Acoustune RS THREEをレビュー。音楽制作向けのインイヤーモニター。

Acoustune RS THREE

ぎたすけ

RS ONEってのもあるみたいだけど、RS THREEと何が違うの?

たけしゃん

RS ONEはステージ向けでRS THREEは楽曲制作向けのイヤモニみたいだね
補足

国内正規代理店のピクセル様よりデモ機をお借りしました

RS THREEの評価
音質
 (4)
使いやすさ
 (4)
普段使い
 (3)
価格(15,180円程度)
 (4)
総合評価
 (4)
メリット
デメリット
  • 音はシャープで硬め
  • 細かい音を聴き取りやすい
  • mixなどでは他と併用したほうが良い
この記事の著者
音楽ブロガーたけしゃん

ミュージシャン

たけしゃん

tkshan

プロフィール

ギター弾き語りのシンガーソングライター。長年の音楽活動や音楽の仕事で得た知識・経験を基にブログを書いています。
雑誌の音楽記事執筆、音楽専門書の執筆(工学社)、nana公認クリエイター、IPC VOICE STUDIO公認ボイストレーナーです。
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Acoustune RS THREE

Acoustune RS THREE イヤホン裏面
型式シングルダイナミック搭載
ユニバーサルフィットIEM
再生周波数帯域20Hz~40kHz
感度108dB@1mW
インピーダンス32Ω@1KHz
接続端子Pentaconn Earコネクター
(Long-Type)
公式サイト

2013年創設のイヤホンメーカーAcoustuneのスタジオモニターイヤホン RS THREE

楽曲制作に適したサウンドチューニングを施したイヤホンです。

Acoustuneは医療用の合成素材である「ミリンクス」を振動板素材に使用した独自のダイナミックドライバーを採用していることが特徴です。

Acoustune RS THREE イヤホン部分

高級イヤホンが多いAcoustuneですが、RS THREEは1.5万円程度と手が出しやすい価格帯になっています。

まずはRS THREEの製品仕様から解説していきます。

仕様を飛ばして、レビューを読みたい方は<RS THREEをレビュー>を参照ください。

製品仕様の目次

ミリンクス EL-Sドライバー

Acoustune RS THREE 横から撮った

RS THREEには医療用の合成素材「ミリンクス」を振動板材に使用したミリンクスEL-Sドライバーが採用されています。

Acoustuneイヤホンに採用されている通常のミリンクスドライバーから、楽曲制作用に正確なモニタリングを実現できるよう新開発されたものです。

Acoustune RS THREE イヤホン裏面

近年のハイレゾ音源や微細なパンニングを正確にモニタリングできるよう、余計な付帯音を減らした設計になっています。

ちなみにRS ONEはミリンクスELドライバー、RS THREEはミリンクスEL-Sドライバーが採用されています。

Acoustune RS ONEとRS THREE
左がRS ONE、右がRS THREE

RS ONEは主にステージモニター向け、RS THREEは楽曲制作向けのチューニングとなっているようです。

新規開発ケーブルARM011Lを採用

Acoustune RS THREE 3.5mm端子

RS THREEはARM011Lというケーブルが採用されています。

高純度リッツ線とケブラーワイヤーを編み込んだ線材を採用したツイストケーブルです。

絡まりにくく、取り回しも良好で良いケーブルですね。断線にも強そうです。

Pentaconn Ear Long-Type

Acoustune RS THREE イヤホンをケーブルから外した

RS THREEのコネクターは「Pentaconn Ear Long-Type」が採用されています。

一般的なMMCXコネクターより伝導性能に優れており、摩耗や接触不良にも強いコネクターです。

MMCXと比べるとリケーブルの選択肢は少ないものの、手軽に着脱できるので断線しても本体自体を買い換える必要はありません。

付属品

Acoustune RS THREE キャリングケースと交換用イヤーピース
  • キャリングケース
  • イヤーピース
  • 6.3mm変換アダプタ

RS THREEの付属品はキャリングケース、イヤーピース、6.3mm変換アダプタです。

キャリングケースはコンパクトで使いやすいタイプですね。

Acoustune RS THREE キャリングケース

イヤーピースはシリコンイヤーピース「AET07」がS/M/Lの3種類。

フォームタイプの「AET02(フリーサイズ)」が1種類の計4種類が同梱されています。

Acoustune RS THREE 交換用イヤーピース

付け心地はどちらも良好です。音の特性は結構変わります。

フォームタイプだとシャープなサウンド特性がより尖るので、個人的にはシリコンが良いと感じました。

レビューも基本的にシリコンイヤーピースでの使用感を解説しています。

また、音楽制作用ということで6.3mm変換アダプタも付属しています。

Acoustune RS THREE 付属の6.3mm変換アダプタ

オーディオインターフェイスやミキサーでは6.3mmが標準なので、変換アダプタが付いているのはありがたいですね。

ケーブルの長さも1.8mとやや長くなっています。

Acoustune RS ONE
ケーブルの長さは1.2mのイヤホンが多い

音楽制作用デスクだと1.2mだと足りないことが割とあるので、1.8mだと助かりますね。

僕の家もオーディオインターフェイスに挿す場合は1.2mだと辛いですが、RS THREEだとちょうどよかったです。

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Acoustune RS THREEをレビュー

Acoustune RS THREE
RS THREEの評価
音質
 (4)
使いやすさ
 (4)
普段使い
 (3)
価格(15,180円程度)
 (4)
総合評価
 (4)

それでは、RS THREEを細かくレビューしていきます。

まず、メリット・デメリットを箇条書きでまとめると以下の通りです。

メリット
デメリット
  • 音はシャープで硬め
  • 細かい音を聴き取りやすい
  • mixなどでは他と併用したほうが良い

やや硬めな音で歯擦音など、余計なノイズを判別しやすいです。

楽曲制作用途では、ヘッドホン・スピーカーで調整後に確認用でRS THREEを使うと良いと感じました。

レビューの目次

シャープで硬めのサウンド

Acoustune RS THREE イヤホン部分

RS THREEはシャープで硬めの音になっています。

低音は控えめでタイトな音、中高音域は若干強めに感じました。

全体的にはシャープでバランスの取れたサウンドになっています。

Acoustune RS THREE イヤホンをケーブルから外した写真

制作用途ではヘッドホンやスピーカーでバランスを整えて、確認でRS THREEでも聞いてみるという使い方が良いと感じました。

音がシャープで硬めになっている分、リップ音や歯擦音などのノイズはかなり捕まえやすいです。

Acoustune RS THREE イヤホン裏面

そのため、確認用でヘッドホンなどと併用するにはちょうど良いイヤホンだと感じました。

逆にリスニング用途では少し微妙だなと思いました。

市販の音源を聴く分にはタイトな聴き心地で良いですが、YouTubeなどは動画制作側の音声処理が甘いとすぐに耳が辛くなってきます。

iPhoneを机に載せた画像

音源チェックの用途で優秀な分、YouTubeやTikTokで使うとしんどいと感じる動画がかなり多いです。

RS THREEを普段使いする場合は市販の音源やゲームなど用途を絞ったほうが良いです。

幅広い用途で使う方は同メーカーのRS ONEのほうが良いかなと感じました。

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装着感はソフトでなかなか良い

Acoustune RS THREE イヤホンをケーブルから外した

RS THREEはイヤモニで一般的な耳掛けタイプのカナル型イヤホンになっています。

耳にフィットする位置が気持ち浅めになっており、奥までギュッとくる感じではありません。

SHURE SE215 Special Edition
SHURE SE215は耳の奥まで入って固定される

僕はライブ用途では奥までギュッと入ってほしいですが、普段使いだとRS THREEくらいが良いですね。

なお、RS THREEは浅めにフィットしても、遮音性はかなり高いです。

2時間程度付けっ放しで作業してみましたが、耳も痛くなることもなかったです。

楽曲制作など作業用のイヤホンとしてはかなり使いやすかったです。

 

Acoustune RS THREE まとめ

Acoustune RS THREE イヤホンをケーブルから外した写真
  • 楽曲制作に適したサウンドのイヤホン
  • 医療用の合成素材「ミリンクス」を振動板素材に使用した独自ドライバーを採用
  • シャープでタイトなサウンド。リップノイズなどを見つけやすい

ぎたすけ

医療用の合成素材って聞くとなんかすごそうな感じするよな

たけしゃん

シャープで独特な音だったね。微妙なノイズとかに気づきやすいから確認用で良さげだったよ

Acoustune RS THREEのレビューでした。

最初はかなり独特の音だな~と感じましたが、使ってみるとノイズチェックなどに便利なイヤホンでした。

ヘッドホンやスピーカーと併用するのがおすすめです。

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