BOSS TU-10をレビュー。定番メーカーBOSSのクリップチューナー

BOSS TU-10

評価:3

ぎたすけ

クリップチューナーってほんとに色んなものがあって、どれがいいかわからないよな

たけしゃん

そうだね。BOSSはペダルチューナーのBOSS TU-3が超定番製品になってるから、クリップチューナーも期待できそうだよ
TU-10の評価
機能性
 (3.5)
精度
 (4)
コスパ
 (2)
総合評価
 (3)
項目機能・スペック

ピッチ検出
ピエゾ
測定モードクロマチック
フラットモード
対応周波数436~445Hz
実売価格約3,300円
メリット
デメリット
  • フラットモードで半音下げや全音下げチューニングに対応
  • 精度は結構良い
  • 電源ボタンが独立していて操作性は良い
  • 大きくて目立つ
  • 可変しないので取付位置が限定される
  • 機能の割に価格が高い
この記事の著者
音楽ブロガーたけしゃん

ミュージシャン

たけしゃん

tkshan

プロフィール

ギター弾き語りのシンガーソングライター。長年の音楽活動や音楽の仕事で得た知識・経験を基にブログを書いています。
雑誌の音楽記事執筆、音楽専門書の執筆(工学社)、nana公認クリエイター、IPC VOICE STUDIO公認ボイストレーナーです。
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BOSS TU-10

BOSS TU-10
  • ピッチ検出…ピエゾ
  • 測定モード…クロマチック、フラットモード
  • 周波数…436~445Hz

ギターエフェクターを中心に製造、販売しているBOSSのクリップチューナーTU-10。

チューナーについてはペダルチューナー、クリップチューナーどちらも昔から作っているメーカーです。

ペダルチューナーのシェア率ではトップレベルですが、クリップチューナーとなると他のメーカーにやや負けているイメージです。

まずは、TU-10の基本仕様から解説していきましょう。

ピッチ検出

ピッチ検出方式は楽器の振動からピッチを検出するピエゾ方式のみです。

ギター用として使う分にはギターヘッドに付けて振動検出させれば良いのでピエゾ検出だけ、出来れば問題ありません。

測定モード

  • クロマチックモード
  • フラットモード

基本となるクロマチックモードと少し特殊なフラットモードの2つとなっています。

フラットモードはレギュラーチューニングからフラットさせた音程でチューニングできるモードです。

♭(半音下げ)~♭♭♭♭♭(5半音下げ)まで設定が可能です。

例えば、半音下げ状態にしてE♭を弾くとディスプレイにはEと表示されます。

アコギで使うのは♭(半音下げ)で半音ダウンチューニングするときくらいですね。

ただ、フラットチューニングも別にクロマチックモードで対応できるので、あまり必要ありません。

対応周波数

初期設定は440Hzで436Hz~445Hzの間で調節可能です。

POPSの演奏では440Hzを用いるのが一般的ですが、クラシックでは異なる周波数な場合が多いです。

管楽器やグランドピアノと一緒に演奏するときに周波数変更したチューニングにも対応できます。

基本操作

BOSS TU-10 操作方法

ボタンは3つ。

  • 電源ボタン…電源ON/OFF
  • セレクトボタン…設定変更する対象を選ぶボタン
  • ▲ボタン…セレクトした設定の値を変更するボタン

セレクトボタンには4つの選択肢があって、ボタンを押すたびに対象が変わっていきます。

初期設定の対象は周波数になっています。

4つの設定

  1. 周波数…初期設定は440Hz
  2. アキュピッチサイン…ピッチがあったときの針の動き方を変更
  3. フラットチューニング…♭数の変更。初期設定は0
  4. メーター表示…チューニング時の表示をセント表示とストリーム表示で切り替え

メーター表示切り替えのセント表示は通常の表示。

ストリーム表示は他機種のストロボと同じ針の動く速さでピッチのズレを判断する表示方法です。

周波数以外はお好みで…といったレベルでほとんどの人が初期設定から変える必要がありません。

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BOSS TU-10のレビュー

BOSS TU-10

たけしゃん

うーん…悪いところはないものの選ぶ理由がない…といったチューナーです。もっと安ければ…

それでは、BOSS TU-10のレビューをしていきます。

総評すると「あえて、TU-10を選ぶ理由なし」です。

どこが悪い…というわけでもないですが良いところもありません。

しかも、価格が3,000円程度とクリップチューナーの中ではかなり高い部類なので、あえて選ぶ理由が何もありません。

おまけでついてきた…とか、BOSSがどうしても良い…という人だけ使う製品です。

音の感度・精度は良い

BOSS TU-10 チューニング中

弦を鳴らすと、すぐに反応して針もブレずに良好です。

このあたりはさすがBOSSといったところでしょうか。

精度も1セント単位で計測しており、安いチューナーと比べて細かいところまで計測できています。

可変しないので自由度がない

BOSS TU-10

本体とクリップが一体化されており、本体は回りません。

なので、基本は下記写真の取付け位置で固定です。

BOSS TU-10 取付け

しかも、大きいので目立ちます。

ただ、プロアーティストのライブで使用されているのを見てもルックスは悪くないので見栄えはそれなりに良いです。

このへんは好みの問題ですね。

ギターヘッドに大きいものを付けたくない人にはBOSS TU-10は合わないです。

視認性は良好

BOSS TU-10

ディスプレイは大きくて表示も見やすいです。

暗闇でも何の問題もなく確認出来ます。

電源ボタンの位置が使いやすい

BOSS TU-10 後ろ

電源ボタンは本体上部についており、押しやすいです。

電源ボタンが独立しているのは誤操作が発生しにくいのでうれしいですね。

さすが、BOSS。

全体的にライブハウスでの使用でも困るようなところはありません。

価格が高いわりに機能が微妙

実売価格で3,000円台と高めな割に高精度チューニングができるストロボモードがありません。

±1セントまでが限界です(まあ十分なんですけど)。

MEMO
ストロボモードがある機種は±0.1セントや±0.02セントまで追い込んでチューニングが可能

また、同価格帯となるUNITUNE CLIPと比べて使い勝手が明らかに悪いです。

UNITUNE CLIP 正面

UNITUNE CLIPのほうが可変性もよく、サイズ感も小さい上にストロボモード(±0.02セント)もあります。

BOSS TU-10が勝ってるところというとフラットチューニングモードがあるくらいですが、初心者以外で使うことはあまりない機能ですしねぇ…。

価格帯的にもっと安いものを選ぶか、同価格帯ならUNITUNE CLIP。

もっと便利で良いものを…というならPolyTune Clipといった感じでBOSS TU-10が出る幕はないです。

MEMO
PolyTune ClipはUNITUNE CLIPに全弦一括チューニング機能を足した製品

UNITUNE CLIP

PolyTune Clip

TU-10

 

BOSS TU-10 まとめ

本を読んで勉強する人
  • 視認性も良く、音の感度や精度も良好
  • 本体がクリップと一体化して可変域はほとんどない
  • 価格が高めで同価格帯のUNITUNE CLIPと比べると見劣りする

ぎたすけ

あらら、結構辛辣なレビューになったな

たけしゃん

クリップチューナーって良い製品多いからねぇ。TU-10も悪くはないけど他のほうが強いって感じなんだよね

BOSS TU-10のレビューでした。

クリップチューナーって1,000円付近と2,500円以上で二分化されていますが、TU-10は中途半端な感じが目立ちました。

ただ、BOSSなのでセット商品として安く出てることもあるでしょうから、その時は狙い目かもしれませんね。

単品買いするなら他にも良い製品があるので、微妙な製品です。

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