ぎたすけ
たけしゃん
弾き語りすとLABO ボイトレ講座。
今回はボーカルレコーディングのコツについてです。

昨今はボーカルが自宅レコーディングする機会が飛躍的に増えています。
そして、自宅での歌録音は押さえておくべきコツがあります。
ポイントを押さえておくだけで、クオリティが大分違うのでしっかりと確認しておきましょう。
なお、自宅レコーディングでの機材については下記の記事でまとめているので、合わせて参考にしてください。
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ボーカルレコーディングのコツ

まずはボーカルレコーディングする際のコツからです。
気を付けるべきポイントは主に6つです。
マイクはこぶし1つ分くらい離す

マイク距離はこぶし一つ分程度空けましょう。
近づきすぎると、低音が膨らんでしまいますし、遠いと音にリアリティがなくなります。
こぶし一つ分を基本位置として、調整するとよいでしょう。
また、ポップガードを設置して、息の音の混入を防ぐようにします。

ポップガードを設置した状態でも、マイク距離はこぶし1つ分で大丈夫です。
入力音量を調整する

マイク位置を適正な距離にしたら、次は音量調整です。
マイクの入力音量はオーディオインターフェイスのGAINというツマミを使って調整します。
大きすぎると音が割れてしまい、小さすぎると伴奏に負けてしまいます。
キレイに録るには適切な音量にするのが重要です。

ボーカルの場合は音量のダイナミクスが非常に大きいので、盛り上がるサビを歌って波形を確認するようにしましょう。

最も声量が大きくなるパートで波形の大きさが枠内の80%くらいになる程度が好ましいです。
波形サイズは後から編集できるので、ギリギリの音量は狙わずに少し余裕を持たせましょう。
ただ、小さすぎる波形を後から大きくするとノイズの比率が高くなります。
そのため、適切なサイズ感になるように録音開始前にGAINの調整をちゃんとやりましょう。
極力は数テイクで済ます

ボーカルは生身なので、疲れます。
そのため、事前の練習はちゃんと行って、少ないテイクで録り終わるように意識しましょう。
なお、極力は当日中に全部録り終わったほうが良いですが、宅録なら日を跨いでも大丈夫です。

何テイクもチャレンジし続けてしまった場合は、翌日録り直したほうが良いケースも多いです。
たけしゃん
日を跨ぐ際はマイク位置や音量設定など、セッティングが変わらないように把握しておきましょう。
ただし、レコーディングスタジオだと翌日持ち越しというわけにはいきません。
そのため、日ごろから短時間でビシっと決められるように事前練習する癖はつけましょう。
歌いながらマイク距離を変える

マイク位置はこぶし1つ分離すのが基本ですが、歌の展開に合わせて自身で調整するのが重要です。
サビで声を張るときは少し離れて、静かな場面では少し近づく。
こうすることで、1曲を通した時の音量差を減らすことができます。
ボーカルはミックス時にコンプレッサーで音量を均しますが、録音時点である程度はならしておくと仕上がりがよくなります。

ただ、大きくマイク距離を変えると音質も変わるので、微妙に近づいたり、離れたりする程度で大丈夫です。
このマイク距離の調整技術はかなり重要ですね。
歌いだしの音はこだわる

ボーカルレコーディングでかなり重要なのが、歌いだしの音です。
Aメロの歌いだし、Bメロの歌いだし、サビの歌いだしなど、各所の歌いだし全て重要です。
歌いだしの音はその一連のフレーズに大きく影響します。

例えば、歌いだしの音が小さいと、そのフレーズ全体の音量が大分小さく聴こえます。
そのため、mixでは歌いだしの音量だけ持ち上げたりします。
ただ、mixでアタック感とか歌いだしのニュアンスまで変えるのは難しいため、やや不自然になりがちです。
そのため、録音時にボーカルが意識して歌うのがベストです。

曲の疾走感なども、歌いだしの音が超重要です。
曲全体のクオリティにも大きく影響するので、ちゃんと意識して歌いましょう。
パンチインは少し前から歌う

パンチインは音声再生しながら、特定位置に入ると自動で録音開始する機能です。
ワンフレーズだけ録り直しする際など、良く使います。
パンチインを使う際に気を付けるのは、下記の点です。
- ブツっという音が入っていないか
- ブレスの音があるか
- 前後の歌声とテンションが違わないか
①はパンチインの開始位置を変えることで解決します。
②と③ついては録音開始前から歌い始めることで、解決します。
ブレスの音はアコースティック編成などでは、違和感があるとわかりやすいです。
音数少ない伴奏で歌う場合は自然に繋げられるように工夫しましょう。
その他 ボーカルレコーディングの注意点

続いては、ボーカルレコーディングの注意点についてです。
主にはエンジニア、mix師の方にファイルを渡す際の注意が多いですね。
後からやり直すのはかなり面倒なので、把握した上でレコーディングをはじめましょう。
サンプリングレートを合わせる

サンプリングレートは音の解像度のようなものです。
伴奏とボーカルトラックでレートが違うと、何かと不便なので合わせましょう。
伴奏音源は48kHz/24bitで制作されるケースが多いです。
そのため、ボーカル録音も48kHz/24bitで録るケースが多いですね。

Cubaseの場合は画面左上の「スタジオ」→「プロジェクト設定」から設定を変えられます。

レコーディングを開始してから変更すると、音がおかしくなったりします。
必ず、レコーディング開始前に設定を終わらせましょう。
また、レコーディングが終わって音源として書き出す際にもサンプリングレートの設定欄があります。

特に意図がなければ、同じレートを選択しましょう。
ボーカルトラックは複数録っておこう

ボーカルトラックはmix時に複数使用することが多いです。
録音状態が悪い部分を差し替えたり、ダブリングで使ったりするためですね。
一聴して問題なくともコンプレッサーなどで音圧を上げると、音割れや変なノイズが出現することは割とあるんですよね。
そのため、エンジニアさんからも3トラック分くらいは提出を求められることが多いです。
なので、はじめから3トラック程度は用意する想定でボーカルレコーディングを開始しましょう。
たけしゃん
ボーカルの書き出しは無音部分も含める

エンジニアさんに提出するためにボーカルトラックのみ書き出すことはよくあります。
その際は必ず、無音部分まで含めて頭から書き出すようにしましょう。
ボーカルが歌っている部分だけ書き出すと、受け手側は伴奏とボーカルトラックの位置を合わせる作業が発生します。
無音部分から書き出すことで、そういった手間がなくなります。

DAWで書き出し範囲を指定する際はかならず、プロジェクトの頭から書き出しましょう。
レコーディングの練習はnanaがおすすめ

nanaは無料で使えるスマホアプリです。
色んな人がコラボすることで、1つの楽曲を作り上げていく仕組みになっています。
色んな楽曲の伴奏がアップされているので、ボーカルレコーディングの練習には最適なアプリです。
仕組みもよくできていて、使い方を勉強せずとも感覚的に使えます。

手軽に自分の歌を録音して、聴き直すにはちょうどいいです。
記事前半で紹介したマイクやオーディオインターフェイスが使えるので、高音質な録音も可能です。
まずはnanaでレコーディングの練習をしてみましょう。
レコーディングに慣れて来たら、DAWを使って「歌ってみた」をやってみるのがおすすめです。

「歌ってみた」のやり方は講座形式でまとめているので、参考にしてください。
ボーカル 録音 まとめ

- マイク距離はこぶし1つ分が基本
- 録音の波形は最大で枠内の80%くらいで収まる音量にする
- ボーカルトラックは3トラック分くらい録っておく
ぎたすけ
たけしゃん
ボーカルレコーディング(録音)についての解説でした。
歌が上手くなるには、自分の歌を聞いて考えてをとにかく繰り返すのが一番です。
マイク距離や歌いだしの音などは色々試して、試行錯誤すると良いですね。
マイクに対しての声の載り方を意識して、色々とやってみると成長します。
声について詳しく学ぼう
歌の要素を理解しよう
ボイストレーニングをやってみよう
ボーカルの知っておくべき知識
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