ぎたすけ
たけしゃん
- インピーダンスとは何か?
- エレアコを使うなら知っておくべきインピーダンスの知識
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インピーダンスとは
インピーダンスとは電気抵抗のことで、ピックアップなどを用いてアンプと接続する時に関係する言葉です。
主に楽器では、ハイインピーダンスとローインピーダンスの2つに分けられます。
- ハイインピーダンス…電気抵抗が高く、ノイズが載りやすい
- ローインピーダンス…電気抵抗が低く、ノイズが載りにくい
どちらが良い悪いというわけでもなく、楽器毎の特性です。
問題となるのは出力と入力のインピーダンスが異なると音質劣化が発生してしまうことです。
楽器を扱うプレイヤーとしてはインピーダンスの違いにより、音質劣化が発生しないよう理解しておく必要があるわけですね。
ロー出しハイ受け
楽器のインピーダンス関連では鉄則があります。
それが「ロー出しハイ受け」です。
つまり、出力側はローインピーダンス、入力側はハイインピーダンスが基本という意味です。
これは音質劣化が発生しないパターンから由来します。
入出力のインピーダンスと音質劣化パターン
- 出力:ハイ → 入力:ロー=音質劣化
- 出力:ロー → 入力:ハイ=問題なし
- インピーダンスが同一=問題なし
ザックリ言うと、出力側より入力側のインピーダンスが高ければ音質劣化が発生しないのです。
インピーダンス音質劣化のイメージ
そんなわけで、ライブハウスのように色んな人の持ち込み楽器・機材を扱う環境ではロー出しハイ受けになるよう機材調整されています。
エレアコで言うと、必ずステージ上にDI(ダイレクトボックス)が設置されています。
※ライブハウスでは定番のBOSS DI-1
DI(ダイレクトボックス)はハイインピーダンスのものをローインピーダンスに変換する機能を持っています。
つまりはDI(ダイレクトボックス)を置いておけば、持ち込まれたエレアコのインピーダンスに関わらずロー出しにできるというわけです。
ギターのインピーダンス
ギターのインピーダンスはエレキギター・エレアコ共にハイインピーダンスです。
入力がローインピーダンスの音響機器と接続する場合はインピーダンスを合わせないといけません。
そこで、ギターにおけるインピーダンスで覚えておくべきこと3点あります。
- エフェクターはインピーダンス変換機能がある
- ギターアンプはハイインピーダンス
- Hi-Z機能
①~③はエレキギター・エレアコ共通で覚えておくと良いことです。
掘り下げて解説していきます。
エフェクターはインピーダンス変換機能がある
ギターのエフェクターは前述のDIと同じく、ハイからローにインピーダンスを変換する機能があります。
つまりエフェクターを間に挟むと、ロー出しになるわけです。
よって、エレキギターの場合はギターをアンプ直で繋ぐ時以外はロー出しになってるので実はあんまり心配がいらないわけです。
…といっても、アンプ直が好きな人も多いわけで次の話に進むわけです。
ギターアンプはハイインピーダンス
どこにでもあるギターアンプ、ROLAND JC-120です。
ギターアンプはギターがハイインピーダンスなので、直接接続できるようにハイ受けで作られてます。
中にはギターシールドの挿し口がHIGHとLOWで分かれているものも…。
※ROLAND JC-120
ギター側がハイインピーダンスならHIGHへ、ローインピーダンスならLOWへ挿しなさいということなのです。
つまりは…
- ギターとアンプを直で繋ぐならHIGH
- エフェクターを間に挟むならLOW
上記の使い分けになるわけですね。
大半のアンプはインピーダンス別で分かれていたりはしないので、JCくらいしか気にすることはない気がします。
Hi-Z
Hi-Zとは入力側のインピーダンスを切り替える機能のことです。
主にオーディオインターフェイスで登場します。
例えば、人気のオーディオインターフェイスSteinberg UR22Cを見てみましょう。
XLRもシールドも挿せるコンボジャックですが、右側のINPUT2にはHi-Zというボタンが用意されています。
通常はローインピーダンス入力なのですが、Hi-Zを押しこむとハイインピーダンス入力に変わります。
つまり、先ほどのギターアンプと同じ使い分けになるわけです。
- ギターを直で繋ぐならHi-Zを押して繋ぐ
- エフェクターを間に挟むなら通常モードで繋ぐ
エントリーモデルのオーディオインターフェイスは大抵は片方の入力しか、Hi-Zに対応していません。
よって、ギターを直で繋ぐ場合は説明書でINPUTの仕様を確認しましょう。
ぎたすけ
たけしゃん
エレアコのインピーダンス
エレアコのインピーダンスも仕組みはエレキギターと一緒です。
ただし、エレアコはピックアップ内にプリアンプが内蔵されているアクティブタイプものが圧倒的に多いのです。
そして、プリアンプはインピーダンスをハイからローに変換する機能を持っています。
例えば、Gibsonで採用されているピックアップのL.R.baggs Element Activeは800Ωとローインピーダンス出力になっています。
つまり、エレアコ弾きはほとんどの人が知らずにロー出しに変換されているのでインピーダンス関連で困ることがあまりないのです。
エレアコでインピーダンスを考えるケースはパッシブピックアップを使用する時です。
パッシブピックアップ
※パッシブピックアップ搭載のYAMAHA LL6 ARE
パッシブピックアップとはプリアンプが内蔵されていないタイプのピックアップのこと。
もちろん、ハイインピーダンスです。
カフェやちょっとした小規模会場などの簡易設備で演奏する場合は、DIが設置されてないことがあります。
そうなると、ローインピーダンスのミキサーにハイインピーダンスで接続となり音量が全然出ません。
あえて、パッシブピックアップを選択されてる方はエフェクターやマイアンプなどで音作りされるでしょうから心配ないでしょう。
よくわからずにパッシブピックアップを使ってる人は外付けのプリアンプを1台持っておくと安心ですよ。
僕はお出かけ用のリトルマーチンがパッシブピックアップなので、プリアンプ兼DIのパラアコとセットで使っています。
たけしゃん
参考記事
L.R.Baggs Para Acoustic D.I.(パラアコ)をレビュー。ライブ会場問わずに音質が安定するアコギ用プリアンプ

インピーダンス まとめ
- 出力側のインピーダンスが入力側よりハイになると音質劣化が発生する
- ロー出しハイ受けが原則でエレアコは大半が勝手にロー出しになっている
- パッシブピックアップはハイ出しなので気を付けるべし
ぎたすけ
たけしゃん
インピーダンスについてでした。
インピーダンスと音響機器の話を詳しい人から聞くと難しすぎて全然わかりません(苦笑)。
ただ、楽器を使っている以上は音質が無駄に劣化しないよう基本的なことは理解しておくべきですね。
たけしゃん




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