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ギターシールドの選び方
エレアコとアンプの接続に使うケーブルはギターシールドと呼ばれます。
エレアコは弦の音を電気信号に変えて送るわけですが、その電気信号は非常に微弱です。
そのため、ノイズが載らないようにシールドで守りながらアンプに送るわけですね。
ギターシールドを選ぶ時に大事なのは耐久性です。
音質に目が行きがちですが、耐久性が高くないとライブ現場で安心して使えません。
そのため、基本的にどこのメーカーかわからない安物を買うのはやめましょう。
安物は一見よくできているようで接続部分だったり、ノイズの抑制がちゃんとできていなかったりします。
ギターシールドは良いものを買っておけば、そう買い換えることもありません。
なので、有名メーカーの定番製品を買っておくのが間違いないです。
ここからはもう少し掘り下げて、エレアコ用のギターシールドについて解説していきます。
ギターシールドの長さ
長さ | 用途 |
1m未満 | エフェクター間の接続に使う パッチケーブルとも呼ぶ |
1m | 短距離の接続に使う |
3m | 自宅で使うのにちょうどよい |
5m | スタジオなどで使いやすい(万能) |
7m | 業務用で使うことが多い |
エレアコ用のギターシールドの長さは5mが安定です。
エレアコだと3mで事足りることが多いですが、たまに5m必要なときがあるんですよね。
まず、エレアコだとライブハウスではD.Iという機械と繋ぐことがほとんどです。
このD.Iはボーカルの後ろか、ボーカル用のモニタースピーカーの前に転がってます。
なので、基本的には3mもあれば余裕で足ります。
たけしゃん
一方で3mだと困るときがあるのはリハーサルスタジオです。
スタジオの場合はエレアコだとミキサーに接続します。
どこのスタジオもミキサーは端にあるため、広いスタジオだと3mだと足りません。
なので、5mを買っておくのが安定ではあります。
ただ、自宅でも使う場合は5mだとケーブルが余ってやや邪魔です。
また、ケーブルは短いほうがノイズや音痩せの影響を受けにくいです。
そのため、3mを買ってスタジオではお店に5mケーブルを借りるというのも手ですね。
たけしゃん
SとLの違いと選び方
ギターシールドは先端部分がストレートのS型と、L字のL型の2種類に分かれます。
タイプは製品の型番などにアルファベット表記で書かれています。
表記 | 概要 |
SS | 両方ストレート |
LS | 片方がL字、片方がストレート |
LL | 両方L字(ほとんど見ない) |
エレアコ用途ではLSタイプがおすすめです。
エレアコの場合はシールド接続箇所がエンドピン部分になることが大半なのでL字が楽です。
S型だとシールドが邪魔でギターを立てかけたりしづらいので、微妙に不便です。
一方でエレキギターだとSSタイプが主流ですね。
Fenderなど接続ジャックの形状がS型に適している製品が多いです。
なので、エレキギターとエレアコでケーブルを兼用したい人はSSタイプを買うのが良いでしょう。
ワイヤレスシステム
最近、浸透してきているワイヤレスシステムにも触れておきましょう。
ギターに送信機、音響機器側に受信機を取り付けるタイプのワイヤレスシステムが最近は数万円程度で買えます。
プロのライブではよく見るワイヤレスですが、最近はアマチュアの方でも使ってる人が増えましたね。
たけしゃん
最近のワイヤレスは本当に優秀で有線と音質差はほとんどなく、遅延もプレイに影響しないレベルになっています。
しかも設定不要で自動でペアリングもしてくれる便利っぷりです。
実際にゼンハイザーのXS Wireless DigitalとBELDEN #8412のサンプル音を用意したので聞いてみましょう。
BELDEN #8412
XS Wireless Digital
この通りでほぼ変わりません。
ワイヤレスは2~3万円程度するので高いものの、非常に便利です。
ギターシールドよりワイヤレスにしたい!と思った方は後半の<エレアコ向けワイヤレス>で製品紹介しているので、参考にしてください。
エレアコ用ギターシールド おすすめランキング ベスト5
それでは、おすすめのギターシールドを5本紹介していきます。
全ての製品でサンプル音がありますが、ギターはGibson J-45でピックアップはL.R.Baggs Anthemです。
なお、ワイヤレスについては後半の<エレアコ向けワイヤレスシステム>を参照ください。
飛ばし読みガイド
5位 KAMINARI GUITARS K-AC3LS
シールド | OFC |
ハンダ | HMXシリーズ |
プラグ | NEUTRIK |
実売価格 | 7,300円程度 |
質のいいエレキギターやギターアクセサリー用品を販売するKAMINARI GUITARSのアコギ用ケーブルK-AC3LS
秦基博さんが愛用されているケーブルでもあります。
色んなケーブルと弾き比べてみると音の質が違いますね。
アルペジオの音で比較いただくとわかりやすいですが、高音がタイトで前に出てくる印象を受けます。
BELDEN #8412
K-AC3LS
K-AC3LSのほうが高音が前に出てる分、低音から高音で奥行のある音に聞こえます。
BELDENは全体的に丸くてまとまってます。
このへんは好みなので難しいですが、割と違いがあるんだなと感じました。
また、K-AC3LSはスピーカーで爆音にした際のノイズの載り方が一番ソフトですごく良いケーブルなんだなと感じました。
エレアコは原音のまま持ち上げるので、音量を上げた時のほうがシールドの差がわかりやすいですよね。
K-AC3LSは日本製のオリジナルOFCケーブルを使ったり、はんだも小島半田製造所のHMXシリーズを採用していたりと、非常にこだわったケーブルです。
なお、プラグは人気のNEUTRIKを採用しています。
質にこだわった良質なアコギ用ケーブルになっています。
一方で実売価格は3mで7,300円程度と結構します。
BELDENやタツタ立井電線は4,000円程度なので、そこまでギターシールドに予算を割くか迷うところですね。
4位 タツタ立井電線 TPS7182
シールド | スズメッキ軟銅線 |
外皮 | PVC |
プラグ | SWITCHCRAFT 280 |
実売価格 | 4,000円程度 |
国内の老舗ケーブルメーカータツタ立井電線のTPS7182です。
タツタ立井電線は基本的に業務用メーカーで、NHKの放送局などで使われているメーカーです。
最近はコンシューマー向けにも販売しており、その1つがTPS7182です。
BELDENと比べても、全くそん色ない品質・音質です。
ケーブルは頑丈で硬めですが、ほどほどなので取り回しも割と楽です。
また、ケーブルが高密度・低レイテンシーでハイビットレートの録音にも適しています。
プラグはSWITCHCRAFTが採用されています。
価格も3mで4,000円程度なので、ライブだけでなくレコーディングなどにも使う人にはおすすめのケーブルです。
3位 BELDEN #9395
プラグ | SWITCHCRAFT 280 /226 |
実売価格 | 3,400円程度 |
BELDENの人気ケーブル #9395。
#9395はアコギよりエレキギターの方がよく使っているギターシールドですね。
とはいえ、斉藤和義さんはアコギもエレキも#9395の両方を使用されています。
#9395は高音の輪郭がしっかりでているところが特徴的です。
#8412と比べると、音がハッキリしていてK-AC3LS寄りの音になっています。
#8412
#9395
あとはケーブル自体が#8412より、ちょっと細めになっています。
なので、自宅での取り扱いは#9395のほうが若干は楽ですね。
個人的にはアンダーサドルピエゾだと高音は控えめのほうが好きなので、#8412のほうが好みですね。
一方でコンタクトやマイク型のピックアップだと#9395のほうがハマる場合もありそうだなと感じました。
2位 CANARE LC03
シールド | GS6 |
プラグ | F15 |
実売価格 | 1,500円程度 |
コスパ最高のCANAREの定番ギターシールド LC03です。
安くて音質も耐久性も良いので、ライブハウスやスタジオで非常によく見る製品です。
質が及第点を超えてて、できるだけ安いケーブルを…といったらLC03で安定ですね。
シールドもプラグもCANARE製のものを使用されています。
大音量にすると、高いケーブルよりは「ジー」というノイズが大きく載ります。
とはいえ、サンプル音聞いてもらってもわかる通りで普通の音量ならキレイに録れます。
コスパ重視でギターシールドを選びたい人にはベストチョイスになるシールドです。
1位 BELDEN #8412
ハンダ | KESTER44 |
プラグ | SWITCHCRAFT 280 /226 |
実売価格 | 3,880円程度 |
アコギだけでなくエレキギターでも大人気のBELDEN #8412。
中音域が強く、太い音で出力されるギターシールドです。
シールドは結構硬めに作られていて、耐久性は高いです。僕も長年使ってます。
一方で自宅などでの取り回しは硬いので今一つなところはあります。
プラグは定番のSWITCH CRAFTが採用されています。
サンプル音を聴いてもらっても、非常に良い音が出ています。
安いギターシールドと比べて、ノイズにも強いですし、安定の1本だなと感じます。
プロアーティストの使用者も非常に多いギターシールドです。
エレアコ向けのワイヤレス
最後はワイヤレス製品を2つ紹介します。
昔はワイヤレスは不安定なイメージがありましたが、今では有線と同じように普通に使えます。
価格は2万円~3万円前半くらいと有線に比べると高いですが、非常に便利です。
ワイヤレスに慣れると、戻れないレベルなので高くても検討する価値は大いにあります。
Line 6 RELAY G10
まずは使用者も多い人気のワイヤレス Line 6 RELAY G10です。
本製品は送信機と受信機のセットになっています。
そして、がっかりしちゃう人が多いのですが、受信機と音響機器は有線接続しなければいけません。
ギター側だけがワイヤレスになるので注意しましょう。
ただし、YAMAHAのアコギ用アンプ THR30ⅡA Wirelessであれば、受信機を内蔵しているのでギター側にRELAY G10を挿すだけで音が出ます。
なので、自宅練習用だとTHRを持っていないといまいちですかね。
逆にライブハウスやスタジオだと、エレアコ側はシールド気にせず動けるので便利です。
ただ、1つ注意があってエレアコの場合は製品によって、間にアダプタをかませる必要があります。
RELAY G10は自動で電源ON/OFFする仕様ですが、一部のアクティブピックアップで電源が入りません。
僕の持ってるギターだとL.R.Baggs Anthemがアダプタを挟まないと電源が入りませんでした。
間にアダプタをかませればいいだけなので、知っていればどうということはありません。
ちなみに公式のヘルプにも記載があります。
受信機と音響機器が有線になるものの、2万円程度で買えるので使い勝手は良い製品ですね。
ゼンハイザー XSW-D INSTRUMENT
もう一つのワイヤレスシステムはゼンハイザーのXSW-D INSTRUMENTです。
ワイヤレスといえば、ゼンハイザーだけあって品質や使い勝手も非常に良い製品です。
ゼンハイザーの製品はちゃんとワイヤレスです。
片方はギター、片方は音響機器に繋げればOKになっています。
また、延長ケーブルとベルトクリップがついているので、ライブでの使用で便利です。
音質や遅延の影響少なく、有線とほとんど変わらずに演奏できます。
価格は3.4万円程度しますが、ライブでガツガツ使っていくならLine 6よりゼンハイザーのほうが良いですね。
エレアコ用ギターシールド まとめ
- 音質も大事だが耐久性はもっと大事
- 長さは3mか5mを買うのがおすすめ
- 最近はワイヤレスも使い勝手が良い
ぎたすけ
たけしゃん
ギターシールドについての解説でした!
最近は本当にワイヤレスの使い勝手が良くなっているので、ワイヤレスも合わせて検討してほしいですね。
また、ギターシールド自体は良いものを買えば、そうそう買い換えるものではないです。
ある程度良いものを買えば、何年も使えるので安物よりは4,000円くらいのものがおすすめです。
たけしゃん
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