ダイナミックマイクとコンデンサーマイクの違い、使い方を解説

ぎたすけ

いつもライブで見るマイクにも違いなんてあったんだな

たけしゃん

ライブ・レコーディングで使い分けたりするよね

最近は自宅で使用する人が増えてきたから、ちゃんとマイクの違いはおさえておいたほうが良いね

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マイクの仕組み

C214の正面写真

最初にザックリとマイクの仕組みから解説をします。

マイクは空気の振動で発せられる音を電気信号に変えて伝える役目を担います。

声がアンプから出力されるまでの流れ

  1. 息が声帯を振動させて、声として発せられる
  2. マイクが声を拾って電気信号に変換する
  3. スピーカーが電気信号を増幅させて、音に変換して出力する

ぎたすけ

なるほど。マイクだけだと電気信号のままだから、スピーカーで音に再変換するんだな

たけしゃん

そうだね。あとマイクの電気信号は小さいから、スピーカー内のアンプで増幅してから音に変換するんだよ

マイクは内部にあるダイアフラムという薄い金属が電気を貯めて、音の振動で電圧を変化させることで音を電気信号に変換します。

C214のダイアフラム

コンデンサーマイクの場合は上図のように、マイクグリルから透けて見えるものが多いです。

また、コンデンサーマイクのダイアフラムは電気供給が必要となるので、ファンタム電源と呼ばれる電源がないと使えません。

UR22Cのファンタム電源

※Steinberg UR22Cのファンタム電源スイッチ

最近のオーディオインターフェイスやミキサーは大半の製品がファンタム電源を搭載しています。

一方でダイナミックマイクのダイアフラムはマイクグリルの中に入っています。

SHURE KSM8のマイク内部

ダイナミックマイクは内部にダイアフラムとコイル・磁石が入っており、ダイアフラムの振動をコイルに伝えることで音を電気信号に変換します。

そのため、ファンタム電源を供給することなく使用できます。

たけしゃん

ここまでがマイクの基本的な仕組みです

次章からはダイナミックマイクとコンデンサーマイクの違いを解説します

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ダイナミックマイクとコンデンサーマイク

ダイナミックマイク

SHURE SM58を撮った写真

コンデンサーマイク

C214の正面写真
ダイナミックマイク
コンデンサーマイク
  • 音の感度は普通
  • 湿度や衝撃に強い
  • ハウリングしにくい
  • ファンタム電源不要
  • ライブハウスでよく使われる
  • 音の感度が高い
  • 湿度や衝撃に弱い
  • ハウリングしやすい
  • ファンタム電源が必要
  • レコーディングでよく使われる

違いをまとめると上記の通り。

ダイナミックマイクはダイアフラムとコイル・磁石で電気信号に変換するシンプルな仕組みなので、環境変化や衝撃に強い構造になってます。

そのため、ライブ会場などの激しい環境でよく使用されています。

一方でコンデンサーマイクは音の感度が高く、非常に繊細な機材なので環境変化や衝撃に弱いです。

そのため、レコーディングスタジオやプライベートスタジオといった落ち着いた環境でのレコーディングに用いられます。

AKG P120と音楽制作環境

たけしゃん

僕も自宅ではもっぱらコンデンサーマイクでレコーディングしてます

価格に関しては、エントリーモデルはダイナミックマイクもコンデンサーマイクも同レベルで数千円から1万円程度です。

一方でダイナミックマイクは高くても7万円程度ですが、コンデンサーマイクは10万円を超える高級機が多数存在します。

以前はコンデンサーマイクは安くても2~3万円はしてましたが、ここ数年で安い機種が爆発的に増えましたね。

マイクの違い 目次

ハンドヘルド型コンデンサーマイク

NEUMANN KMS104

※NEUMANN KMS104

コンデンサーマイクの中でもライブ用途を前提に作られた、ハンドヘルド型コンデンサーマイクというものがあります。

最近ではライブハウスで集客数を抑えて同時にライブ配信する形態が主流になってきたので、高音質に録れるハンドヘルド型コンデンサーマイクの需要も上がってます。

ハンドヘルド型コンデンサーマイクは通常のコンデンサーマイクと仕組み自体は変わりません。

NEUMANN KMS104 PLUS

ハウリングやハンドリングノイズを抑制できるようにパーツやチューニングを工夫しているだけです。

そのため、音質はコンデンサーマイクのまま、ライブでの用途に耐えらえるレベルになっています。

なお、コンデンサーマイクなのでファンタム電源が必要です。

USBマイクはどれになる?

AT2020USB+の写真

※audio technica AT2020USB+

ゲーム配信やテレワークで大活躍のUSBマイク。

USBマイクはダイナミックマイクとコンデンサーマイクの両方が存在します。

USBマイクは接続端子がUSBというだけで、普通のマイクと基本は変わりません。

USB端子とXLR端子

※音楽用途のマイクではXLR端子が一般的に用いられる

なので、音を電気信号に変換する仕組みについては通常のマイクと同じなのです。

そのため、USBマイクにおいてもダイナミックマイクとコンデンサーマイクの両方が存在するわけですね。

ただし、USBマイクの場合は必要な電力がUSB端子から供給されるので、コンデンサーマイクであってもファンタム電源を用意する必要がありません。

何とも便利な仕様ですが、音楽制作においてはUSBマイクは注意が必要なので下記の記事を参照してください。

マイクの指向性

マイクの指向性の種類

※ヒビノ公式HPから引用

指向性 特徴
無指向性 360°の音を拾う
単一指向性 正面の音のみ拾う
双指向性 前後の音のみ拾う

マイクには音を拾う範囲を示す指向性というものがあります。

マイクの指向性に関してはダイナミックマイクとコンデンサーマイクで違いはありません。

ただし、音楽用途のダイナミックマイクについては正面の音を拾う単一指向性(超単一指向性)がほとんどです。

コンデンサーマイクだと、複数の指向性をスイッチで切替可能になっているモデルが多数存在します。

AKG P420の指向性切替スイッチ

※3種類の指向性を切替可能なAKG P420

まあ、歌録りとか楽器録りなどの音楽用途だと、基本的に単一指向性しか使いません。

対談とか会議などでは双指向性や無指向性を使うこともあるかな…というレベルです。

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用途別 マイクの選び方

マイクの使いわけ

ぎたすけ

万能なのはハンドヘルド型コンデンサーマイクって感じか?

たけしゃん

う~ん、まあでも使い分けが一番いいかな

レコーディングはやっぱり普通のコンデンサーマイクが良いしね

ダイナミックマイクとコンデンサーマイクは一長一短なところがあります。

一方でハンドヘルド型コンデンサーマイクは中間的な立ち位置なので、割と万能ではありますね。

ただ、ライブ用にダイナミックマイクを1本、自宅レコーディング用にコンデンサーマイク 1本買うのが間違いないですね。

自宅レコーディングではコンデンサーマイク使ったほうが、音の解像度が良いです。

最近はコンデンサーマイクも安いので、ダイナミックマイクとコンデンサーマイクの定番品を両方買っても2万円くらいで済みますしね。

おすすめマイクの使い分け 目次

自宅ではどのマイクが良い?

FLEXISPOT E3に機材を載せた

最近は自宅で歌や楽器の音を録音して、動画サイトにアップすることが一般的になってきました。

その際によく聞かれるのが、自宅利用ではダイナミックマイクとコンデンサーマイクのどっちが良いか?という質問です。

僕はコンデンサーマイクを推奨してます。

コンデンサーマイクのほうが音がキレイに解像度高く録れるので、コンデンサーマイクで録りたいです。

また、よく読者の方から「ダイナミックマイクのほうが環境音が入らないと聞いたからコンデンサーマイクから乗り換えようと思ってる」と相談されるので、自分でちゃんと検証してみました…(笑)。

自宅環境で加湿器の風量をフルにして、録音場所の近くに持ってきた状態で弾き語りを録った音です。

ダイナミックマイク(SM58)

コンデンサーマイク(TLM102)

ダイナミックマイクのほうが音量は小さいので、同等になるように音量調整してます。

聴き比べてみると、確かにわずかですがダイナミックマイクの方が環境音を拾いにくいです。

ただ、ほんのわずかです。普通の人は気づかないレベルです。

また、僕の相談を受けてきた読者さんはみんな、こういった環境音に苦労してるんですよね。

  • 隣の部屋の家族の笑い声
  • マンションに面した通りのトラックの通行音
  • 近所の子供の大声

そのレベルの騒音だと、コンデンサーとダイナミックのわずかな違いでは全く無意味と言っていいでしょう…。

マイク変えて上記の環境音の悩みが解決する可能性は限りなく薄いです。

対策としてはマイク変えるよりは、iZotope RX Elementに入っているVoice De-noiseを使うことを提案します。

iZotope RX7 Voice De-noise

エアコンやPCの音などの環境音を消してくれます。

テレビつけながら録音してみましたが、テレビの音もそれなりに消してくれるのでマイク変えるよりはよっぽど効果あります。

先ほどの音源に使ってみた

なかなかに消してくれてますよね。

これ、Voice De-noise挿しただけで細かい調整していないです。この手軽さも良いですね。

さすがに大きい環境音はどうしようもないですが、それなりのレベルまでは対処できます。

また、OBS STUDIOで使用できるので、Voice De-noiseでリアルタイムでノイズ消しながらライブ配信もできます。

iZotope RXは30日間の無料体験ができるので、試してみて効果があれば購入するとよいでしょう。

おすすめのダイナミックマイク

ゼンハイザー e935

ここからは種類別のおすすめマイクを1本ずつ紹介していきます。

ダイナミックマイクはゼンハイザーのe935です。

高音の抜けがよくて、歌っていて気持ちいい音質になっています。

普段、ライブハウス備え付けのSM58で歌っていて、音の抜けに不満があってマイマイクでe935を選ぶという人が多いです。

僕も高音の抜けが良いマイクの方が好きなので、e935は好きですね。

e935で録った動画

おすすめのハンドヘルド型コンデンサーマイク

audio technica AE5400

国内の有名音響機器メーカー audio technicaのAE5400です。

価格帯は4万円以上しますが、有名なコンデンサーマイクであるAT4050と同じダイアフラムを使っており、音質は素晴らしいです。

AE5400レベルの音質なら、これ1本でライブも自宅でのレコーディング・配信なども十分こなせます。

back numberの清水 依与吏さんなどプロアーティストで使ってる方も多いマイクです。

AE5400で録った動画

補足

ギター伴奏は開始7秒で録った音をルーパーでループさせてます。

おすすめのコンデンサーマイク

C214の正面写真

コンデンサーマイクでおすすめの製品は老舗メーカーAKGのC214です。

有名マイクのC414を基に宅録ユーザー向けにカスタマイズし、3万円前半に価格を抑えたマイクです。

ハイ上がりの音の特性が男性ボーカルでマッチする人は多そうです。

僕は自分のボーカルと相性が良いので、気に入ってます。

AKG C214で録った動画

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マイクの種類・使い分けでよくある質問

ダイナミックマイクとコンデンサーマイクの大きな違いは何ですか?

ダイナミックマイクは音の感度がやや低いですが、頑丈でハウリングにも強いです。コンデンサーマイクは音の感度が高く、繊細でハウリングにも弱いです。また、コンデンサーマイクは別途ファンタム電源で電源供給が必要です

ファンタム電源はどうやって供給すればいいですか?

オーディオインターフェイスやミキサーに内蔵されている機種であれば、マイクを接続してファンタム電源をONにするだけで大丈夫です。最近のオーディオインターフェイスは内蔵されている機種が大半です

ライブハウスでコンデンサーマイクを使うのは厳しいですか?

使えなくはないですが、環境や用途的に不向きです。ハンドヘルド型コンデンサーマイクであれば普通に使えます

USBマイクはコンデンサーマイクですか?

USBマイクは接続端子がUSBというだけなので、ダイナミックマイクもコンデンサーマイクも両方存在します。また、コンデンサーマイクの場合はファンタム電源はUSBで供給されるので別途電源不要です

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ダイナミックマイクとコンデンサーマイク まとめ

Fender CC-60Sで演奏を録ってるところ
  • ダイナミックマイクはライブハウスなどに最適
  • コンデンサーマイクはスタジオや自宅でのレコーディングに最適
  • ダイナミックマイク 1本、コンデンサーマイク 1本持っておくと無難

ぎたすけ

1本で兼用して済ませちゃいたいけど、やっぱそうはいかないんだな

たけしゃん

まあ、ハンドヘルド型コンデンサーマイクを1本ってのはありだけどね

弾き語りやるとボーカル・楽器でそれぞれマイク欲しいし、1本ずつ買っておくのが無難だよね

ダイナミックマイクとコンデンサーマイクの違いについての解説でした!

僕も両方持ってますが、やっぱり用途に合わせて使い分けするのが一番良いですね。

優先順位的にはコンデンサーマイクを先に買うのが良いですね。

ダイナミックマイクはライブハウスやスタジオに常設されてるので、借りられますからね。

それぞれの違いを理解して、用途に合わせて使い分けましょう。

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