ぎたすけ
たけしゃん
本記事では歌ってみた動画制作講座の第1話として、歌ってみたの制作フローを解説していきます。
実際の各工程の細かい話は第2話以降で解説をしていきます。
歌ってみたの制作フロー

歌ってみたとはボーカルが既存曲のカバー動画を制作し、動画サイトやSNSにアップすることを指します。
最近ではジャンルレスに歌ってみたという言葉が使われますが、主にはボカロ・アニソンジャンルが主流です。
歌ってみたはジャンルにもよりますが、ボカロ界隈においてはオリジナル製作者から伴奏と映像の二次創作利用が許可されていたりします。
例えば、人気アーティストのEveさんは歌ってみたなどの二次創作用に一部楽曲のMVを開放したりしてます。

歌ってみたはカバー制作で大変な伴奏と映像を本家のものを利用することができるので、クオリティの高い動画を作りやすいです。
一方で「伴奏音源と歌の合成」「映像と音源の合成」のためにDAWと動画編集アプリの使い方は覚える必要があります。

※DAWで有名なCubase
ただ、このソフトの操作についてもmixや動画エンコードなどは代行してくれる「mix師」「エンコ師」なる人がいたりします。
歌ってみた界隈で実績を作りたいクリエイターさんも多いので、制作協力者を探しやすいのも良いところですね。
なお、弾き語りすとLABOの動画制作講座では「1人で全部やる」想定で解説記事を制作していきます。
まずは制作フローを覚えておきましょう。

ここからは各工程を少し掘り下げて解説していきます。
歌ってみたで必要となる機材は別記事で紹介するので、合わせて参考にしてください。
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伴奏音源の調達

まずはカバーする楽曲の伴奏音源を調達します。
調達方法としては主に下記の2つ。
- 二次創作用に無料配布されているものを使用
- ココナラなどで有償での音源制作を依頼
ボカロ系であれば①。普通のポップスであれば②が主流ですね。
ボカロ曲の場合
ボカロの場合は制作者の公式アカウント(ニコニコ動画が多い)でボカロverのMVが公開されており、そこの概要欄に二次創作用のOFFボーカル音源のURLが記載されています。
piaproの場合はダウンロードにアカウント登録が必要です。
登録後はダウンロードボタンからダウンロードできます。


ライセンス条件に関してはコメント欄などで詳細に書いてる人もいます。
なので、ダウンロードする前にちゃんと全体を見ましょう。無償で提供してもらうわけなので使用条件はちゃんと守りましょう。
ちなみにpiaproはJava Scriptを多用しているので、Chromeなどでセキュリティレベル上げてると正常にサイトが表示されないことがあります。
ポップス曲の場合
続いて、普通のポップス曲です。
有名曲だとインスト音源をアップしており、無償利用を許可している人もいますので、まずはYouTubeで「曲名 インスト」や「曲名 カラオケ」などで探してみましょう。

無償提供の方がいない場合やクオリティ的にイマイチな場合はココナラで伴奏制作を外注することもできます。

僕も知人で歌ってみたの伴奏制作を生業にしている人がいますが、相場的には1曲3万円くらいが多いみたいです。
あとは制作者さんのスキルレベルによって金額上がり下がりするかなという感じ。
1曲で数万円となると、継続的にやるのは結構しんどいですよね。
だから、歌ってみたというとボカロの人が多かったりもするんでしょうね。
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ボーカル録音

続いてはボーカル録音です。
必要となる機材は以下の5点ですね。
- PC
- マイク
- マイクケーブル
- オーディオインターフェイス
- DAW
まずはマイク、マイクケーブル、オーディオインターフェイスを購入しましょう。

購入するアイテム選びは下記の記事を参考にしてください。
そして、PCには録音で必要となる音楽ソフト(DAW)をインストールします。
DAWはオーディオインターフェイスに付属している場合が多いですが、付属していない場合は無料で使えるStudio One Primeがおすすめです。
なお、本サイトではSteinberg、YAMAHA、ZOOMなどのオーディオインターフェイスに付属するCubase AIを基に説明をしています。
Cubaseでの録音の設定や手順は下記の記事を参照ください。
mix

歌のレコーディングが終わったら、mixを行います。
mixでは主に以下の作業を実施します。
- 音量調整
- エフェクト処理
- ピッチ・タイミング修正
ボカロ界隈だとmix師と呼ばれる人たちがいるので、歌のレコーディングが終わったらmix師に依頼するのもありです。
DAWだけならオーディオインターフェイスに無料でついてきますが、mixに使うエフェクトやピッチ修正ソフトは別で買うとそれなりにしますからね。

ただ、個人的にはmix作業も自身でやってみることをおすすめします。
やってみると、自分のボーカルとかなり細かく向き合えます。
また、mixの流れがわかるとmix師さんとのやりとりも非常に楽ですからね。
ちなみにmix師に依頼する場合は、僕もmixをお願いしている小泉こいた。貴裕さんがおすすめです。
初めて歌ってみたをやる方には無償プランも用意されています。
こいたさんにMIXしてもらった音源
映像撮影・調達

3つめのステップは動画で使う映像調達です。
歌ってみたは映像に関しても、3パターンに分かれます。
- 二次創作用に使用許可されているMVを使用
- 自身でレコーディング風景などを撮影
- アニメーションMVやリリックビデオを有償で外注
ボカロ系であれば、本家MVの二次創作利用が許可されていることが多いです。
ダウンロード方法は元動画から直接mp4をDLすることが多いですが、各プラットフォームの規約的にグレーだったりするので、詳しいやり方はここでは触れません。
一方でポップス曲などでは、自身でレコーディング風景を撮影するかMV制作を外注する人が多いです。
撮影スキルは何かと役立つので身に着けておいて損はありません。

最初は大変ですが、チャレンジしてみることをおすすめします。

なお、アニメーションMVやリリックビデオはココナラで探すと2万円~5万円程度で制作してもらえます。
ココナラで作ってもらったリリックビデオ

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映像編集

映像と音声を合体させたり、テロップ入れたりするための動画編集アプリです。
有料と無料で分かれますが、有名どころは以下の5種類。
無料アプリ
iMovie | Mac、iOS専用の無料アプリ |
AviUtl | Windowsでも使える無料アプリ |
有料アプリ
Filmora | 初心者でも使いやすい人気のアプリ 年間 6,980円、買切 8,480円 |
Premiere Pro | Windows、Macで使える定番アプリ 通常価格 月2,728円 |
Final Cut Pro | Mac専用の動画編集アプリ 買い切り 36,800円 |
MacやiOSを持っている方はとりあえずはiMovieで良いかと思います。

また、ボカロ界隈だと昔からAviUtlでMVと音源を合成している人が多いですね。

自身で撮影した映像に簡易なテロップを入れる程度であれば無料アプリで問題ないです。
一方で無料アプリは使い勝手はあまりよくないため、安価で使いやすいFilmoraあたりを導入するのが良いでしょう。

Filmoraは演奏動画制作に便利な機能は一通りそろっており、テンプレートも豊富です。
演奏動画制作だとPremiere ProやFinal Cut Proほど高額で高機能なソフトは必要ないため、安価なFilmoraがおすすめです。
また、映像編集系の対応が難しいと感じる人はエンコ師だったり、動画編集の外注さんを探すのも良いでしょう。
エンコ師と動画編集の違いは以下の通り。
エンコ師 | 映像と音声を1つにした ファイルを書き出す人 |
動画編集者 | エンコ師の作業範囲にプラスして テロップ入れたり編集もする人 |
全て自分でやれるようになるのが理想ですが、ハードル高いので最初はココナラなどでお願いできる方を探すのがいいかなと思います。

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歌ってみたの制作フローまとめ

- ボカロ曲かポップス曲かで流れが異なる
- スマホだけでもやれなくはないが、PCがないとかなりしんどい
- mix師やエンコ師を探してお願いするのも良い
ぎたすけ
たけしゃん
歌ってみたの制作フローについての解説でした。
機材そろえたり、アプリの操作覚えたり…と勉強することがたくさんあって大変ですね。
一方で、色んな事に共通で使えるスキルが多いので、勉強する価値は高いです!
外注とか協力してくれる人に頼りつつ、少しずつ自分でやれるようになるのが理想ですね。
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