピッチ(音程)の精度はメロディーラインの音程差を正しく捉えられているかで決まります。
実際にピッチがずれる場面を細かく掘り下げると、苦手な音程差は決まっているものなのです。
よって、相対音感の精度が高まり音程差を正確に把握して、その通りに発声することができると飛躍的にピッチ(音程)の精度が良くなります。
実際にボイストレーニングでも、「ド⇒レ」「ド⇒レ#」「ド⇒ミ」…と1音ずつ音程差を正しく発音する練習は定番のメニューです。
このメニューは相対音感のインプット・アウトプットを鍛えるメニューなのです。
また、楽器演奏が上手い人には歌も上手い人が多いのも、相対音感のイン・アウト両方の能力が鍛えられてピッチが正確であることが理由の一つでもあります。
コーラス(ハモリ)が上手くなる
コーラス(ハモリ)は相対音感を使う、代表的な演奏です。
綺麗に主旋律のコーラスをつけるには主旋律との音程差を正しく理解して発音する必要があります。
相対音感の精度が高まれば、主旋律との音程差を一定に保ち、綺麗なコーラスを重ねることができるようになります。
また、相対音感が鍛えられることで主旋律からとっさにコーラスのメロディーを考えられるようになります。
主旋律の3度上のコーラスだけでなく、色んなラインのコーラスや3声・4声のコーラスもできるようになるので、コーラスの幅が一気に広がります。
耳コピが飛躍的に早くなる
耳コピは音源を聴いて、鳴っている音やコードを特定するので相対音感をフル活用する必要があります。
最初はメロディーやベースラインなど単独音を聴きとるのが精一杯。
ところが相対音感が鍛えられると、鳴っている音を聴くとコードがメジャーなのかマイナーなのか?ⅠなのかⅤなのか?…など大凡の情報が一瞬でわかるようになります。
そして、相対音感と合わせて鳴っている音の推理力も鍛えられ、コード進行やメロディーラインから、次に来る音が推測できるようになります。
相対音感と推理力を合わせて高めることで、耳コピの速度が飛躍的に早くなります。
アドリブができるようになる
アドリブは頭でメロディーをとっさに作り、正しく楽器もしくは声に載せて発音する力が必要です。
相対音感が鍛えられると、コードの中で使える音を理解しメロディーラインを自然と組み立てられるようになります。
楽器でのアドリブプレイに関しては相対音感のアウトプットする力が強く求められます。
頭の中で鳴っている音が楽器の指板上のどこに該当するのかを紐づけられると、色んなコードに対してアドリブが効くようになります。
作曲・編曲能力が向上する
相対音感が鍛えられると、1つのコードに色んなメロディーをつけられるようになります。
逆にメロディーに対して色んなコードをつけることも可能になります。
多用なメロティーとコードの組み合わせが作れると、作曲・編曲の幅が一気に広がります。
ギター1本で色んなアレンジを作れる人は相対音感が鍛えられており、多様なコードとメロディーのハーモニーが頭の中に入っているのです。
相対音感のトレーニング方法
たけしゃん
相対音感を鍛える方法はズバリ3つ。
- 楽器演奏を耳コピする
- コーラスを耳コピする
- アドリブ演奏にチャレンジしてみる
楽器演奏を耳コピする
ギター、ピアノなどコード楽器をやる人は既存の楽曲の伴奏を耳コピすることが最も有効な相対音感トレーニングです。
単独の音同士の音程感も鍛えられる上にコード上で鳴っている音の聴き分けの訓練にもなります。
地道な作業ですが、メロディーラインやベースラインなど単音から始めて音数が少ないアコースティック音源、バンド音源…と段階的にやると良いでしょう。
耳コピは相対音感トレーニングにもなり、コード知識や演奏力のトレーニングにもなります。
最初はわからなくて、諦めてしまいそうになりますが、確実にあなたの実力アップにつながります。
ゆっくり、地道にチャレンジしましょう。
耳コピの題材でおすすめなのが秦基博さんのギター弾き語りアルバム「evergreen」。
基本はギター弾き語りなので耳コピの練習にはもってこい。
そして、本人監修のギタースコアがあるので、耳コピした後に答え合わせすることができます。
ギタースコア
アルバム
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コーラスを耳コピする
コーラスの耳コピは相対音感のインプット・アウトプット双方のトレーニングになります。
最初は簡単な3度上のコーラス(上ハモ)からはじめて、徐々に複雑なコーラスを練習していきましょう。
ナチュラルにコーラスしていると、意外と細かいコーラスラインが違ったりします。
正確に音を取って、正確に発音できるように意識しましょう。
聞き取りに慣れるまでの期間は譜面を買って、確認すると良いでしょう。
バンドスコアやギタースコアは大抵、コーラスラインも記載されています。
慣れてきて、複雑なコーラスにもチャレンジしたい!という人はThe Beatlesを聴くのがおすすめです。
ジョンとポールのコーラスワークは絶品で、参考にしている方はプロ・アマ問わず非常に多いです。
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コーラス(ハモリ)を身に着けよう!コーラスバリエーションと練習方法を解説

アドリブ演奏にチャレンジしてみる
少し敷居が高いですが、アドリブ演奏をすると確実に相対音感・演奏力・作曲・編曲の成長に繋がります。
アドリブ演奏というと楽器のソロ…というイメージですがボーカルのフェイクなども含まれます。
カラオケで間奏時にフェイクを入れてみる。これも立派なアドリブ。
色んなコードに合わせてとっさにメロディーを作って演奏…と聞くと難しく感じますが、同じ音を伸ばしたり切ったりするだけでもメロディーになります。
難しく考えずに思うがままにやってみると、意外と癖になって楽しくなってきます。
楽しく練習できることは重要なので、少しずつチャレンジしてみましょう。
相対音感のまとめ
- 相対音感は音と音の音程差を特定する能力。絶対音感は単独の音の高さを特定する能力
- 相対音感を鍛えるとピッチ(音程)がよくなったり、アドリブができたり演奏力アップにつながる
- 相対音を鍛えるには既存の音源の耳コピが最も手軽で効果的
ぎたすけ
たけしゃん
相対音感についての解説記事でした!
相対音感は演奏の練習をしていれば、勝手に鍛えられていくものではありますが意識してトレーニングすると違うもんです。
コードやフレーズ、コーラスの細かいところまで掘り下げて練習すると演奏における応用力が上がります。
なお、本記事以上に相対音感について、深く掘り下げて勉強したい方は「大人のための音感トレーニング本」がおすすめです。
中級者向けなので、ある程度は耳コピにチャレンジして肌で音楽理論の基本を体感してから、購入したほうが良いです。