Steinberg UR22mkII(UR22mk2)をレビュー。DTMから配信まで幅広く対応できる定番のオーディオインターフェイス

音楽制作しているデスク

評価:3.5

ぎたすけ

なんか見た目が定番なオーディオインターフェイスって感じだな

たけしゃん

そうだね。マイクが挿せる端子が2つある昔からの定番スタイルって感じのオーディオインターフェイスだね

本記事はSteinberg UR22mkIIのレビューですが、現在は後継機種にあたるSteinberg UR22Cが発売されています。

Steinberg UR22Cの記事はこちらの記事を参照ください。

UR22Cのレビュー記事

Steinberg UR22CSteinberg UR22Cをレビュー。1万円台で機能性抜群のオーディオインターフェイス

Steinberg UR22mkIIのレビューが見たい方は引き続き、本記事を読み進めてください。

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たけしゃん

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プロフィール

ギター弾き語りのシンガーソングライター。長年の音楽活動や音楽の仕事で得た知識・経験を基にブログを書いています。
雑誌の音楽記事執筆、音楽専門書の執筆(工学社)、nana公認クリエイター、IPC VOICE STUDIO公認ボイストレーナーです。
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Steinberg UR22mkII(UR22mk2)

  • コンボジャック2つの使いやすいオーディオインターフェイス
  • 配信で使えるループバック機能付き
  • Cubase AIが付属

定番のエントリーモデルのオーディオインターフェイス Steinberg UR22mkII。

実売価格で15,000円程度ですが、機能が充実しています。

歌ってみた、弾いてみた動画の制作はもちろん、ガッツリDTMをやることも可能な万能機種です。

Steinberg URシリーズの下から2番目

URシリーズ一覧

Steinberg URシリーズは全部で6機種。

それぞれの特徴を簡単に書くと…

  • UR12…最低限の入出力端子に絞ったエントリーモデル
  • UR22mkII…マイク接続やMIDI入出力が増えたDTMer向けのベーシックモデル
  • UR242…入力数4つに増やしてエフェクト機能と搭載したモデル
  • UR28M…出力数・モニターコントロール機能を強化したモデル
  • UR44…入出力数を増やして機能性を高めたモデル
  • UR824…プロユースにも応えられるモデル

今回、解説するUR22mkIIは下から2番目の機種です。

UR12より入力端子の自由度が高くなっているのが特徴です。

DTMをやっていると、マイク端子が2つ欲しいところなのでUR22mkIIがハマる人は多そうです。

2IN 2OUT

入力端子

  1. ファンタム電源対応のコンボジャック2つ
  2. MIDI入力

入力端子はフロント部分にXLR入力(マイク)とLINE入力(主に楽器)両対応のコンボジャックが2つ付いています。

UR12はXLR入力、LINE入力が1つずつだったので、大きく汎用性が上がっています。

UR22mkIIならコンデンサーマイク 2本も対応可能。

ただし、Hi-Z対応の端子は2CHだけで1CHは非対応です。

Hi-Z
インピーダンスを調節する機能。ギター・ベースでマイクでインピーダンスが異なるため、両対応のコンボジャックでは調節が必要となる

なので、エレアコ2本を繋ぎたい場合は1CH側に繋ぐエレアコにD.Iを挟みましょう。

 

弾き語り系のシンガーソングライターだと、XLR入力・LINE入力1つずつというUR12で十分ではあります。

ですが、音質にこだわるとマイク 2本使いたくなります。

UR22mkIvIにしておくと、後々やりたいことが増えても困らないという大きなメリットがあります。

MIDI入出力

UR12ではなかったMIDI入出力が付いています。

最近はUSB接続が主流なので、使用頻度は減っていますがキーボードなどをMIDIで接続したい人には必須の端子です。

ついでにLINE OUTPUTが普通のLINE端子になっています。

UR12はミニジャックでした。

※UR12 背面

どっちが良いかは人によりますが、音楽制作用途だとLINE端子が一般的ですね。

PCのサウンドカードや一般的な安いスピーカーと繋げる人はミニジャックの方が変換アダプタが不要で便利です。

補足
音楽制作で使われるモニタースピーカーはLINEかXLR接続が主流

UR22mk2のループバック

ループバック機能の説明図解

ライブ配信で使う機能でステミキと呼ばれるものです。

PC内で流しているBGMとマイクからの入力音をオーディオインターフェイスを介して配信で流すことが可能です。

喋っている時に効果音を出したり、BGMを流したり…と活用範囲は広いです。

配信をしたいと考えているなら、ループバック機能は必須と言ってもいいくらいの機能になりつつありますね。

iPad / iPhone 接続可能

iPhone

UR22mkIIはiPhone、iPadに接続して使用することが可能です。

接続には別途、Apple iPad Camera Connection KitもしくはLightning – USB カメラアダプタが必要です。

Andoroidは非対応です。

実際、動くらしいですが公式には動作保証されていませんので自己責任でお願いします。

ちなみにスマホやタブレットのUSBバスパワーでは供給量が足りずに動作しません(USB Type CのiPad Proはいけるらしい)。

Power Sourceのスイッチを5V DCに切り替えてモバイルバッテリーもしくはUSBタイプのACアダプターを繋いで電源供給しましょう。

※裏面にPower Source切り替えスイッチがある

 

Steinberg UR22mkII(UR22mk2)をレビュー

DTMをしている男性

はじめに総評すると「音源制作メインならUR22mkIIは間違いなし!」です。

UR12から入力端子が充実したことで活用範囲が広がったところが大きいですね。

弾き語り録音がメインだけど、後々はDTMで色々作ってみたい…と考えている人はUR12ではなくUR22mkIIを買っておいた方が良いです。

UR22mk2の音質は良好

入力端子であるコンボジャックには安定のYAMAHA Class A マイクプリアンプD-Preが採用されています。

YAMAHAのミキサーにも採用されている、定番のプリアンプです。

ライブハウスやリハーサルスタジオなどでも、D-Preが入っているYAMAHAのミキサーは多く使われていますからね。

1万円台のオーディオインターフェイスですが、綺麗でちゃんと太い音が出力されます。

そんなわけで、ライブ配信やボーカル録りで使うには十分の音質で困ることはありません。

SteinbergがYAMAHAに買収されたことで、音質周りは恩恵を受けた感がありますね。

YAMAHAはPAミキサーなどの音響機器では最大手なので、ノウハウや製造能力がすごいですからね。

コンボジャック 2つは何かと便利

XLRとLINEの両端子を兼ねるコンボジャック 2つは汎用性が高いです。

弾き語りでのレコーディングはもちろんのこと、インストのギターデュオなども対応できます。

ギター弾き語りでのレコーディングも音質にこだわっていくと、最終的にはコンデンサーマイク 2本に行きつきます。

歌とギターをバラで録るとしても、ギター録りでオンマイク・オフマイク 1本ずつとか立てたくなりますからね。

コンボジャック 2つあると自由度が全然違いますね。

1万円台でコンボジャックが2つあるオーディオインターフェイスって意外とないですからね。

音質も良くて、使いやすいという点でUR22mkIIは非常に強いですね。

リアルタイムエフェクトは配信ツールを利用

ループバック機能に対応しているので、リアルタイムエフェクト自体はDAWを介してかけることは可能。

…ただ、マイクの入力ルートとループバック後の入力ルートが同一なせいで、音がループしてハウリングを起こします。

なので、OBS STUDIOなどの配信ツールを使ってエフェクトをかけましょう。

また、オーディオインターフェイスだけで手軽にやりたい人はエフェクト内蔵型のYAMAHA AG03を選択しましょう。

 

競合機種との比較

UR22mk2 比較表①

UR22mkIIの競合機種となるのは3つ。

…で3つのうち、①と②とはすみ分けができています。

こんな感じ。

  • 費用を抑えたい…UR12
  • コンデンサーマイクを2本同時に使いたい…UR22mkII
  • ライブ配信で簡単にエフェクトを使いたい…AG03

対して、ROLAND RUBIX-22はスペックが限りなく近い、真っ向からの競合機種です。

UR22mk2 比較表②

2機種の主な機能を比較すると、上記の通り。

ほぼ一緒ですが、違うのは

  1. ループバック対応可否
  2. 付属DAWソフト
  3. 実売価格

…の3点です。

ROLAND RUBIX-22はデザインがわかりやすくて堅牢というウリがありますが、コスパ・性能的にはUR22mkIIのほうが上ですね。

シンガーソングライターだとDAWソフトもCubaseのほうが一般的で使いやすいので、総合的にもUR22mkIIのほうが強いです。

 

UR22mkII(UR22mk2)におすすめのマイク

AT2020

UR22mkIIを買うのを検討しているあなたは、セットでマイクも一緒に探していますよね。

そこで、おすすめのマイクはズバリaudio technica AT2020です。

audio technica AT2020は1万円ジャストで買える高音質なコンデンサーマイクですね。

ライブ配信はもちろん、歌ってみた動画の製作などにも活用できるので非常に便利。

実際に録ってみた音はこんな感じ。

光について / GRAPEVINE ギター弾き語り Cover
補足
ボーカル・ギターをそれぞれ、AT2020で録っています

音質はaudio technicaらしく、癖もなくフラットに調節されています。

癖がないので使いやすいエントリーモデルのマイクです。

UR22mkIIとaudio technica AT2020はDTMを始める方には超定番の組み合わせ。

この2つをセットで買っておけば、ライブ配信からDTMまで幅広く活用できるので非常におすすめです。

AT2020

UR22mk2

 

Steinberg UR22mkII(UR22mk2) まとめ

勉強しているところ
  • 1.5万円で買える音楽制作に最適なオーディオインターフェイス
  • 入力にコンボジャックが2つあるので、自由度が高い
  • 競合のROLAND RUBIX-22よりもコスパ・性能的に優れている

ぎたすけ

確かにコンボジャック 2つって便利そう!

たけしゃん

意外と1つで足りることも多いんだけど、音にこだわりはじめると2つないと困ることが増えてくるんだよね

Steinberg UR22mkIIの解説でした。

あらためて、競合機種とのすみ分けを書くと…

  • 費用を抑えたい…UR12
  • コンデンサーマイクを2本同時に使いたい…UR22mkII
  • ライブ配信で簡単にエフェクトを使いたい…AG03

UR22mkIIはリアルタイムエフェクトをかけるのにソフトウェア設定がいるので、配信メインの方はYAMAHA AG03がおすすめです。

ただ、歌ってみた動画やDTMなどの音楽制作をメインとするなら、コンボジャックが2つあるUR22mkIIがおすすめですね。

UR22mkIIはシンガーソングライターの方に特におすすめなオーディオインターフェイスです。

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