カポタストの種類。タイプ別の特徴、プロアーティスト50名の使用率を解説

カポタストの種類。クリックタイプとスクリュータイプの説明

ぎたすけ

カポタストの種類ってそんなに色々あるものなの?どれも一緒な感じだけど

たけしゃん

それが結構色んな種類があるんだよ。使用者比率も調査してみたから参考にしてよ
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音楽ブロガーたけしゃん

ミュージシャン

たけしゃん

tkshan

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ギター弾き語りのシンガーソングライター。長年の音楽活動や音楽の仕事で得た知識・経験を基にブログを書いています。
雑誌の音楽記事執筆、音楽専門書の執筆(工学社)、nana公認クリエイター、IPC VOICE STUDIO公認ボイストレーナーです。
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カポタストの種類

たくさんのカポタスト

カポタストはギター演奏を補助するアイテムですが、種類は5つに分かれます。

タイプ概要
MARTISAN NC-20
クリップ
バネ式とも呼ばれる
握って開いて取付ける
SHUBB C-1
スクリュー
ネジ式とも呼ばれる
ネジを回して取付ける

ワンタッチタイプもある
バンドタイプのカポタスト
バンド
素材を伸ばして取付ける
安いが見た目はイマイチ
グライダーカポ
ローリング
バネを伸ばして取付ける
瞬時に位置を移動できる
Kyser KG3B
変則チューニング
変則チューニング用
特定弦にだけ取付ける
パーシャルカポとも呼ぶ

それぞれの種類で呼び方は何パターンかあります。

本記事ではアコースティックギターマガジンで使われている呼び方を基に解説していきます。

そして参考ですが、プロアーティスト50名のタイプ別使用率を調査してみました。

種類別 カポタスト使用率
スクリュータイプ
37名(74%)
クリップタイプ
11名(22%)
バンドタイプ
1名(2%)
ローリングタイプ
1名(2%)

スクリュータイプが圧倒的に多いですね。

ただ、ボーカルギターなのかギタリストなのかで選ぶタイプが結構違います。

そのあたりも踏まえて、タイプ別でカポタストの特徴を解説していきます。

クリップタイプ(バネ式)

MARTISAN NC-20

まずはポピュラーなクリップタイプです。

洗濯バサミの要領で握って、ギターに取り付けします。

クリップタイプのカポタストの付け方

着脱も簡単でカポタストの移動もしやすく、万能に対応できるタイプですね。

クリップタイプのメリット・デメリットは以下の通りです。

メリット
デメリット
  • 着脱が簡単
  • ギターヘッドに付けられる
  • 瞬時に位置を移動できる
  • 比較的安い
  • 着脱に握力がいる
  • 押弦のテンションを調整できない

クリップタイプの良いところは仕組みが単純で着脱が簡単なところです。

握って取り付けるだけなので、誰でも簡単にわかります。

MARTISAN NC-20をギターの2Fに取付

片手で着脱できるため、瞬時に取り付け位置を変えることもできます。

また、未使用時はギターヘッドに取り付けできるため、ライブなどでも使いやすいです。

MARTISAN NC-20をギターヘッドに取付

一方で着脱にはある程度の握力が必要です。

女性でも付けられないことはあまりないですが、毎回着脱していると面倒ではあります。

そして、押弦のテンション(強さ)を調整することはできません。

MARTISAN NC-20をギターに取付したところを裏から撮った

押弦の強さは音やチューニングに関わる部分なので、こだわる人は割と多いところです。

そのため、使用率調査でもギタリストの使用者は少なかったですね。

補足

ソロギターは弦高を限界まで下げる人が多く、押弦のテンションは細かく調整したいことが多い

逆に弾き語りやボーカルギターはクリップタイプの使用者は多いです。

やはり、手軽に使えるところがいいですね。

スクリュータイプ(ネジ式)

SHUBB C-1

続いて、使用比率が最も高かったスクリュータイプです。

スクリュータイプはワンタッチとネジ固定の2種類に分かれています。

種類概要
SHUBB C-1
ワンタッチ
着脱はテコの原理で行う
押弦の強さはネジ調整できる
ビクターカポ
ネジ固定
ネジを回して着脱する
押弦の強さもネジで調整する

人気なのはSHUBB C-1などのワンタッチタイプです。

SHUBB C-1はネジ調整可能

テコの原理で取り付けできるので、簡単で力も入りません。

スクリュータイプのカポタストの付け方

押弦のテンションはネジを回して調整できます。

手軽に使える上に細かく調整できるため、非常に使い勝手がいいです。

SHUBB C-1は僕のみている範囲では最も使用者が多いカポタストですね。

対して、ネジ固定タイプはネジを回して着脱するタイプです。

NSカポ 後方

着脱は面倒ですが、テンション調整を忘れることがありません。

また、SHUBBに比べてテンション調整もしやすいです。

NSカポ 前面

ソロギタリストなど、押弦のテンションをこだわる人には人気のカポタストですね。

逆に弾き語りだとワンタッチが主流で、ネジ固定タイプを使っている人はかなり少ないです。

バンドタイプ(ゴム式)

続いては昔から存在するバンドタイプです。

伸縮する素材になっており、伸ばしてギターに取り付けます。

1,000円未満で買える安さが売りですが、最近はクリップタイプも安いので影が薄いです。

MARTISAN NC-20
MARTISAN NC-20も1,000円程度

昔は初心者セットによく付属していましたが、今ではクリップタイプ付属が多くなりました。

今となってはバンドタイプを使っている人はかなり少ないですね。

ローリングタイプ

グライダーカポをギターに取り付けた状態

ここからは用途が少し特殊なカポタストです。

ローリングタイプはローラーを使ってフレットを移動できるタイプのカポタストですね。

J-POPでよくある「最後のサビで半音上に転調」などを簡単に対応できます。

グライダーカポの後部ローラーを親指で押すと移動する
背面部分を親指で転がして移動できる

一方でローリングカポはバンドタイプなので、取り付けはやや力が必要です。

押弦のテンションも調整できないため、転調がない曲だとスクリュータイプの方が便利ですね。

たけしゃん

僕は半音上に転調する曲だけ使って、普段はスクリュータイプを使っています

なお、ローリングカポの定番はGreg Bennett Glider The Rolling Capoです。

グライダーカポ

4,000円程度しますが、ローリングタイプならこれを買った方がいいです。

1,000〜2,000円で類似品が売っていますが、類似品とはローリングのしやすさが段違いです。

変則チューニング(パーシャルカポ)

最後は変則チューニング用のカポタストです。

取り付けるだけでオープンチューニングになる特殊形状タイプが主流ですね。

下のカポはKyser KG3Bですが、3・4・5弦だけ押弦するカポタストです。

他にも1~5弦を押弦してドロップDチューニングにするカポタストが販売されます。

また、様々なパターンに対応できるスパイダーカポという製品もあります。

ギターのチューニング自体を変えずに変則チューニングを使いたい人に便利なアイテムです。

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カポタストの種類 まとめ

Wingo JX-09 斜め
  • 主にはクリップ、スクリュー、バンドタイプの3種類
  • 使用者の比率はスクリュータイプが最も高い
  • ギタリストと弾き語りでは使うカポタストが違う

ぎたすけ

ギタリストだとスクリュータイプのネジで固定するタイプを使う人が多いんだな

たけしゃん

そうだね。弾き語りだとワンタッチタイプかクリップタイプが主流だね

カポタストの種類についての解説でした。

弾き語りだと、スクリュータイプのSHUBB C-1がおすすめですね。

SHUBB C-1

取り付けも簡単ですし、押弦のテンションも調整できます。

僕も愛用していますが、とても楽です。

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