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ZOOM AC-2 ACOUSTIC CREATORをレビュー。コンパクトで多機能なアコギ用プリアンプ

ZOOM AC-2

評価:3.5

ぎたすけ

プリアンプって音を綺麗に増幅させる機械だっけ?

たけしゃん

そうだね。AC-2は加えてエフェクトやリモデリングとか、音を積極的に作れる機能が入っているんだよ
補足
レビューのためにZOOMさんから製品をお借りしました

飛ばし読みガイド

ZOOM AC-2 ACOUSTIC CREATOR

ZOOM AC-2の画像

ZOOMのアコギ用プリアンプ AC-2。

小さいボディに様々な機能を詰め込んだ、マルチエフェクターです。

 

ここ数年のアコースティックライブでは、AC-2を使っている人を見ることが増えました。

L.R.Baggs Para Acoustic D.I.と並んで、アコギ用プリアンプ定番製品になっているイメージです。

 

Para Acoustic D.I.は原音に忠実に音を整え、増幅する守りのプリアンプという感じ。

対して、AC-2はリバーブやシミュレートした音を混ぜられたり…と音作りを積極的にできる攻めのプリアンプというイメージです。

 

まずはその多機能なAC-2の機能・仕様を解説していきます。

機能・仕様を飛ばしてレビューを読みたい方は<ZOOM AC-2をレビュー>を参照ください。

AC-2の機能・仕様 目次

DI機能

ZOOM AC-2の上部

アコギ用プリアンプでは定番のDI機能が搭載されています。

DIとは主に下記2つの機能を実現するもの。

  1. インピーダンスを変換する
  2. アンバランス接続をバランス接続に変換

ライブハウスやスタジオの音響機器とエレアコ接続する際に音が劣化しないよう、状態を合わせるような意味合いです。

 

AC-2のボディ横にTSフォン(アンバランス)でエレアコを接続します。

ZOOM AC-2のギターイン

エレアコからミキサー(卓)につなげる際は距離が離れることが多いのでノイズに強い、バランス接続するのが一般的。

そのため、AC-2の上部にXLR出力端子(バランス)が用意されています。

ZOOM AC-2のXLR端子

XLR端子の横には調整用にPREとGROUNDボタンがあります。

説明書記載の効果は以下の通り。

PRE

  • 凸…AC-2で処理される前に音が出力
  • 凹…AC-2で処理された後に音が出力

実際に動作させてみたら、凸の場合は出力音にAC-2のエフェクトやボリュームが一切反映されませんでした。

AC-2のDI機能だけ使いたいときは凸にしましょう。

GROUND

  • 凸…グランドピンがグランド設置した状態
  • 凹…グランドピンがグランドから切り離される

GROUNDはノイズが発生している際に原因がグランドループの場合はボタンを押し込むとノイズが解消されます。

 

基本はどちらも初期状態で良いですが、音がしっくりこない場合やノイズが出る場合に使用して比べてみると良いでしょう。

エフェクト

AC-2のエフェクト調整部分

  • EQ(イコライザー)
  • リバーブ
  • ブースター

上記3つのエフェクトが内蔵されています。

エントリーモデルでリバーブがあるのは珍しいかも。

EQ(イコライザー)

AC-2 3バンドEQ

AC-2のEQは低音・中音・高音の3バンドタイプ。

調整幅が何dbかまでは書いてないですが、使ってみた感じは幅はそれなりなので問題なさそうです。

 

アコギだと低音が回りすぎないように調整することが多いですが、そのあたりも回してみた感じ十分機能しそうです。

リバーブ

AC-2のリバーブ機能

音に反響音を加えるエフェクトのリバーブ。

ツマミを回すだけで簡単にリバーブをかけることが可能です。

 

弾き語りの場合はかけすぎると浮くので、9時くらいの角度でいいかなと感じました。

ソロギターの人はしっとり系の曲ではガッツリいっちゃっても良いですね。

ブースター

AC-2のブースター

ブースターは音量を一時的に持ち上げるのに使います。

ツマミでブーストONにした場合に持ち上げる音量を決めます。最大で9db持ち上がります。

 

ブーストのON/OFFはフットペダルで行います。

AC-2のフットペダル

ONの状態だとフットペダル斜め上のランプが点灯します。

あんまり弾き語りで使うことないですが、バンドやアコースティックユニットで間奏のギターソロ取るときなどに使えます。

 

あと、アルペジオのストロークとの音量差を詰めるのにも使えます。

ただ、アコギだとピッキングの強さとかで調整したほうが自然で良いケースが多いですね。

僕は主にギターソロを弾く時だけ使ってます。

チューナー

AC-2のチューナー

ZOOM AC-2にはチューナー機能が内蔵されています。

しかも、結構多機能です。

 

まず、チューナーモードにするには左のフットペダルを踏みます。

AC-2のフットペダル

フットペダル右斜め上のランプが点灯するとチューナーモードに切り替わります。

チューナーモードでは音が出力されません。

MCしながらチューニングするのに最適ですね。

 

チューナーは音を鳴らすと近しい音階が点灯し、メーターにピッチの状態が表示されます。

AC-2のチューナー機能

メーターが真ん中になるように合わせましょう。

 

なお、AC-2は周波数調整できます。

左のフットペダルを押しながら、本体の電源をONにするとANTI F.Bボタンで周波数変更できます。

AC-2のアンチフィードバックボタン

アンチフィードバックボタンを押すとメーターの点灯位置が変わるので、好み周波数に合わせます。

ちなみにメーター位置と周波数一覧はこちら。

AC-2の周波数設定

※取扱説明書より引用

周波数を決めたら、もう一度左のフットペダルを踏むと確定されます。

 

なお、アンチフィードバックボタンは通常時はフィードバック対策のボタンです。

AC-2のアンチフィードバックボタン

押すと自動でハウリングの原因になっている周波数を検出し、カットしてくれます。

もう一度押すとアンチフィードバック機能がOFFになります。

アコースティック・リモデリング

AC-2のアコースティックリモデリング機能

ZOOM AC-2の目玉機能がアコースティック・リモデリングです。

ギターのタイプに合わせて、シミュレートしたボディ鳴りを加えてピックアップでもアコギらしい音にする機能です。

 

ピエゾやマグネットだと、どうしても箱鳴り感なくなっちゃいますからね。

だから、最近だと内蔵マイクと組み合わせたデュアルピックアップが人気なわけですが、エフェクトで箱鳴り感足せるならいいですよね。

 

シミュレートされた音は16種類。

AC-2のアコースティック・リモデリング一覧

※取扱説明書より引用

実際に音がどんな感じに変わるかは<ZOOM AC-2をレビュー>で音源付きで解説していきます。

 

また、接続するピックアップがピエゾかマグネットかで動作が変わるようになっており、切り替えがついています。

ZOOM AC-2 ピックアップ切り替え

中々に細かいところまで調整されるんですね。

確かに言われてみればピエゾかマグネットかで音が全然違いますしね。

電源は3種類

AC-2は3種類の電源を選択できます。

  1. 単三電池 ×2
  2. USBバスパワー
  3. ACアダプタ(付属品)

単三電池は本体裏面に入れる場所があります。

AC-2の電池ケース

最大で約3時間まで連続駆動します。

3時間だと長いステージだとリハの時間も含めると、ちょっと不安ではありますね。

 

続いて、2つ目の選択肢はUSBバスパワー。本体側面に挿すところがあります。

AC-2のUSBバスパワー

PCに繋ぐ以外にモバイルバッテリーやUSBコンセントでも駆動します。

自宅の作業スペースで空きのコンセントがないときとか便利かも。

 

最後は付属のACアダプタです。

ZOOM AC-2付属のACアダプタ

最近別売りが多いので、ありがたいですね。

接続場所は本体上部にあります。

ZOOM AC-2の上部

ちなみにACアダプタの挿し口の横に電源スイッチがあります。

 

電池駆動が連続駆動時間が約3時間と微妙なところなので、ライブではACアダプタを推奨します。

 

ZOOM AC-2をレビュー

ZOOM AC-2

それでは、ZOOM AC-2をレビューしていきます。

レビュー内容を箇条書きでまとめると、以下の通り。

  • ノイズがやや多くて気になる
  • アコースティックリモデリングは良い感じに音変わる
  • 飛び道具的なエフェクトも欲しい人はAC-3へ

パラアコと比べてノイズがやや多いです。

ライブではあんまり気にならないんですけど、ライン録りした音だけ聴くのはややきついですね。

 

代わりにピエゾにアコースティックリモデリングで箱鳴り足すのはかなり良い感じです。

GibsonやMartinのエレアコはインブリッジピエゾが標準なので、お供にAC-2持っておくと良さそうです。

レビューの目次

ノイズがやや気になる

ZOOM AC-2を使っているところ

ZOOM AC-2を通してボリューム上げるとノイズが気になりますね。

実際にTaylor 814ce搭載のFishmanのデュアルピックアップでピエゾ側だけ活かした場合の音を聴き比べてみましょう。

ピックアップ内蔵プリアンプ

AC-2

パラアコ

AC-2だけサーっというノイズが載ってます。

PREでAC-2のエフェクト系を通さないで出力するとノイズが消えます。

 

しかも、ギター変えても全部これなんでAC-2のノイズで確定っぽいですね。

ちなみに上位モデルのAC-3も全く同じでサーっというノイズが強いです。

 

一方でAC-2はアコースティックリモデリング機能が効いていて、大分ピエゾの刺々しさが取れてます。

AC-2

これでノイズ少なかったらなぁ…と少し残念。

 

ただ、ライブだとあんまり気にならないんですよね。

実際にライブやセッションでAC-2使ってる人は何人も見てますが、ノイズが気になったことはないです。

ライン録りした音を単体でそのまんま聴くと、目立っちゃうんでしょうね…。

エフェクトはまあまあ

AC-2のエフェクト調整部分

EQとリバーブは効きはまあまあです。

EQについてはやっぱり、もう1バンド欲しいかなぁとは感じますね。

 

リバーブについてはかかり具合はこんな感じです。

リバーブをかけた音

汎用的に使える感じの音ですね。

リバーブの種類を使い分けたい人はAC-3まで頑張りましょう。

ZOOM AC-3

※AC-3は3種類のリバーブや空間系エフェクトがある

AC-2のエフェクトはよく使うものを絞って入れた感じで、AC-3は使い分けも踏まえて色んなエフェクトが入っています。

アコースティック・リモデリングは良い感じ

AC-2のアコースティックリモデリング機能

ピックアップで失われたボディ鳴りを追加してくれる、アコースティックリモデリング。

実際にピエゾピックアップのTaylor 814ceを使って、どんな感じの変化があるのか聞き比べてみましょう。

 

まずは普通にピエゾの音。

リモデリングなし

続いて、814ce(シングルカッタウェイ)のボディ鳴りをリモデリングで加えた音です。

シングルカッタウェイ

ボディ鳴りが加わって、ピエゾ臭さがやや解消されていますね。

ちなみにリモデリングをOFFにして、デュアルピックアップ(Anthem)で録った場合はこんな感じ。

デュアルピックアップ

本当にマイクで録ったデュアルの音と、リモデリングの音ではさすがに違いはありますね。

とはいえ、リモデリングで作った音はバンドも埋もれなそうだし、刺々しさはやや抜けて万能に使えそうな音ではあります。

 

一応、おまけで814ceをシングルカッタウェイ以外のボディ鳴りで録った音も載せておきます。

どれも微妙に鳴り方が変わってます。また、一部の特殊ギターは大きく鳴り方が変わります。

補足
本来の使用方法はギターにあったボディを選択して鳴りを再現する機能です
 

AC-2のアコースティック・リモデリング一覧

ドレッドノート

ラウンドショルダー

スクエアショルダー

ジャンボ

パーラー

リゾネーター

アップライトベース

モルド(OVATION)

ナイロンギター

12弦ギター

サイレントギター

YAMAHA LLシリーズ

00

000

AC-2とAC-3の違い

AC-2とAC-3を並べた

  AC-2 AC-3
ソースギター種類 16 16
ターゲットギター種類 15
リバーブ種類 1 3
コンプレッサー
空間系エフェクト 9
3バンドEQ
ブースター
XLR出力 1 2
フォーン出力 2 2
実売価格 1.7万円 2.7万円

ZOOM AC-2はアコギでよく使う機能に絞って、詰め込んでる機種です。

なので、音を作りこめるものの作りこむというよりは整えるという表現のほうが近い感じはします。

 

弾き語りをやる分にはナチュラルな音作りのほうが合うことが多いので、AC-2の機能で必要十分です。

 

AC-3はエフェクト類が一気に増えているうえにリモデリングに有名ギターをシミュレートする機能が追加されています。

ソロギターをやる方はAC-3まで頑張ったほうが良い気はしますね。

 

弾き語りだとAC-3まで必要になる人はほとんどいないと思うので、このへんは上手いこと需要が分かれてます。

AC-3

デュアルよりはピエゾ・マグネット向き

Gibson J-45

やはり、AC-2はボディ鳴り足せるのが強みなのでピエゾやマグネットが合ってます。

マイクとのデュアルだとアコースティックリモデリング機能はいらないんですけど、リモデリングだけOFFにはできない仕様なんですよね。

 

INPUTも1つしかないので、パラ出しのデュアルも対応できないです。

ピエゾもしくはマグネットのシングルピックアップ向けと割り切ってしまったほうが良いです。

 

なので、AC-2はGibson、Martinなどピエゾピックアップのエレアコ使ってる人向けです。

AC-2のリモデリングでピエゾの刺々しさが和らぐので、弾き語りやアコギが目立つステージでは効果は高いです。

 

パラアコとAC-2の比較

L.R.Baggs para acoustic di

同価格帯で悩むのがパラアコとAC-2の2台。

両方使ってみた感じだと、結構わかりやすく分かれてます。

 

シンプルに原音をノイズ少なく音量持ち上げて、整えるならパラアコ。

ピエゾやマグネットの尖った部分を和らげたいならAC-2です。

AC-2

パラアコ

あと操作系がAC-2はオートマでパラアコはマニュアル的な感じです。

 

AC-2のほうが適当にツマミ回していい感じになりますが、細かい独自調整はできません。

パラアコは細かい独自調整できますが、その分ちゃんと調整が必要です。

 

なので、そこから僕なりの結論をまとめると

  • 原音そのまま音を持ち上げて整えたいならパラアコ
  • ピックアップ原音自体を変えたいならAC-2

上記の内容を踏まえて、どちらか選択すれば外れることはないかなと感じます。

AC-2

パラアコ

 

ZOOM AC-2 まとめ

ノートPCで設定しているところ

  • アコギでよく使う機能・エフェクトをまとめたアコギ用プリアンプ
  • ボディ鳴りを加えるアコースティック・リモデリング機能が良い感じ
  • AC-2はオートマ、パラアコはマニュアルのプリアンプという感じ

ぎたすけ

小さいけど、色んな機能が入った機械なんだな

たけしゃん

そうだね。色々入ってるけど、どれも手軽に使えるように簡単操作になってるのも良いところだね

ZOOM AC-2のレビューでした。

操作方法が手軽でアコースティックリモデリング機能はなかなかいい感じでしたね。

 

弾き語りやりつつ、人の伴奏もこなすタイプの人が一番合いそうな機種ですね。

僕もそのタイプなので、弾き語りから伴奏までAC-2 1台でこなせて便利だなと感じました。

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