ぎたすけ
たけしゃん
- バンドスコアと弾き語りスコア(ギタースコア)の違い
- バンドスコアしかない場合の対処法
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バンドスコアとアコギ用ギタースコアの違い

たけしゃん
好きなアーティストの曲をカバーしよう!…と楽譜を買いに行ったらバンドスコアとアコギ用 ギタースコアがある。
どっちを買ったらよいのだろうか…。
弾き語りをやるならアコギ用のギタースコアを買いましょう!
しかし、弾き語り向けのスコアがなくバンドスコアだけのことは非常に多いです。
実際のところはバンドスコアとアコギ用のギタースコアで何が違うのか?
主な違いは下記の2点です。
- バンドスコアはバンド演奏が前提で譜面が作られている
- アコギ用ギタースコアは弾き語り(楽器1つだけ)で演奏されることが前提作られている
この違いだけです。
しかし、この違いは非常に大きく、特にコード構成が大きく違ったりしてきます。
バンドは複数の楽器が協力してコードを構成している
バンドスコアの場合は複数の楽器が協力して、1つのコードを作り上げていることが多いです。
例えば…
- ボーカルギターがCコードを弾く
- ベースがEを鳴らす
これで、バンドで鳴っているコードはC/Eとなります。
バンド以外でもスキマスイッチのような「ギターボーカル + キーボード」といったユニットでもありがちです。
スキマスイッチもテンションやオンコードが非常に複雑。
ですが、大橋さん(ボーカルギター)のアコギが見たこともないコードフォームであることはそんなになく。
大橋さんは普通のコードを弾いて、常田さん(キーボード)がベース音を変えてオンコードにしたり、テンションを加えていることがほとんどです。
このようにユニットやバンドなど複数の楽器がいる場合は分担して複雑なコードを作ることが可能になるのです。
なので、バンドスコアに記載されたコードを1人で演奏すると演奏に無理が出てくる場合があります。
ギタースコアは弾き語り向けにコードが変わっている
弾き語りスコアはギター1本やピアノだけで演奏することを前提に作られています。
よって、楽器1つで成立するようにコードの構成音が最適化されています。
特にギターの場合はクリシェ進行をはじめ、バンドスコア通りに演奏すると指が届かなくなることは多々あります。
ギターでも演奏できるように構成音の位置を変えたり、コード自体を変更したり…とアレンジされているわけですね。
なので、弾き語りをするなら弾き語りスコアを選ぶべきなのです。
バンドスコアしかない場合の対処法

たけしゃん
弾き語り用のギタースコアが販売されていれば、コードも最適化されているので手っ取り早いです。
…しかし、バンドの曲であればバンドスコアしか出ていないことが大半です。
そんなときのためにバンドスコアしか出ていないアーティストを弾き語り演奏するための対処方法を解説してきます。
主な対処方法の選択肢は3つ。
- バンドスコア記載のギターコードで演奏
- バンドスコアのギターTAB譜で演奏
- 弾き語りしやすいコードに置き換えて演奏
ギター1本ではバンドスコア通りに弾くことが難しい場合がある…といってもバンドスコア通りに弾くだけで対応できる場合も多いです。
特に①と②を混合して対応すれば、7割方は問題ないです。
なので、バンドスコア通りだと厳しい曲の見極めが重要ですね。
それぞれのメリット・デメリットをもう少し深堀して、解説していきます。
バンドスコア記載のギターコードで演奏
- バンド(原曲)と同じコードで演奏できる
- コードを付けかえる手間がない
- ギターだけでは演奏困難なコードが存在する
- ギターだけだと不自然なコード進行になりがち
最も、お手軽なのがバンドスコア記載のギターコードでそのまま弾くことです。
バンド(原曲)と同じコードで演奏できて、スコアのまま弾けばよいので手間がありません。
しかし、ギターだけで演奏するのは困難なケースがあります。
演奏できても、コードチェンジの距離が遠かったりベース音が上下したり…と返って不自然になるケースも多いです。
まずはギターのTAB譜に記載された演奏と組み合わせて、対応できないか試してみましょう。
バンドスコアのギターTAB譜で演奏
- 無理のないギターコードで演奏できる
- アーティストと同じ内容で演奏できる
- 他の楽器がいないと不自然な進行になりがち
- エレキギター特有の演奏方法だったりする
バンドスコアのギターTAB譜はギターで演奏しやすく最適化されています。
よって、無理なく演奏できることが最大のメリットですね。
その一方でエレキギター特有の演奏方法になっていたり、他の楽器が音をつけ足してくれる前提で演奏になっています。
よって、バンドスコアのTAB譜通りで弾き語りすると曲のイメージと合わないことがあります。
特に多いのがベース音。
例えば、クリシェ進行の際にバンドだとベースが半音下降していき、ギターはずっと同じコードというパターンはありがち。
これをギター弾き語りでやると、ずっと同じコードを弾くことになるので全然違う感じになってしまいます。
なので、バンドスコアのTAB譜の通りにコード弾き語りをやる場合も、弾き語りに適しているのか見極めが必要です。
また、そのアーティストの弾き語り演奏verの音源や動画がある場合は弾き語りverを参考にしましょう。
弾き語りしやすいコードに置き換えて演奏
- 弾き語りに最適化したコードで演奏できる
- コードを置き換えれるだけのコード知識が必要
- コードを付けかえるのが手間
最後は弾き語りしやすいように自分でコードを置き換える方法です。
弾き語り演奏をあまりしないアーティストの曲をコピーする時は、この方法がベスト。
例えば、先ほどのクリシェ進行の例で言うと…。
バンドスコア記載のコード例
D F#m/C# D/C B7 Em D#aug G/D A
ギター弾き語り向けに置き換え
D DM7 D7 B7 Em EmM7 Em7 A
とある楽曲の実例ですが、上記のパターンは非常に多いです。
バンドスコアと弾き語り向けで構成音は若干変わるものの、鳴っているコード(和音)はほぼ一緒。
異なるのは半音ずつ下降する音の位置です。
バンドだと色んな楽器が鳴っている中でクリシェ進行のインパクトを出すためにベース音を下降させるのが定石。
よって、コードネーム上もベース(D⇒C#⇒C⇒B7)が下がってますね。
逆にギター弾き語りでは音色がギターしかないので、下降するのがベース音でなくてもクリシェのインパクトが出ます。
よって、ギター弾き語りの場合はベース音と同じ音階をオクターブ上で半音下降させてます。
このように弾き語り向けに演奏しやすく、かつギターでも音の流れがスムーズになるコード進行に置き換えるのがベストです。
コード選択に正解はありません。聴き手が心地良い演奏になるよう、コードを選択することに重きを置きましょう。
コードを置き換えするためのコード知識の学習方法

たけしゃん
バンドスコアしかない場合は自身で弾き語りに適したコードに置き換えて、演奏するのがベスト。
…といっても、コードを置き換えるのは知識が必要で難しいことです。
少しずつ、段階を踏んでチャレンジしていくのが良いでしょう。
おすすめのステップアップ方法
- アーティスト本人監修のギタースコアで完コピをたくさんする
- 色んなアーティストの楽曲を耳コピする
- バンドスコアと耳コピした内容を構成音単位で見比べる
…とこんな感じ。
①(完コピ)と②(耳コピ)をとにかく数こなすことが大事。
①(完コピ)でギター弾き語りのコード選択の引き出しが増えます。
②(耳コピ)ではコードを推測する力が求められるので、コード構成音やコード選択の理解が深まります。
③(バンドスコアと耳コピを比較)はバンド演奏含めた編曲の勉強になります。
コードを弾き語り向けに置き換える力はすぐには身につかないので根気が必要です。
ですが、コードを置き換えする能力は弾き語りをする上で演奏力に直結する超重要な能力なので、絶対に身に着けたほうが良いです。
①(完コピ)、②(耳コピ)でおすすめの教材は秦基博さんの「evergreen」です。
弾き語りアルバムなので、ギター音しかなく耳コピ入門にも最適。
本人監修のギタースコアがあるので…
- 何曲か完コピする
- 完コピした以外の曲を耳コピする
- ギタースコアで耳コピした内容の答え合わせをする
- 答え合わせ後にギタースコアの内容を完コピする
こんな感じで全曲こなすと、完コピ・耳コピの力がグッとつきます。
最初は何曲か完コピして、弾き語りの基礎を体感してからは②(耳コピ)、③(答え合わせ)、④(完コピ)を色んな曲で繰り返し、練習しましょう。
ギタースコア
アルバム
参考記事
秦基博さんのギタースコア「evergreen」は初中級者に超おすすめの1冊

バンドスコアとアコギ用ギタースコアの違い まとめ

- バンドは複数の楽器が協力して1つのコードを構成している
- バンドスコアはバンド全体で鳴っている音を基にコードを記載している
- 弾き語りするならバンドスコア記載のコードから弾き語り向けにコードを付け替えたほうが良い
ぎたすけ
たけしゃん
バンドスコアとアコギ用ギタースコアの違いについてでした!
コード進行は正解がないので、原曲と異なるコード付けも全然ありです。
特に弾き語りは専用にコードを付け直すアーティストも多いので、独自の工夫があるとオリジナリティある演奏を作ることも可能です。
バンドやユニットでの演奏と弾き語りでの演奏による違いを理解すると、よりコードについて勉強するのが面白くなります。
弾き語りだけやっている方はたまにはセッションなどでバンドに混じって演奏するのも良いですよ。
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