ダイレクトモニタリングとは?機能の意味や使い方を解説

ダイレクトモニタリングのルーティング図

ぎたすけ

オーディオインターフェイスとかにある機能だよな?直接音を聴けるみたいな

たけしゃん

そうだね。PCとかに音を送らずにモニターできるから遅延なく自分の声を聴けるんだよ
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音楽ブロガーたけしゃん

ミュージシャン

たけしゃん

tkshan

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ギター弾き語りのシンガーソングライター。長年の音楽活動や音楽の仕事で得た知識・経験を基にブログを書いています。
そのほか雑誌の音楽記事執筆、音楽専門書の執筆(工学社)、IPC VOICE STUDIOの公認ボイストレーナーの資格を持っています。
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ダイレクトモニタリングとは

ダイレクトモニタリングのルーティング図

ダイレクトモニタリングとは主にオーディオインターフェイスの機能です。

接続したPCなどを介さずにオーディオインターフェイスでショートカットして音をモニターに戻す機能です。

通常はマイクで入力した音声はPCで動く音楽ソフト(DAW)などを介して、ヘッドホンに返します。

通常のモニタリングにおけるルーティング

上記ルートで自分の歌や演奏をモニタリングしながら、レコーディングを行うのが一般的ですね。

ですが、上記ルートの場合はPCを往復する間に色んな変換作業が行われるため、音が遅延します。

補足

この音の遅延をレイテンシーとも呼ぶ

PCのスペックがそれなりなら問題ないですが、スペックが弱いと遅延が大きくなり厳しいです。

ここで、遅延を回避するのに用いられるのがダイレクトモニタリングです。

ダイレクトモニタリングはPCを介さずにショートカットして自身の演奏音をモニターに戻します。

ダイレクトモニタリングのルーティング図
オレンジの線がダイレクトモニタリング

PCを介さないので、遅延が限りなく0に近い状態で自身の演奏をモニターできます。

一方でPC側でエフェクトなどをかけても、ダイレクトモニタリングの音には一切反映されません。

また、PCの音楽ソフト側はモニターを返さないようにしないとモニター音が重複するので気を付けましょう。

ダイレクトモニタリングとDAWのモニターが重複しないように気を付けよう

重複を避けるためにダイレクトモニタリングを使用するときはDAW側のモニターをOFFにしましょう。

Cubaseのモニター機能をOFFにしよう
Cubaseのモニターを切る方法

ダイレクトモニタリングの概要は以上で終了です。

次章からは実際にオーディオインターフェイスではどういった操作になるのかをSteinbergの製品をメインに解説していきます。

 

ダイレクトモニタリングの操作方法

Steinberg UR12 前面右
Steinberg UR12

オーディオインターフェイスのダイレクトモニタリングの機能は大きく2パターンに分かれます。

  1. ON/OFF機能だけあるタイプ
  2. PCの音と任意にミックスできるタイプ

①はシンプルなのですが、②がちょっとややこしいんですよね。

ただ、②のほうが断然便利ではあります。

本記事ではSteinberg UR12とUR22Cを例にどういった動作になるのかを具体的に説明していきます。

ON/OFF機能だけあるタイプ

Steinberg UR12 前面右

シンプルにダイレクトモニタリング機能をスイッチでON/OFFできるタイプです。

ONにすると、ダイレクトモニタリングの音とPCからの音が両方モニターできるようになります。

ダイレクトモニタリングの音とPCからの音が混ざり合ってモニターできる

例えば、歌ってみたのレコーディングであれば、下記のように音をモニターできます。

音声モニタリング
自分の声ダイレクトモニタリング
(上図のオレンジ線)
オケ(伴奏)PC経由の音でモニタリング
(上図の青線)

なので、それぞれの音量を調整する場合に使うツマミは以下の通りです。

音声調整するツマミ
自分の声マイクを繋いだINPUTのゲイン
オケ(伴奏)DAWの伴奏トラックの音量
共通オーディオインターフェイスのOUTPUT

ダイレクトモニタリングをON/OFFできるタイプの機種が一般的かなと思います。

一方でダイレクトモニターの音量だけ調整するには、INPUTのゲインを使わないといけません。

これは本末転倒だと思うんですよね。

なので、ダイレクトモニタリング機能を多用する人は次のミックスできるタイプがおすすめです。

PCの音と任意にミックスできるタイプ

UR22Cの正面から撮った写真
Steinberg UR22C

続いてはPCの音とダイレクトモニタリングの音を任意にミックスできるタイプです。

本体にダイレクトモニタリングとPC側の音量を調整できるツマミが用意されています。

UR22Cのダイレクトモニタリング機能

左に振るとダイレクトモニタリングが大きくなり、PCからの音が小さくなります。

右に振るとPCからの音が大きくなり、ダイレクトモニタリングの音が小さくなります。

ダイレクトモニタリングの音を切りたいときはツマミを右に全振りします。

UR22Cのダイレクトモニタリング機能 右に全振り

このミックスツマミが割と便利なんですよね。

ON/OFFのみの機種だとダイレクトモニタリングの音が大きくなりがちです。

音量を調整するにはゲインをいじるしかないのですが、ゲインをいじるとDAWに録音される音自体も変わってしまいます。

対して、ダイレクトモニタリングとPCの音をミックス調整できるタイプはゲインをいじらずにバランス調整できます。

UR22Cのダイレクトモニタリング機能
このツマミで調整

なので、ダイレクトモニタリングを駆使してレコーディングする人には結構便利なんですよね。

たけしゃん

僕もnanaでボーカルコラボするときはUR22Cのミックスツマミを上手く活用しています
 

USBマイクとダイレクトモニタリング

AT2020USB+の写真
audio technica AT2020USB+

さて、最後はUSBマイクとダイレクトモニタリングについてです。

USBマイクはザックリいうと、マイクとオーディオインターフェイスが一体化した製品です。

なので、機種によってはダイレクトモニタリング機能がついています。

安い下位モデルはそもそもイヤホンを挿す口がないので、モニタリング機能自体がありません。

blue Snowball iCE
Blue Snowball iCE

PC側のイヤホン端子を使ってモニタリングできますが、PC経由で聴く音はダイレクトモニタリングではありません。

対して、1万円を超えるような上位モデルにはダイレクトモニタリング機能がついています。

AKG Lyra-Y3のUSB端子とイヤホン端子
モニタリング可能機種はイヤホン端子がついている

ただし、大半のUSBマイクはダイレクトモニタリングが常時ONでOFFできない仕様になっています。

補足

USBマイクだとダイレクトモニタリング常時ONでも基本的には困らない

その中でも、ダイレクトモニタリングとPCの音をミックスできるUSBマイクもあります。

AT2020USB+ ダイレクトモニター
audio technica AT2020USB+
blue-yeti x
Blue Yeti X

たけしゃん

僕が知っている製品範囲では、USBマイクでミックス機能があるのはこの2機種だけですね

アプリを使ったカラオケ配信などをするときは、ミックス機能があると伴奏との音量の調整が楽ではありますね。

そのへんの背景もあって、最近の上位モデルはミックス機能も付けているのかもしれませんね。

 

ダイレクトモニタリング まとめ

ダイレクトモニタリングのルーティング図
  • PCを介さずに直接、入力音をモニターできる機能
  • ON/OFFだけのものとPCの音とミックス調整できるものがある
  • USBマイクは一部上位モデルのみダイレクトモニタリング機能がある

ぎたすけ

へー、遅延なく聞ける機能ってことしか知らなかったけど、意外と奥が深いんだな

たけしゃん

そうだね。USBマイクがメインの人は結構お世話になることも多い機能だよね

ダイレクトモニタリングについての解説でした!

僕自身はほとんど使っていません。最近は安いハイスペックPCが増えたので、出番は大分減ったんじゃないかと思います。

一方でカラオケ系アプリでは、アプリ側の伴奏音量と入力音量のバランスを細かく調整するのに割と使える機能です。

必須ではないけど、知っておいて損はない機能という感じですね!

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