マランツプロ MPM1000Uをレビュー。ちゃんと使える激安のUSBコンデンサーマイク

MPM1000U 正面

評価:4

ぎたすけ

USBマイクって2,000円で買えるやつも結構あるから7,000円くらいのMPM1000Uって別に安くないんじゃない?

たけしゃん

いや、MPM1000Uは音楽とかで使えるレベルのUSBマイクの中では一番安い方だと思うよ
先にMPM1000Uの評価まとめ
音質
 (3.5)
使いやすさ
 (3.5)
価格(7,000円程度)
 (5)
総合評価
 (4)
主な用途所感
ライブ配信の撮影風景
ライブ配信
音質良好
手軽に使える
マイクを設置しているスタジオ

DTM
ソフト相性がある
モニター機能がない
原稿を読んでいる男性

動画撮影
ナレーション録りに
使いやすい
メリット
デメリット
  • 1万円未満とは思えない高音質
  • iOSでも使える
  • 本体のサイズ感も程よく使いやすい
  • モニター機能がない
Girl / 秦基博 ギター弾き語りCover
補足

ボーカルをMPM1000Uで録っており、ギターは映ってるマイクで録ってます

この記事の著者
音楽ブロガーたけしゃん

ミュージシャン

たけしゃん

tkshan

プロフィール

ギター弾き語りのシンガーソングライター。長年の音楽活動や音楽の仕事で得た知識・経験を基にブログを書いています。
雑誌の音楽記事執筆、音楽専門書の執筆(工学社)、nana公認クリエイター、IPC VOICE STUDIO公認ボイストレーナーです。
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マランツプロ MPM1000Uの特徴

MPM1000U 正面
マイクタイプ USBコンデンサーマイク
指向性単一指向性
周波数特性20Hz – 17kHz
最大SPL 132dB
S/N比 78dB
寸法 158 × 48mm
重量300g
公式HPから引用

安くて音質が良いことで人気のマランツプロのUSBマイク MPM1000U。

実売価格 7,000円程度で買えるコンデンサーマイクなので、ゲーム実況者や動画制作者から人気の高い製品です。

ちなみに2020年頃からMPM1000UJという製品が登場していますが、これはMPM1000Uにクリーニングクロスが付属したもので本体仕様は同一のものです。

それではMPM1000Uの製品仕様から解説していきます。

製品仕様を飛ばしてレビューを読みたい方は<MPM1000Uをレビュー>を参照ください。

製品仕様 目次

USBコンデンサーマイク

MPM1000Uの本体と付属品

MPM1000UはUSB接続できるタイプのUSBコンデンサーマイクです。

付属のUSBケーブルを使ってPC、ゲーム機、スマホなどに接続することが可能です。

補足

iOSの接続には別途USBカメラアダプタが必要です

音楽用途では音響機器で標準搭載されるXLRという端子を使うのが一般的です。

対して、USBマイクはどちらかというとテレワーク、ライブ配信など話す用途で手軽に使えるように作られているマイクですね。

それぞれの特徴を比較表でまとめると以下の通りです。

USB端子とXLR端子
USBマイク
XLRマイク
  • マイク本体だけでPC・スマホ・一部ゲーム機に接続可能
  • 音響ミキサーなどでは使えない
  • Windowsの音楽制作に不向き
  • PC・スマホへの接続にはオーディオインターフェイスが必要
  • 音響ミキサーなどでも使用可能
  • ゲーム機では使えない
  • 音楽制作にも適している

そして、マランツプロではUSBタイプのMPM1000UとXLRタイプのMPM-1000と両タイプの製品を用意されています。

MPM-1000 本体
XLRタイプのMPM-1000

僕個人的には下記の用途でどっち選ぶか変えることをおすすめします。

マイク主な用途
MPM1000U 正面
MPM1000U
雑談配信
ゲーム実況
ナレーション
テレワーク
MPM-1000 本体

MPM-1000
歌ってみた
歌枠のライブ配信
ナレーション
DTM

雑談、テレワーク、ナレーションだけならUSBマイクの方が手軽で良いですね。

一方で音楽のコンテンツ制作をメインにやるならXLRマイク+オーディオインターフェイスの方が有利です。

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単一指向性

MPM1000Uの指向性
公式の取扱説明書より引用

MPM1000Uは正面からの音を拾う単一指向性マイクです。

声を発音するときはマイクの正面に立って、グリル部分に向かって音を出しましょう。

なお、単一指向性の中では音を拾う範囲が若干横に広いです。

マランツプロ マイク比較
公式の商品情報を引用

まあ、ライブ配信とかテレワーク用途なら若干広めの方がいいかなと思います。

一方で環境音とかをより抑えたい場合は指向性が狭く、S/N比が優れているMPM2000Uを選択するのが良いでしょう。

S/N比

音声信号とノイズ比率を数値化したもの。高いほどノイズが少ない

マランツプロ MPM2000U
S/N比はMPM1000Uが78dB、MPM2000Uは84dB

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MPM1000Uに合うマイクスタンド

MPM1000U スタンド取付け時

MPM1000Uは大きさも重さも標準的なマイクなので、基本的にどのマイクスタンドも問題なく使えます。

自宅にある6種類のマイクスタンドでテストしましたが、どれでも安定して使えました。

おすすめはブームスタンドであれば定番のKC。

マイクアームなら安くて付属品も多いKTSOULが良いです。

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付属品

MPM1000Uの本体と付属品

MPM1000Uの付属品はUSBケーブルとスタンドマウントです。

スタンドマウントはマイクスタンドとマイクを接続するためのアイテムですね。

MPM-1000U スタンドマウント

本体価格が安いので、質はそこそこといったレベルです。

地面からの振動ノイズなどが気になる方は吊り下げ式のショックマウントをおすすめしますが、その場合は上位のMPM2000Uを買うのが良いでしょう。

マランツプロ MPM2000U
MPM2000Uはショックマウントが付属

MPM1000Uとの価格差は2,000円くらいなので、別でショックマウント買うよりお得です。

一方でMPM1000Uでレコーディングしてみた感じは付属のスタンドマウントでも、特に問題はない感じでした。

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マランツプロ MPM1000Uをレビュー

MPM1000Uの本体と付属品
先にMPM1000Uの評価まとめ
音質
 (3.5)
使いやすさ
 (3.5)
価格(7,000円程度)
 (5)
総合評価
 (4)

それでは、具体的にMPM1000Uをレビューしていきます。

最初にメリット・デメリットを箇条書きでまとめると以下の通りです。

メリット
デメリット
  • 1万円未満とは思えない高音質
  • iOSでも使える
  • 本体のサイズ感も程よく使いやすい
  • モニター機能がない

低予算の高音質USBマイクとしてはこれ以上のものはなかなか出なそうだな…と思うレベルです。

それくらいにコスパに優れた製品です。

一方で本体にモニター機能がついていないため、自身の用途で支障がないかは理解した上で購入検討するべきですね。

レビューの目次

音質はお値段以上

MPM1000U 正面

MPM1000Uは7,000円くらいですが、良い意味で価格に見合わない音質です。

安いマイクでありがちな音のクセもなく、原音に忠実に素直な音を拾ってくれます。

実際にボーカルをMPM1000Uで録った動画がこちら。

Girl / 秦基博 ギター弾き語りCover
補足

ボーカルをMPM1000Uで録っており、ギターは映ってるマイクで録ってます

これだけちゃんと録れれば、ライブ配信とかテレワークで使うには十分すぎます。

歌う用途でも音質的には問題ないレベルに仕上がってますね。

マランツプロは安いのすごいなと感心しちゃいます。

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モニター機能がない

ATH-EP1000IR

MPM1000Uにはイヤホンやヘッドホンを挿す端子がありません。

1万円超えるモデルだと大体イヤホン端子がありますが、このへんは安いので仕方ないですかね。

AT2020USB+ イヤホンを挿すところ
audio technica AT2020USB+のイヤホン端子

そのため、MPM1000Uの音をモニターするにはPC内蔵のサウンドカードなどで聞く必要があります。

雑談とか話す用途であれば、別にモニターしないと思うので問題はないですが伴奏聴きながら歌うとか音楽制作する場合はしんどいです。

DTMのPCとヘッドホン

もともと、USBマイク自体が音楽制作には不向きなのですが、モニター機能がないためMPM1000Uはさらに不向きです。

前段の演奏動画もASIO4ALLというフリーソフトを使って、USBマイクとオーディオインターフェイスを無理やり同時に動かして録音してます。

ASIO4ALLの設定画面

歌ってみたとか音楽制作に使う人はXLRマイクであるMPM-1000にしたほうが良いですね。

MPM-1000 正面

一方でライブ配信での弾き語りとか、弾き語り一発録りであれば、モニターなくてもいいのでMPM1000Uでも問題ないです。

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iOSでも使える

iPhoneを見ている画像

MPM1000UはUSBカメラアダプタを挟むことで、iOS端末でも使用できます。

ただ、USBマイクをiOS端末で使うときに知っておいた方がいいことですが、通話モードに切り替わるアプリだとUSBマイクは使えないということです。

通話モードに切り替わるアプリの例

  • 電話
  • FaceTime
  • Skype
  • LINE
  • Clubhouse

iOSは通話モードになると強制的に内蔵マイクもしくはBluetoothや3.5mm接続のイヤホンマイクが選択される仕様になってます。

また、nanaについてもマイク本体にモニター機能がないため、伴奏を聴きながらの録音はできません。

そんなわけでMPM1000Uが適している人はこんな人です。

  • PCでライブ配信する人
  • PCでオンライン会議する人
  • PCで動画にナレーションとかいれる人

基本的にはPCでの利用をメインに考えましょう。

また、音楽制作は厳しいのでライブ配信とかナレーションとかをメイン用途にする人に適してます。

かなりの高音質かつ安価なので、用途が合致している人には非常に魅力的な製品です。

 

マランツプロ MPM1000U まとめ

MPM1000U 正面
  • 7,000円程度で買える激安の高音質USBマイク
  • 音質はお値段以上で魅力的
  • PCでのライブ配信、ナレーション入れなどに適している

ぎたすけ

なるほど。音楽制作は厳しいけど、喋る系ならイケるって感じなんだな!

たけしゃん

そうだね。自身の用途をちゃんと整理してXLRとUSBのどっちのマイクを買うか考えたほうが良いね

マランツプロ MPM1000Uのレビューでした!

価格の割には大分音が良いので、ライブ配信や動画のナレーション入れで使うには魅力的な製品ですね。

音楽制作用途ではXLRマイクであるMPM-1000のほうが適しているので、そのへんは自身の用途を整理した上でどっちを買うか検討しましょう。

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