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audio technica AT2035
audio technicaのコンデンサーマイク ATシリーズの下から3番目にあたるAT2035。
人気モデルのAT2020より本体機能、付属品がグレードアップして実売価格1.6万円程度で購入できる製品です。
コンデンサーマイクの中でも、使用者が多くAT2020に負けない人気の製品ですね。
AT2020から価格的には+5,000円ですが、実はなかなかのグレードアップっぷりなんですよね。
本記事ではAT2035自体のレビューと合わせて、AT2020との比較を細かく解説していきます。
まずはAT2035の仕様から解説を進めていきます。
仕様はいいから、レビューを読みたいという方は<AT2035のレビュー>を参照ください。
AT2035 仕様の目次
AT2035の基本スペック
- 単一指向性
- 周波数特性:20~20,000Hz
- S/N比:82dB
- 最大入力音圧レベル 148dB
- 重量 403g
数字的に見るとコンデンサーマイクの中でも優秀な部類に入ります。
特にS/N比が82dBになっているのは大きいですね。AT2020は71dBなので、かなり向上してます。
指向性は単一指向性のみに対応しています。
正面からの音だけを拾うタイプです。
音楽用途では単一指向性しかほとんど使わないので、特に問題ないです。
AT2035のマイクアーム・マイクスタンド
※左がAT2020、右がAT2035
寸法は公式にデータがないですが、AT2020よりわずかに大きい程度なのでマイクとしては標準的なサイズです。
重量は403gとこちらもコンデンサーマイクの中では標準的な重さ。
サイズ感や重量的に自宅で使いやすいモデルです。
自宅にあるマイクスタンドは、どれでも大丈夫でした。
- ブームスタンド(TAMA)…〇
- ブームスタンド(KC)…〇
- ブームスタンド(ノーブランド)…〇
- Roycel マイクアーム…〇
- ブーム型卓上スタンド…〇
簡易なマイクアームや卓上マイクスタンドだと耐荷重 500g程度のものが多いので、AT2035はセーフですね。
ただ、400gあるので激安マイクスタンドで長時間支えるのはやや不安があります。
安定を考えて机を使う人はRoycel マイクアーム、机使わない人はブームスタンド(KC)が推奨です。
Roycel マイクアーム
KC ブームスタンド
AT2035 本体の機能
AT2035は本体機能として、下記2つの機能が搭載されています。
- ローカットフィルター…80Hz以下の音をカット
- PAD…入力信号を-10dB減衰させる
本体右側にはローカットフィルターのスイッチがあります。
下り坂になっている絵のほうにスイッチを合わせると、80Hz以下の低音がカットされます。
逆の本体左側にはPADスイッチがついています。
-10dBのほうにスイッチを合わせると、マイクの音量がガクッと下がります。
ローカットフィルターもPADも自宅でレコーディングしている分にはあんまり使いません。
DAWやオーディオインターフェイスで調整することが多いです。
といっても、出先での使用など使う場面はあるかもしれないので、あるに越したことはないですね。
AT2035の付属品
マイクケース
ショックマウント
ショックマウントにはマイクスタンド用の変換ネジも付属しています。
付属品でAT2020と異なる点はショックマウントが付属していることです。
AT2020はスタンドマウントが付属しています。
スタンドマウントはマイクと直で接続ですが、ショックマウントはマイクを吊るすタイプ。
そのため、ショックマウントのほうが地面からの振動ノイズを受けづらいです。
※ショックマウントのAT2035
静音マットとか敷いてれば、どっちでもいいんですけどマイクスタンドをフローリング直置きする場合はショックマウントが無難です。
スタンドマウントでフローリング直置きだと、足でリズム取る音とか拾いやすいんですよね。
ショックマウント自体は別で購入すると、安いので2,000~3,000円くらいします。
1万円台のマイクで、まともなショックマウントが付属しているのはうれしいですね。
なお、付属品にポップガードはついていないので、別途購入しましょう。
ポップガード
AT2035
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audio technica AT2035をレビュー
それでは、audio technica AT2035をレビューしていきます。
はじめに総評すると「繊細な音を録る人はAT2020よりAT2035を推奨」です。
AT2020でも十分良い音で録れるのですが、小さい音を録るのにGain上げた時は明らかにAT2035のほうがノイズが少ないです。
このあたりの話は実際の音付きで解説したほうがわかりやすいので、レビュー進めていきます。
レビューの目次
音質はフラットで上々
AT2035の音質はフラットでクセがない、オーディオテクニカらしい音質です。
1万円台のマイクとしては上々な質感で、歌ってみたや弾き語り動画を録るのに十分なレベルと言えます。
実際にボーカル・アコギをAT2035で録った弾き語り演奏がこちら。
音録って、ミックスした感じはクリアでバランスよい音が録れます。
そして、音の抜けはやっぱりいまひとつです。3万円台のマイクと比べて、音が奥まって聞こえます。
まあ、この価格帯のマイクで音の抜けが良くて、音像近い感じで録れるマイクってないので仕方ないですね。
そして、録り音自体はAT2020とほとんど同じに聞こえます。
アコギ(Gibson J-45)の録り音でAT2020と比べてみましょう。
AT2020
AT2035
うーん、やっぱりほとんど同じに聞こえます。
ライブ配信やYouTubeでのカバー動画制作用途なら、AT2020・AT2035のどちらでも問題ないレベルですね。
一方でAT2020とAT2035の録り音を比べたときに差がでるのは、小さい音を録るときなんですよね。
S/N比が良好でノイズが少ない
AT2020と比べた時に違いが出ていたのがノイズです。
AT2035はS/N比が高く、Gainを上げて音を録ってもノイズが乗りづらいです。
S/N比
- AT2020…71dB
- AT2035…82dB
実際に弱く弾いたアルペジオの音をGain高くして録ってみた音声がこちら。
AT2020
AT2035
上記の音声は音量レベルを同じに揃えてるんですけど、AT2020のほうが明らかに「サーッ」という音が強く入ってます。
このあたりはスペック通りの差が出てるなぁと感じます。
一方で普通のボーカルやアコギ録りで考えると、そこまでGain上げないのでAT2020でも全然問題ないんです。
AT2035のほうが向いているのは、例えば下記のような録音です。
- 小さいウィスパーボイスをGainを上げて録る
- ASMRの録音をする
特にASMRやる人は本当に小さい音を録るので、AT2035にしたほうがいいですね。
ちなみにプロユースの高級マイクを買っても、S/N比は80dB前後なものが大半。
なので、AT2035のS/N比 82dBはかなり優秀です。
ショックマウント付属は助かる
やっぱり、ショックマウント付属は助かります。
僕も今の家ではマイクスタンドをフローリング直置きでやってるんで、スタンドマウントだと足音気になりますし。
また、プラスチック製のショックマウントですが、造りが結構しっかりしてます。
中国製の安いマイクについてるショックマウントだと、簡単に歪むんですけどAT2035のものはそんなことはないです。
一方でAT2020に比べて不便だなぁと思うのが、マイクケースにマイクとショックマウントを同時に入れられないんですよね。
AT2020は小さいスタンドマウントなので、マイクと同封できたんですけどねぇ。
なので、外に持ち歩くときはマイクをマイクケースに入れて、ショックマウントは別で持ち運ぶ必要があります。
ショックマウントの造りはしっかりしているので、鞄に色々詰め込まなければ形が歪んだりしなそうなのが救いです。
AT2020とAT2035の比較
- 予算的に出せるならAT2035
- 普通のボーカル録りならAT2020でも十分
- ASMRなど小さい音を録るなら、AT2035推奨
これまでのレビューをまとめると、上記のような分かれ方になりますね。
AT2020(1万円)、AT2035(1.6万円)ですが、予算的に出せるならAT2035が安定です。
AT2035は使ってみた感じ、シンプルにAT2020の上位互換機種です。
ただ、予算が限られてる場合はAT2020で良いので、その分をオーディオインターフェイスに予算回したいところなんですよねぇ。
なので、ポイントは小さい音を録るのかどうかですね。
自身の声量が小さいとわかっているなら、AT2035を選んだほうが無難です。
AT2035
AT2020
AT2035におすすめのオーディオインターフェイス
AT2035とセットで買うのにおすすめのオーディオインターフェイスはSteinberg UR22Cです。
2019年に発売された新モデルでPC、iOSの両方で使いやすいように最適化されています。
UR22Cは実売価格1.6万円程度ですが、プリアンプにはYAMAHA Class A D-Preが採用されてるので、価格の割に音質は大分良いです。
再掲ですが、この弾き語り動画はAT2035&UR22Cで録ってます。
UR22Cはオーディオインターフェイスに内蔵エフェクトが搭載されているので、リバーブやコンプレッサーをかけることが可能。
エフェクトの操作もPC・iOSそれぞれに最適化されたアプリが用意されています。
PC用のエフェクトアプリ
iOS用のエフェクトアプリ
入力端子もコンデンサーマイクが2本挿せる仕様になってるので、弾き語りのレコーディングもばっちり。
多方面での音楽活動を支えてくれる万能なオーディオインターフェイスです。
AT2035
UR22C
関連記事
Steinberg UR22Cをレビュー。1万円台で機能性抜群のオーディオインターフェイス

AT2035におすすめのケーブル
AT2020におすすめのマイクケーブルは同じオーディオテクニカのATL458Aです。
色んなスタジオで使われている、定番のマイクケーブルなので音質・耐久性・コスパのどの視点でも優秀です。
ケーブル自体も柔らかくて自宅での取り回しが楽なのもよいです。
僕も昔から使ってますが、断線もなく10年以上は使えてます。
長さは自宅利用であれば3mが短すぎず、長すぎず使いやすいのでおすすめです。
audio technica AT2035 まとめ
- 1.6万円程度で買えるノイズが少ない、使いやすいコンデンサーマイク
- 音質はAT2020と変わらないが、ノイズが少ないので小さい音を録るならAT2035を推奨
- 価格の割に質の良いショックマウントが付属されてるのもGood
ぎたすけ
たけしゃん
ASMRみたいなジャンルはモロに影響出るよね
audio technica AT2035のレビューでした。
僕もAT2035はリハーサルスタジオで借りて使ったことは何度かありましたが、今回は自宅で試せたので色々わかってよかったです。
やっぱり、色んな実験してみるとマイクごとの違いが見えてくるもんですね。
繊細な音を録る方で、1万円台のマイクを探している方はAT2035はおすすめですよ。




