Solid State Logic SSL 2をレビュー。2万円台で高音質なオーディオインターフェイス

Solid State Logic SSL2 左斜め

評価:4

ぎたすけ

SSLって聞いたことあるメーカーだな。見た目からして音楽機材って感じ

たけしゃん

SSLはプロ用のコンソールとかで有名なメーカーだね。SSL 2も安いけど音はかなりいいよ
SSL 2の評価
音質
 (4)
機能性
 (3.5)
コスパ(25,000円程度)
 (4.5)
総合評価
 (4)
メリット
デメリット
  • 2万円台ではトップレベルの音質
  • バンドルソフトが豊富
  • 4Kスイッチで音にアナログ感を加えられる
  • DSPエフェクトはない
  • iOSは動作保証対象外

サンプルボイス

この記事の著者
音楽ブロガーたけしゃん

ミュージシャン

たけしゃん

tkshan

プロフィール

ギター弾き語りのシンガーソングライター。長年の音楽活動や音楽の仕事で得た知識・経験を基にブログを書いています。
雑誌の音楽記事執筆、音楽専門書の執筆(工学社)、nana公認クリエイター、IPC VOICE STUDIO公認ボイストレーナーです。
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Solid State Logic SSL 2

Solid State Logic SSL2 上面2
入力端子コンボジャック×2
出力端子1/4 “ライン出力×2
ヘッドホン端子 ×1
サンプルレート192kHz / 24bit
接続端子 USB-C
対応OSWindows 8.1
Windows 10 
Mac OS 10.11 and above
公式サイト

レコーディングスタジオ向けのコンソールなどプロユースの製品で有名なSolid State Logic(SSL)。

そのSSLが販売する低価格帯オーディオインターフェイス SSL 2です。

2万円半ばという価格帯でありながら、音質はさすがSSLですね。

Solid State Logic SSL2 駆動しているところ。左斜め下

付属ソフトも充実しており、音楽制作に適したエントリーモデルです。

まずは製品仕様から解説していきます。

使用を飛ばして、レビューを読みたい方は<SSL 2をレビュー>を参照ください。

2IN 2OUT

Solid State Logic SSL2 背面
入力
出力
  • コンボジャック ×2
  • 1/4 “ライン出力×2
  • ヘッドホン端子 ×1

SSL 2はシンプルな2IN 2OUT仕様になっています。

入力はXLRと1/4″に両対応したコンボジャックが2基搭載されています。

Solid State Logic SSL2 背面
右の2基がコンボジャック

コンボジャックは上面のスイッチでファンタム電源のON/OFFやインピーダンスの切り替えに対応できます。

Solid State Logic SSL2 上面2

各チャンネルにインジケーターがついており、音量を目視で確認できるようになっています。

出力は1/4″ライン端子とヘッドホン端子です。

Solid State Logic SSL2 背面

音量調整は上面のノブで行います。

青の大きいノブが1/4″ライン端子、右下の小さいノブがPhone端子と個別に分かれています。

Solid State Logic SSL2 上面2

また、右上のMONITOR MIXノブでダイレクトモニターとPCの再生音のバランスを調整できます。

Solid State Logic SSL2 駆動しているところ。上面

MONITOR MIX横のSTREOボタンはダイレクトモニターの音声をモノラルとステレオで切り替えられます。

ボーカルやギターで使う場合はモノラルでOKです。

なお、SSL 2には入出力端子が増えた上位モデル SSL 2+があります。

製品SSL 2SSL 2+
入力コンボジャック×2コンボジャック×2
出力1/4″ライン×2
ヘッドホン×1
1/4″ライン×2
RCA×4
ヘッドホン×2
MIDIなし入出力あり
実売価格約25,000円約40,000円

ボーカル・シンガーソングライターはSSL 2で十分な方が大半です。

DTMerだと共同作業者のことも考えて、SSL 2+の方が安心かなと思います。

LEGACY 4K

Solid State Logic SSL2 駆動しているところ。上面

SSL 2の入力には4Kと書かれたスイッチがついています。

この4Kスイッチを押すと「ANALOGUE ENHANCEMENT EFFECT」がかかります。

このエフェクトの効果は以下の通りです。

  • 高い周波数成分でのEQブースト
  • 厳密に調整された共鳴歪み

上記2点の効果から、音が強調されるようになっています。

Solid State Logic SSL2 駆動しているところ。左斜め下

このLEGACY 4Kはボーカルやアコースティックギターにマッチします。

より、アナログらしい質感になり、音が前に出ます。

一方でアナログ回路上で調整される機能なので、かけ録りすることになります。

かけ録り

エフェクトをかけた状態で録音すること

録音後にLEGACY 4Kの効果をOFFできないので注意しましょう。

ループバック

ループバック機能の説明図解

SSL 2は配信で便利なループバックに対応しています。

補足

2023年3月のファームアップデートでループバック対応となりました

ループバックは専用の入力チャンネルが用意されているタイプですね。

SSL 2のループバック設定をOBSでやっている画面

配信ソフトやDAWの入力設定でLoopback L/Rを選択すれば、PCの再生音が入力されます。

逆にループバックを使用しない場合はINPUT(SSL 2 USB Audio Device)を選択しましょう。

補足

WindowsでLoopback L/Rが出てこない場合は公式の案内を参照し、ファームウェアアップデートを実施してください。

補足2

Macはアップデートしても、Loopback L/Rは選択肢に出てきません。常時ループバックONになります(2023/8/10追記 SSLに確認しましたが現状はループバックOFFにできないそうです)

なお、Loopback L/Rにマイク入力の音を送ることはできませんでした。

そのため、OBSを使う場合は「マイク音声」にINPUT(SSL 2 USB Audio Device)を設定し、「マイク音声2」にLoopback L/Rを設定すると良いでしょう。

SSL 2のループバック設定をOBSでやっている画面。INPUTはマイク1、ループバックはマイク2に設定すると良い

OBSを使わずに配信する場合は、このループバックの仕様だと厳しいですね…。

配信用というよりは単純にPCの再生音を録音するための機能という感じです。

また、Macだと常時ループバックONを解除できないため、ファームウェアはアップデートせずに「BlackHole(無料)」や「Loopback(有料)」で対応したほうが良いですね。

付属品

Solid State Logic SSL2 付属のUSBケーブル

SSL 2の付属品はA to CとC to CのUSBケーブルです。

SSL 2自体はUSB-C端子なので、接続するPCに応じてケーブルを変えましょう。

また、ダウンロード形式で以下のソフトが付属しています。

ソフト概要
Ableton Live Lite総合音楽ソフト(DAW)
Ableton LiveのLite版
Vocalstrip 2 & Drumstrip
Plug-ins
ボーカル、ドラム向け
プラグイン集
AmpliTube 5 SEギター用プラグイン
アンプシミュレーター
エフェクター
Hybrid Keys &
Komplete Start
インストゥルメントパック
Melodyne Essentialピッチ修正ソフト
Samples from Loopcloudサンプリング集
詳細は公式ページを参照ください

SSLは自社のハードウェアをプラグイン化して販売しているため、付属プラグインは豊富です。

なお、SSL 2はiOS非対応です。

口コミを見るとセルフパワータイプのUSBハブとUSBカメラアダプタで動く機種もあるようですが、筆者のiPhone 13 Proは認識しませんでした。

 

Solid State Logic SSL 2をレビュー

Solid State Logic SSL2 駆動しているところ。正面
SSL 2の評価
音質
 (4)
機能性
 (3.5)
コスパ(25,000円程度)
 (4.5)
総合評価
 (4)

それでは、SSL 2を細かくレビューしていきます。

初めにメリット・デメリットを箇条書きにすると以下の通りです。

メリット
デメリット
  • 2万円台ではトップレベルの音質
  • バンドルソフトが豊富
  • 4Kスイッチで音にアナログ感を加えられる
  • DSPエフェクトはない
  • iOSは動作保証対象外

音楽制作用のオーディオインターフェイスとしてはかなり完成度高いですね。

2万半ばでこのクオリティはすごいなと思いました。

一方でライブ配信での使い勝手はイマイチなので、配信と兼用する方は一工夫入りそうです。

マイクプリの音質はかなり良い

Solid State Logic SSL2 駆動しているところ。左側面

SSL 2でボーカルやアコギを録音してみました。

2.5万円にしてはかなり良い音です。

サンプルボーカル

ゲインを十分に引き上げても、クリアで音の芯もしっかりあります。

上のサンプルボーカルはエフェクトなしですが、録れ音がしっかりしているので普通に聴けます。さすがSSLです。

Solid State Logic SSL2 下から撮影

再生音に関してもクリアで良質です。

ただ、近い価格帯のAUDIENT iD4mkIIやMOTU M2と比べると再生音はワンランク落ちる印象を受けました。

AUDIENT iD4mkII 右斜め
AUDIENT iD4mKII(3.2万円程度)
MOTU M2
MOTU M2(3.2万円程度)

とはいえ、この2機種と比べるとSSL 2は2.5万円程度と価格帯はワンランク安いです。

また、録音の音質に関しては上記2機種に引けを取らないので、低予算で音質にこだわりたい人には良い製品ですね。

LEGACY 4Kはなかなか使える

Solid State Logic SSL2 駆動しているところ。上面

本体に付いている4Kボタンを押すと、「ANALOGUE ENHANCEMENT EFFECT」がかかります。

このエフェクトの効果は以下の通りです。

  • 高い周波数成分でのEQブースト
  • 厳密に調整された共鳴歪み

OFFとONでそれぞれサンプル音を用意したので、聴き比べてみましょう。

4K OFF

4K ON

4KをONにすると、音の抜けが大分よくなります。

高音域中心に伸びやかなサウンドになるので、ボーカルやアコースティックギターに適していますね。

マイクの音がややこもるようなときに4KをONにすると、音がグッと前に出ます。

Solid State Logic SSL2 駆動しているところ。左側面

それでいて、過度な色付け感はないので、かなり使いやすい機能だなと感じました。

配信はOBSなどで一工夫したほうが良い

Solid State Logic SSL2 左斜め

SSL 2はループバック対応ではありますが、ループバックの仕様などを考えると配信に向いてはいません。

そのため、配信で使う場合はOBS STUDIOなどで機能を補完するのが良いと思います。

OBS STUDIO

SSL 2はアナログライクな見た目なので、本体で直感的に音量調整できます。

Solid State Logic SSL2 駆動しているところ。LEDライトが点灯している

ループバックやエフェクトなどの機能をOBSで補えば、配信でも使い勝手は良くなります。

逆にOBSなどは使わずに配信をやりたい人はAUDIENT iD4mkIIあたりをおすすめします。

競合製品との比較

製品Solid State Logic SSL2 左斜め
SSL 2
AUDIENT iD4mkII 右斜め
iD4mkII
MOTU M2
M2
メーカーSSLAUDIENTMOTU
アナログ入力コンボジャック×2コンボジャック×1
1/4 “TRSライン入力×1
コンボジャック×2
ループバック
エフェクトLEGACY 4Kなしなし
Phone121
対応OSWindows、MacWindows、Mac、iOSWindows、Mac、iOS
実売価格約24,970円約31,700円約31,680円
ECサイトAmazon
楽天市場
イケベ楽器
サウンドハウス
Amazon
楽天市場
イケベ楽器
サウンドハウス
Amazon
楽天市場
イケベ楽器
サウンドハウス

最後は競合製品との比較です。

ここでは、SSL 2とよくセットで紹介されるMOTU M2AUDIENT iD4mkIIを選出しました。

この3製品はザックリ言うと、どれも音質重視で制作用途に適した製品となっています。

配信メインの方は1万円台のSteinberg UR22CやYAMAHA AG03mk2のほうが便利ですね。

Steinberg UR22C
Steinberg UR22C

また、SSL 2はMOTU M2AUDIENT iD4mkIIと比べると再生音の質はやや劣ります。

MOTU M2
MOTU M2とiD4mkIIは再生音の質が本当に良い

とはいえ、SSL 2も十分再生音は良いですし、2.5万円で買えます。

他の2機種は予算3万円のゾーンなので、あなたの予算感が商品選びの大きなポイントになると思います。

AUDIENT iD4mkIIとの比較

AUDIENT iD4mkII 左斜め

まずはAUDIENT iD4mkIIとの比較ですが、ポイントは入力端子の構成です。

SSL 2はコンボジャック2基ですが、iD4mkIIはコンボジャック1基と1/4”ライン入力1基という構成です。

AUDIENT iD4mkII 背面

つまり、iD4mkIIだとマイクは1本しか使えません。

弾き語りや生楽器録音などで、同時にマイク2本使う場合はSSL 2もしくはMOTU M2を選択する必要があります。

Solid State Logic SSL2 背面

一方でiD4mkIIはループバック用の専用ソフトが用意されており、細かく調整可能です。

AUDIENT iD4 mkIIのループバックミキサー

このソフトウェアでループバックさせるソースの選択や音量の個別調整ができます。

そのため、PC配信で使う場合はiD4mkIIのほうが断然便利です。

あとはSSL 2にはLEGACY 4Kがついているため、音にアナログ感を加えたい人はSSL 2ですね。

Solid State Logic SSL2 駆動しているところ。上面

ポイントは同時にマイク2本使うかどうかですね。

ループバックやLEGACY 4Kはそんなに大きな要素ではないと思います。

マイク1本しか使わないなら、基本的にiD4mkIIのほうが良いです。

AUDIENT iD4mkII 駆動しているところ。左斜め

SSL 2より6,500円ほど高いですが、再生音の質が良いので価格相応の差はあります。

逆にマイク2本使う場合はiD4mkIIでは足りないので、SSL 2かMOTU M2を選択しましょう。

MOTU M2との比較

MOTU M2

続いてはMOTU M2との比較です。

入力端子の構成は一緒ですが、MOTU M2は前面に接続端子があり、SSL 2は背面に端子があります。

MOTU M2
Phone端子も前面にある
Solid State Logic SSL2 背面
SSL 2は背面にまとまっている

このへんは好みですが、マイクの抜き差しを頻繁に行う人は前面のMOTU M2のほうが楽です。

また、ループバックに関しては若干ですが、MOTU M2のほうが便利です。

SSL 2はマイク入力をループバックチャンネルに送れませんが、MOTU M2は送れます。

MOTU M2のAUDIO MIDI設定画面
Loopback Mixを選べばマイク入力も送れる

OBSを使えば、どっちでも一緒ですが、一応少しだけMOTU M2のほうが融通が利きます。

あとはSSL 2にはLEGACY 4Kがついているため、音にアナログ感を加えたい人はSSL 2ですね。

Solid State Logic SSL2 駆動しているところ。上面

ただ、筆者的には再生音の質と価格差がどっちを選ぶかのポイントだと思いました。

ループバックやLEGACY 4Kはさほど大きな要素ではありません。

再生音はSSL 2も良いですが、MOTU M2のほうがワンランク上だと感じました。

MOTU M2

MOTU M2は高級機でよく使われるESS Sabre32 Ultra DACテクノロジーを採用しています。

実際に聴き比べると、再生音はそれなりの差を感じます。

一方でMOTU M2は3.2万円程度するので、SSL 2より6,500円ほど高いです。

SSL 2も2万円台にしては再生音は十分良いので、SSL 2にして予算を押さえるのも有効な選択です。

Solid State Logic SSL2 左斜め

リスニング用のDACとして使う方はMOTU M2をおすすめしますが、DTMや歌ってみたなどで使うならSSL 2で全く問題ありません。

このへんは予算感次第ですね。どっちを選んでも後悔することはないレベルの製品です。

 

Solid State Logic SSL 2 まとめ

Solid State Logic SSL2 上面
  • 2.5万円で買える高音質なオーディオインターフェイス
  • LEGACY 4Kでアナログ感を良い感じに加えられる
  • 3万円近辺のMOTU M2やiD4mkIIと比べると再生音の質がやや劣る

ぎたすけ

2万円台って選択肢少ないイメージだったけど、この価格帯もしのぎを削ってるんだな

たけしゃん

ここ数年で2~3万円台も音質重視の良製品が増えたからね。良い選択肢がいっぱいあるよ

SSL 2のレビューでした。

前から触ってみたいと思っていた製品だったので、色々試せてよかったです。

少しだけ上の価格帯になるMOTU M2AUDIENT iD4mkIIが良いので、なかなか厳しいですが、SSL 2も2.5万円にしては非常に良い製品だと感じました。

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