ZOOM Q8をレビュー。音楽向けの高音質なハンディビデオレコーダー

ZOOM Q8

評価:4

ぎたすけ

ZOOM Q8ってビデオカメラにちょっと高そうなマイクがついているな

たけしゃん

そうだね。ハンディカメラで映像も音も良質なものが撮りたい人にちょうどいいね
補足

レビューするためにメーカー様からデモ機をお借りしました

先にZOOM Q8の評価まとめ
画質
 (3.5)
音質
 (4.5)
使い勝手
 (4)
価格(36,000円程度)
 (4)
総合評価
 (4)
用途所感
スマホにYouTubeのロゴマーク
動画撮影
画質は普通
音質はかなり良い
ライブ配信の様子

ライブ配信
PC用Webカメラで
使用可能
ZOOMでオンライン会議

Web会議
PC用Webカメラで
普通に使える
メリット
デメリット
  • 広角レンズで広範囲が映る
  • 音質はかなり良い
  • ハンディサイズで携帯しやすい
  • 液晶ディスプレイが回転するので自撮りが楽
  • 外部マイクも使用可能
  • Win/MacでWebカメラとして動作
  • iPadでUSBマイクとして動作
  • 画質はスマホと同等くらい
  • iPhoneでは使えない
ZOOM Q8でテスト撮影
補足

映っているマイクは使用せず、Q8の内蔵マイクで録ってます

この記事の著者
音楽ブロガーたけしゃん

ミュージシャン

たけしゃん

tkshan

プロフィール

ギター弾き語りのシンガーソングライター。長年の音楽活動や音楽の仕事で得た知識・経験を基にブログを書いています。
雑誌の音楽記事執筆、音楽専門書の執筆(工学社)、nana公認クリエイター、IPC VOICE STUDIO公認ボイストレーナーです。
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ZOOM Q8の特徴

ZOOM Q8 ディスプレイを正面に向けた
映像素子1/3インチ 3M pixels CMOSセンサ
動画フォーマットMPEG-4 AVC / H.264(MOV)
音声フォーマットWAV、AAC
内蔵マイク XYステレオマイク
コネクタ XLR/TRS コンボジャック
充電時間USB:約4.5時間
AC:約2時間45分
連続動作時間約2時間
重量260g

音楽機器メーカーのZOOMが販売しているハンディビデオレコーダー Q8。

広角のレンズにXYステレオマイクを搭載した高音質で録れるビデオカメラです。

2015年発売以降、便利なハンディカメラとして人気が高い製品ですね。

一方で2015年発売の製品なので、カメラの画質は現行のスマホと同じか劣るくらいです。

ZOOM Q8で録った映像

Q8のウリは映像より音質ですね。

内蔵のXYステレオマイクの音質はスマホ内蔵マイクとは比べものにならないレベルでキレイです。

ZOOM Q8のXYステレオマイク

外部マイク接続にも対応していたり、細かいところで便利な機能があるのも良いところですね。

2015年発売にしては大分考えられていて、今でも売れてる理由がわかります。

まずは製品の細かい特徴から解説していきます。

製品特徴を飛ばして、レビューを読みたい方は<ZOOM Q8をレビュー>を参照ください。

製品特徴の目次

広角160°のワイドレンズ

ZOOM Q8

ZOOM Q8は広角160°のワイドレンズが採用されています。

音楽用途のビデオカメラだと、横に長いステージ撮ったりすることが多いので広角レンズが良いんですよね。

デジタルズーム機能で画角を5段階で調整できるので、広くも狭くも撮れるのがQ8の良いところですね。

前段の画像はデジタルズームで画角を狭くしてます。

ZOOM Q8で録った映像

1人撮影だとこれくらいがちょうどいいですね。

逆に多人数撮影の時は画角が広いモードを使うことで、全員を画角内に収めることができます。

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外部マイクを接続可能

ZOOM Q8の外部聴き接続口

Q8はカメラ後部にXLR/TRS両対応のコンボジャックが2基搭載されています。

ファンタム電源にも対応しており、本体設定からONにすることでコンデンサーマイクを使用することもできます。

ちなみにライブ音声だったり、話し声を撮る分には内蔵のXYステレオマイクで十分です。

ZOOM Q8のXYステレオマイク

このXYステレオマイクがかなり高音質なので、オンマイクにしたいなどの事情がない限りは外部マイク不要に感じました。

また、音声録音用のSTEREO AUDIO モードではXYステレオマイクと外部マイク 2基の計4本のマイクでステレオ録音可能になってます。

本体にミキサー機能があって、各チャンネルの音量やPANを調整できるようになってるのでこだわる人はかなりこだわれる仕様です。

ZOOM Q8のミキサー画面

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アクションカムにもなる

ZOOM Q8のアクションカム用アダプタ

ZOOM Q8にはアクションカムマウント用のアダプタが付属しています。

市販のアクションカムマウントを買えば、Q8はアクションカムにすることが可能です。

アクションカム

身体や動く道具などに取り付けてハンズフリーで撮影するカメラのこと

例えばマイクスタンドやギターヘッドなどに取付して撮影することも可能です。

ZOOMの製品紹介ページだとギターヘッドに付けている例が出ていますね。

ZOOM Q8 製品ページ

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WebカメラやUSBマイクにもなる

ZOOM Q8を横から撮ったところ2

ZOOM Q8はWebカメラやUSBマイクとしても機能します。

PCにUSB接続した状態だと、起動するモードを3つから選択可能になっています。

  1. CARD REDAR
  2. WEBCAM
  3. USB MIC

カードリーダは内蔵のSDカードを読み取るモードですね。

Webカメラモードで立ち上げると、OBS STUDIOやZOOM(オンライン会議)で認識することが可能です。

その際はマイクの音も各ソフトの音声設定でQ8を選択できるので映像、音声共にQ8だけでクリアできます。

なお、iPadの場合はCARD REDARとUSBマイクモードを使用できます。

注意

iPhoneとの接続は無理でした

iOSのカメラアプリなどはステレオなので、Q8のXYステレオマイクは相性良いんですよね。

iPadとの接続にはUSBカメラアダプタが必要です。

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付属品

  • ウィンドスクリーン
  • アクセサリーマウントアダプター
  • レンズカバー
  • レンズフード
  • ストラップ
  • リチウムイオン電池
  • USBケーブル

撮影や保管に必要なアイテムが一通り付属していますね。

付属のリチウムイオン電池で本体が駆動します。

ZOOM Q8のバッテリーを取り外した写真

USBで充電するタイプですが、カメラの電源をOFFにしないと充電できないため注意しましょう。

また、録音・録画には別売りのSDカードが必要です。

ZOOM Q8 別売りのSDカード

SD/SDHC/SDXCカードが使えますので、別途用意しましょう。

公式の2020年4月現在で動作確認されているカードで対応カードを確認できます。

ちなみに掲載情報が古いのかビックカメラに行ったら、掲載品はなかったので掲載されているメーカーの現行品を買って無事に動作しました。

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ZOOM Q8をレビュー

ZOOM Q8 ディスプレイを正面に向けた

それでは、ZOOM Q8を細かくレビューしていきます。

はじめにメリット・デメリットを箇条書きでまとめると以下の通り。

メリット
デメリット
  • 広角レンズで広範囲が映る
  • 音質はかなり良い
  • ハンディサイズで携帯しやすい
  • 液晶ディスプレイが回転するので自撮りが楽
  • 外部マイクも使用可能
  • Win/MacでWebカメラとして動作
  • iPadでUSBマイクとして動作
  • 画質はスマホと同等くらい
  • iPhoneでは使えない

ZOOM Q8は音質が良くて、多機能なのがウリですね。

一方で2015年発売の製品なのもあって、カメラの画質だと最新のiPhoneなどには負けそうです。

なので、スマホより画質を向上させたいという人向けの製品ではありません。

「広角なカメラが欲しい」「音質が良いカメラが欲しい」といった人向けの製品です。

レビューの目次

音質はかなり良い

ZOOM Q8

ZOOM Q8の特筆すべき点はXYステレオマイクの音質が良い点です。

iPhoneの内蔵マイクと比べると大分差があります。

ZOOM Q8

ZOOM Q8でテスト撮影
補足

映っているマイクは使用せずにQ8のマイクで録ってます

iPhone 内蔵マイク

大分違いますよね。

カメラをポンと設置して録るだけで、これだけの音で録れるのはすごいです。

オンライン会議をしていても、音質ってかなり重要な要素ですからね。

プレゼンなどする人はZOOM Q8レベルの音質だと相手への伝わり方が全然違うと思います。

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音周りの機能が豊富

ZOOM Q8の外部聴き接続口

ZOOM Q8はファンタム電源対応のコンボジャックが2基あるので、外部マイクも自由に付けられます。

なかなか、ビデオカメラにコンボジャックついてる製品ないですからね。

加えて、カメラ本体の設定にミキサー機能がついてます。

ZOOM Q8のミキサー画面

音量、PANの調整以外にも、チャンネル毎にローカットフィルターやコンプレッサー・リミッター機能が使えます。

液晶ディスプレイで操作するので、操作性はイマイチですが、カメラ本体でここまで音を調整できる製品はほとんどないでしょうね。

音楽用途など音を重視するビデオカメラが欲しい人には最適な製品と言えますね。

画質は最新スマホと比べると分が悪い

ZOOM Q8で録った映像

ZOOM Q8は画質はまあまあと言うレベルです。

最新のiPhoneとかと比べると分が悪いですね。広角レンズもiPhone 11以降は搭載されていますしね。

なので、スマホカメラからの画質向上を求めるならZOOM Q8ではないですね。

Q8は手軽に高音質でそれなりの画質で録れるのがウリです。

ZOOM Q8 マイクを収納した写真

スタジオでのバンドリハだったり、ちょっとしたセッションををサッと高音質で録るには最適なアイテムです。

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液晶ディスプレイが回転して自撮りが楽

ZOOM Q8 ディスプレイを正面に向けた

ZOOM Q8は液晶ディスプレイが回転するので、自撮りが非常に楽です。

ギター弾き語りを撮る場合はカメラアングルの調整が地味に面倒で、液晶ディスプレイを見ながら調整できないと結構しんどいです。

スマホ撮影時もインカメにすれば良いだけ…と思いきや、インカメだとズーム機能とか使えなくなるのが多いです。

iPhoneを使っているところ

そうなると、今度は画角調整とかが厳しいんですよね…。

なので、ZOOM Q8のように液晶ディスプレイが回転するタイプのカメラがあると撮影が非常に楽です。

ZOOM Q8を後ろから撮った写真

録音ボタンも本体上部にあるので、自撮りの体勢から押しやすいです。

ZOOM Q8を上から撮った画像

自撮り撮影には適した造りになっているので、ライトにカバー動画作るにはちょうどいいです。

価格帯的にも3.6万円程度と機能の割には大分安いので、下記の3点をまとめて対応するつもりで買うとコスパも良いですね。

  1. カバー動画の撮影
  2. スタジオやライブハウスでの撮影
  3. オンライン会議やライブ配信時のWebカメラ

カバー動画撮影だと画質はそれなりで良いですが、音質はこだわりたいですからね。

一眼レフとか買うほどの予算は作れないけど、そこそこの画質で高音質に動画を撮りたい人におすすめの製品です。

 

ZOOM Q8 まとめ

ZOOM Q8を横から撮ったところ
  • 画質はまあまあで音質が良いハンディビデオレコーダー
  • 音周りの端子や機能は非常に充実しており、本体機能だけで色んなことができる
  • WebカメラやUSBマイクとしても動作するのでビデオレコーダー以外でも用途は色々ある

ぎたすけ

2015年に発売された製品なのに色々考えられていてすごいな

たけしゃん

そうなんだよね。今でも売れている理由がわかるよね。いろんな面で手頃で良いんだよね

ZOOM Q8のレビューでした!

「スマホ」と「一眼レフ + 外部マイク」の中間くらいのポジションですね。

「一眼レフ + 外部マイク」となると10万円くらいは予算要りますからね。3.6万円程度で程ほどの環境が作れるので貴重な存在です。

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