歌ってみたの作り方。制作の流れと必要なアイテムを徹底解説

歌ってみたの制作フロー

ぎたすけ

歌ってみたってカバー動画とかカラオケのことで合ってる?

たけしゃん

最近は意味が広いよね。ここでは主にボカロ曲とかのカバー動画を中心に解説するよ

本記事では歌ってみた動画制作講座の第1話として、歌ってみたの制作フローと必要なアイテムについて解説していきます。

実際の各工程の細かい話は第2話以降で解説をしていきます。

補足

動画制作講座は2021年11月中に完成を目指して制作中です

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歌ってみたの制作フロー

歌ってみたの制作フロー
良いところ
きついところ
  • 伴奏が調達可能で演奏技術不要
  • 映像も調達可能なものもある
  • mix師やエンコ師を頼れば編集技術も不要
  • プレイヤーもリスナーも人口が多い
  • 歌録りするのに最低限の機材投資が必要
  • 最低限のDAWの使い方は覚える必要がある
  • PCがないと大分しんどい

歌ってみたとはボーカルが既存曲のカバー動画を制作し、動画サイトやSNSにアップすることを指します。

最近ではジャンルレスに歌ってみたという言葉が使われますが、主にはボカロ・アニソンジャンルが主流です。

補足

歌ってみたはニコニコ動画のボカロ中心に生まれた文化なので、今でもボカロ・アニソンが多い

歌ってみたはジャンルにもよりますが、ボカロ界隈においてはオリジナル製作者から伴奏と映像の二次創作利用が許可されていたりします。

例えば、人気アーティストのEveさんは歌ってみたなどの二次創作用に一部楽曲のMVを開放したりしてます。

歌ってみたはカバー制作で大変な伴奏と映像を本家のものを利用することができるので、クオリティの高い動画を作りやすいです。

補足

最近ではポップス曲においては、歌ってみた用の伴奏やアニメーションMVの制作を外注してる人もいる

一方で「伴奏音源と歌の合成」「映像と音源の合成」のためにDAWと動画編集アプリの使い方は覚える必要があります。

CUBASE AI

※DAWで有名なCubase

ただ、このソフトの操作についてもmixや動画エンコードなどは代行してくれる「mix師」「エンコ師」なる人がいたりします。

歌ってみた界隈で実績を作りたいクリエイターさんも多いので、制作協力者を探しやすいのも良いところですね。

なお、弾き語りすとLABOの動画制作講座では「1人で全部やる」想定で解説記事を制作していきます。

まずは制作フローを覚えておきましょう。

歌ってみたの制作フロー

ここからは各工程を少し掘り下げて解説しつつ、必要なアイテムも合わせて紹介していきます。

飛ばし読みガイド

 

伴奏音源の調達

音楽制作している様子

まずはカバーする楽曲の伴奏音源を調達します。

調達方法としては主に下記の2つ。

  1. 二次創作用に無料配布されているものを使用
  2. ココナラなどで有償での音源制作を依頼

ボカロ系であれば①。普通のポップスであれば②が主流ですね。

ボカロ曲の場合

ボカロの場合は制作者の公式アカウント(ニコニコ動画が多い)でボカロverのMVが公開されており、そこの概要欄に二次創作用のOFFボーカル音源のURLが記載されています。

補足

大半の方はpiaproという投稿サイトにOFFボーカル音源を置いて、ダウンロードできるようにしてます

piaproの場合はダウンロードにアカウント登録が必要です。

登録後はダウンロードボタンからダウンロードできます。

piaproのダウンロード画面①
「作品をダウンロード」をタップするとライセンス条件の同意画面が出るので、内容確認して同意の上でダウンロードしましょう。
piaproのダウンロード画面②

ライセンス条件に関してはコメント欄などで詳細に書いてる人もいます。

なので、ダウンロードする前にちゃんと全体を見ましょう。無償で提供してもらうわけなので使用条件はちゃんと守りましょう。

ちなみにpiaproはJava Scriptを多用しているので、Chromeなどでセキュリティレベル上げてると正常にサイトが表示されないことがあります。

ポップス曲の場合

続いて、普通のポップス曲です。

曲によっては無償提供している人がいたりもしますが、基本的にはいないのでココナラなどで伴奏制作を外注することになります。

僕も知人で歌ってみたの伴奏制作を生業にしている人がいますが、相場的には1曲3万円くらいが多いみたいです。

あとは制作者さんのスキルレベルによって金額上がり下がりするかなという感じ。

1曲で数万円となると、継続的にやるのは結構しんどいですよね。

だから、歌ってみたというとボカロの人が多かったりもするんでしょうね。

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ボーカル録音・mix

AKG P120と音楽制作環境

続いてはボーカル録音です。

前段で調達した伴奏音源をDAW(音楽制作ソフト)に取り込んで、伴奏を聴きながら歌を録音します。

歌のレコーディングが終わったら、音量調整やエフェクト調整などのmix作業を行います。

Cubaseのミキサー画面

※DAWであるCubaseの画面

ボカロ界隈だとmix師と呼ばれる人たちがいるので、歌のレコーディングが終わったらmix師にmix依頼するのもありです。

DAWだけならオーディオインターフェイスなどに無料でついてきますが、mixに使うエフェクトやピッチ修正ソフトは別で買うとそれなりにしますからね。

ピッチ修正ソフト melodyneの画面

※ピッチ修正ソフト melodyne

個人的にはmix作業も自身でやってみることをおすすめします。

自分のボーカルとかなり細かく向き合うことができますし、mix師に依頼する際も作業内容をある程度は分かってる方がお互いに楽です。

ボーカル録音・mixに必要なアイテム

アイテム名タップで解説に飛びます

アイテム予算備考
AT8700JでAT4040を取り付けした様子
マイク
5,000円~USBマイクより
XLRマイク推奨
UR22Cの正面から撮った写真
オーディオ
インターフェイス
5,000円~USBマイクなら
不要
TPS7222
マイク周辺機器
3,000円~マイクケーブル
マイクスタンド
ポップガード
など
Cubaseのミキサー画面
DAW
0円~オーディオインターフェイス付属のもので良い

ボーカル録音、ミックス作業に必要となるアイテムは上記のとおりです。

割と重要なのがライブ配信も併用できるものを選ぶことです。

大体歌ってみたやってる人はnana、ツイキャス、Spoonのどれかは並行してやることが多いんですよね。

買いなおしなどが発生しないよう、活動全体をカバーできるものを買いましょう。

その観点で製品の選び方と安くて使えるおすすめ製品を紹介していきます。

マイク

MPM-1000 本体

歌録りのメインアイテムとなるマイクです。

歌ってみたで使うマイクはコンデンサーマイクがおすすめです。

コンデンサーマイクとダイナミックマイクの違い

コンデンサーマイクは音の感度が高く、繊細な表現もしっかり再現してくれます。

また、コンデンサーマイクの中でも接続端子がUSBタイプのものと、音楽用途で一般的なXLRタイプのものがあります。

USB端子とXLR端子
USBマイク
XLRマイク
  • マイク本体だけでPC・一部スマホ・一部ゲーム機に接続可能
  • 音響ミキサーなどでは使えない
  • Windowsの音楽制作に不向き
  • 高級機はない
  • PC・スマホへの接続にはオーディオインターフェイスが必要
  • 音響ミキサーなどでも使用可能
  • ゲーム機では使えない
  • 音楽制作にも適している

歌ってみた、歌枠などの音楽配信ではXLRマイクがおすすめです。

USBマイクだと音の遅延などが発生しやすいので、音楽用途だとXLRマイク&オーディオインターフェイスという組み合わせが間違いないです。

その前提も踏まえて、おすすめしたいマイクはマランツプロのMPM-1000です。

6,000円程度と安い割に音質も良いですし、付属品も色々とついてきます。

MPM-1000 本体と付属品を上から摂った画像

MPM-1000で録った動画

最初の入門マイクとしては値段も手頃で使いやすいマイクです。

オーディオインターフェイス

YAMAHA AG03 正面からの写真

続いて、PCやスマホとXLRマイクを接続するのに必要となるオーディオインターフェイスです。

マイクの音を端末に送る以外にも、外部スピーカーに音を出したり、ライブ配信時のエフェクト調整など色んな役割を担う重要アイテムです。

歌ってみたの観点で選ぶ場合に重要となるのは以下の4点です。

  • XLR端子があるか?
  • ファンタム電源があるか?(コンデンサーマイクを使うのに必要)
  • (Windows限定)ASIO対応しているか?
  • DAWは付属するか?

3点目のASIOはPCとオーディオインターフェイスを繋ぐドライバです。

Windowsの場合はOS標準ドライバがしょぼいのでASIOドライバがないと録音時に音が遅延しがちです。

プラスしてライブ配信で使う人は下記の点も確認しておきたいですね。

  • ループバック機能があるか?
  • (iOSでライブ配信する人)ステレオ入力にできるか

ループバックとは主にライブ配信でBGMなどを流すときに使う機能です。

ループバック機能

BGMや効果音を配信に載せたい人に便利な機能です。

2つ目のステレオ入力ですが、iOSだとYouTube Live、Poco-cha、ツイキャス、nanaパーティーはモノラル入力だと1chはL、2chはRからしか音が出ない仕様になってます。

UR22CをiOSのステレオアプリで使うと1chはLから、2chはRからしか聞こえない
UR22Cは設定でLRに音がでるステレオ入力にもできる

そのため、iPhoneなどでライブ配信する人はステレオ入力に切替可能な機種を選んだ方が良いです。

ここまでに挙げた条件を全部クリアしている機種はかなり少なく、低価格帯だと「YAMAHA AG03」と「Steinberg UR22C」です。

YAMAHA AG03 正面からの写真

※YAMAHA AG03

UR22Cの正面から撮った写真

※Steinberg UR22C

音楽制作、歌枠などで使うならUR22Cがおすすめです。

ゲーム実況などもされる方はヘッドセット端子なども用意されているAG03が良いですね。

マイク周辺機器

TPS7182
  • XLRケーブル
  • マイクスタンド
  • ポップガード

マイクを使用するには上記3点が必要です。

ポップガードは必須ではないですが、ないと「ボッ」という息の音が入るので買っておいた方が良いですね。

FLEXISPOT E3に機材を載せた

そんな高いものを買う必要はないですが、激安品は外れも多いです。

このあと紹介する定番製品を選ぶことをおすすめします。

また、マイクスタンドに関してはライブで良く使われるブームスタンドでも良いですが、机に付けて使えるマイクアームの方が自宅だと便利です。

audio technica AT8700JでAT4040を取り付けした写真

※マイクアームで取付した写真

DAW

Cubaseのミキサー画面

DAWは総合音楽制作ソフトのことです。

打ち込み、録音、ミックス、マスタリングと音源制作するためのすべての工程を行うことができます。

歌ってみたで使う分にはどれを選んでも大差ありません。

オーディオインターフェイスを購入する際に付属でついてくるDAWで十分対応できます。

前段で紹介した「YAMAHA AG03」「Steinberg UR22C」であれば、Cubase AIが付属します。

付属しないオーディオインターフェイスを買った場合は無料で使えるStudio One Primeがおすすめです。

飛ばし読みガイド

 

映像撮影・調達

ライブ配信の撮影風景

3つめのステップは動画で使う映像調達です。

歌ってみたは映像に関しても、3パターンに分かれます。

  1. 二次創作用に使用許可されているMVを使用
  2. 自身でレコーディング風景などを撮影
  3. アニメーションMVやリリックビデオを有償で外注

ボカロ系であれば、本家MVの二次創作利用が許可されていることが多いです。

ダウンロード方法は元動画から直接mp4をDLすることが多いですが、各プラットフォームの規約的にグレーだったりするので、詳しいやり方はここでは触れません。

一方でポップス曲などでは、自身でレコーディング風景を撮影するかMV制作を外注する人が多いです。

自身で撮影するにしても、外注するにしても大変ではありますが、撮影スキルは何かと役立つので身に着けておいて損はありません。

撮影に必要なアイテム

アイテム名タップで解説に飛びます

アイテム予算備考
iPhoneを三脚で設置している様子
三脚
1,000円~必須な上に
超重要
Barebonesのミニランタン
照明
2,000円~必要かどうかは
部屋の環境次第
カメラで夕焼けを撮影しているところ
カメラ
50,000円~スマホでも可

ここでは自身で映像を撮影する人向けに必要なアイテムを解説していきます。

撮影というとカメラに焦点がいきがちですが、大事なのは三脚・照明と撮影場所の背景です。

この3点が良ければ、カメラはiPhoneでも問題ありません。

たけしゃん

新しいiPhoneとか一眼レフに迫るレベルの高画質ですしね…

三脚

iPhoneを三脚で設置している様子

カメラを支える三脚ですが、かなり重要です。

特にレコーディング風景を撮影する場合はかなり上から撮る必要があります。

自分の身長と同等程度まで、伸ばせる三脚を選んだ方が良いですね。

おすすめはPhinistecの三脚です。スマホでも一眼レフでも使えてBluetoothリモコンもついています。

長さも最大で175cmまで伸びるので男性・女性どちらでも問題ないです。

照明

Barebonesのミニランタン

照明も撮影には非常に重要なアイテムです。

といっても、日当たりが良い部屋で昼間撮影するなら自然光でもOKです。むしろそれが一番良いです。

AT8700JでAT4040を取り付けした様子

※自然光で撮るのが何だかんだ一番良い

ただ、天気悪かったり、昼間撮影無理だったり…と色々事情もあると思います。

そんなときは照明を使いましょう。部屋備え付けの照明だけだと暗いです。

顔出しする人は定番のNeewerが安くて安定です。

照明1台だと影ができるので、2台で左右から照らすと有効です。

また、部屋を暗くして間接照明で雰囲気を出すなら、僕も使っているBarebonesのミニランタンがおすすめです。

Barebonesのミニランタン

照明とセットで部屋の背景も非常に大事なので、撮る場所とか映すアイテムも工夫すると良いですね。

自宅で撮影するとなると、ほんと考えることが多くて大変です…。

カメラ

カメラで夕焼けを撮影しているところ

歌ってみたの撮影は手持ちのスマホ(タブレット)で撮るか、一眼レフなどで撮るかの二択が基本です。

歌っているレコーディング風景を撮るのであれば、まずは手持ちのスマホでやってみることをおすすめします。

iPhone11の写真

予算の優先順位的にはカメラよりはPCやオーディオインターフェイスに回したほうが良いからです。

一方でスマホでやってみて、もっと画質良くしたり、設定を細かくいじったりしたい…となる人は一眼レフを買いましょう。

Canonの一眼レフ

入門機としては5万円台で買えるCanon EOS M100のレンズキットがおすすめです。

初心者向けのカメラで設定が簡単な上に、1人撮影で便利な回転できる液晶タイプです。

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映像編集

Adobe Premiere Proで弾き語りカバー動画を編集している画面

※Adobe Premiere pro

映像と音声を合体させたり、テロップ入れたりするための動画編集アプリです。

有料と無料で分かれますが、有名どころは以下の4種類。

無料アプリ

iMovieMac、iOS専用の無料アプリ
AviUtlWindowsでも使える無料アプリ

有料アプリ

Premiere ProWindows、Macで使える定番アプリ
通常価格 月2,728円
Final Cut ProMac専用の動画編集アプリ
買い切り 36,800円

Mac持っている方はとりあえずはiMovieで良いかと思います。

また、ボカロ界隈だと昔からAviUtlでMVと音源を合成している人が多いですね。

自身で撮影した映像を使うにしても、歌詞とか簡易なテロップを入れる程度であれば無料アプリで問題ないです。

一方で複数カメラの映像を組み合わせたり、特殊エフェクトなど凝った作りにしたいなら有料アプリの導入も検討しましょう。

また、映像編集系の対応が難しいと感じる人はエンコ師だったり、動画編集の外注さんを探すのも良いでしょう。

エンコ師と動画編集の違いは以下の通り。

エンコ師映像と音声を1つにした
ファイルを書き出す人
動画編集者エンコ師の作業範囲にプラスして
テロップ入れたり編集もする人

全て自分でやれるようになるのが理想ですが、ハードル高いので最初は協力してくれる外部の方を探すのがいいかなと思います。

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歌ってみたの制作フローまとめ

歌ってみたの制作フロー
  • ボカロ曲かポップス曲かで流れが異なる
  • スマホだけでもやれなくはないが、PCがないとかなりしんどい
  • mix師やエンコ師を探してお願いするのも良い

ぎたすけ

うーん…やっぱこうやってみるとハードル高いんだな

たけしゃん

確かにね…。簡単じゃないよね。できるようになると世界が一気に広がるからがんばっては欲しいけどね

歌ってみたの制作フローについての解説でした。

機材そろえたり、アプリの操作覚えたり…と勉強することがたくさんあって大変ですね。

一方で、色んな事に共通で使えるスキルが多いので、勉強する価値は高いです!

外注とか協力してくれる人に頼りつつ、少しずつ自分でやれるようになるのが理想ですね。

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必要なアイテム おすすめ一覧

弾き語り動画制作講座(初級編)

弾き語り動画制作講座(中級編)

  1. DAWを使って音と映像を別録りしてみよう
  2. 録った音をミックスしてみよう
  3. 音と映像を動画編集アプリで編集しよう
  4. 動画のサムネイルを作ろう
  5. YouTubeの登録者が増えるように各種設定しよう

歌ってみた制作講座

  1. 歌ってみたの制作フローと必要なアイテム
  2. 動画投稿サイト、アプリの特徴を理解して投稿先を決めよう
  3. DAWと使って歌を録ってみよう
  4. 録った音と伴奏音源をミックスしてみよう
  5. 音源とMV映像を動画編集アプリで合成しよう