ASIOを理解しよう。オーディオインターフェイス選びでよく失敗するドライバの罠を解説

DTMをやっている環境

ぎたすけ

ASIOってたまにアプリで使う機器の推奨条件とかで出てくるよな

たけしゃん

OSとオーディオ機器を繋ぐソフトウェアのことだよ。オーディオインターフェイスで重要になるね

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音楽ブロガーたけしゃん

ミュージシャン

たけしゃん

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ギター弾き語りのシンガーソングライター。長年の音楽活動や音楽の仕事で得た知識・経験を基にブログを書いています。
雑誌の音楽記事執筆、音楽専門書の執筆(工学社)、nana公認クリエイター、IPC VOICE STUDIO公認ボイストレーナーです。
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ASIOドライバとは

オーディオインターフェイスとPCを繋ぐときの説明図
ザックリのイメージ図

ASIOとはPC内で動作するオーディオドライバの規格です。

主にオーディオインターフェイスをPC内で動かすために用いられるソフトウェアですね。

まず、この記事の要点として押さえてほしいことは下記の3点になります。

  1. Windowsの音楽制作ではASIOはほぼ必須
  2. ASIOはOS標準ドライバではないため、メーカーが制作・提供している
  3. MacはOS標準ドライバがASIOとほぼ同等なので繋げば使える

つまりは基本的にはWindowsの方向けの話です。

昨今ではガジェットなどを中心に接続しただけで使える、プラグアンドプレイ製品が主流です。

PCにUSB機器を接続している写真

これは接続した機器がOS標準ドライバで動くことで実現しています。

しかし、WindowsのOS標準ドライバは音楽制作において音の遅延が発生したり、DAWが製品を認識しなかったりします。

WindowsでのOS標準ドライバだとDAWが認識しないことがある

そこでオーディオメーカーはASIOという規格を用いて、自社製品専用のドライバを開発・提供しています。

補足

ASIOはCubaseを作っているSteinbergにより、提供された規格です

大半のオーディオインターフェイスは専用のASIOドライバを介して動くようになっています。

オーディオインターフェイスとPCを繋ぐときの説明図

Windowsでいきなり、オーディオインターフェイスをPCに繋げると正常に動作しないのはこのためです。

必ず、メーカー公式サイトから専用のASIOドライバをダウンロード・インストールして、機器を接続しましょう。

MacはOS標準ドライバで動く

iMac

MacはOS標準ドライバのCore Audioが優秀で、ASIOとほぼ同等の技術が用いられています。

そのため、Macに関しては大半のオーディオインターフェイスがプラグアンドプレイで動きます。

補足

最近はオーディオインターフェイスの多機能化でMacでも専用ドライバを使う製品が増えた

なので、Windowsだとまともに使えない製品でも、Macだと優秀というパターンはよくあります。

しかも、DTMerやガジェット系のレビュアーは圧倒的にMacユーザーが多いです。

よって、WindowsユーザーはあまりECサイトのレビューは信用しないほうが良いですね。

Windowsで使うのは厳しい製品が、高評価になっていることはかなり多いです。

たけしゃん

ちなみに僕はメインPCがWindowsで、検証機としてMacも持っています

ASIO対応の安いオーディオインターフェイス

製品M-Audio M-Track solo
M-Track SOLO
Steinberg UR12
UR12
Zoom U-22を上から撮った写真
U-22
アナログ入出力コンボジャック
LINE
XLR
LINE
コンボジャック
ステレオミニ
ビットレート48kHz/16bit192kHz/24bit96kHz/24bit
ループバック××
総合評価
実売価格約5,500円 約9,500円 約10,000円
ECサイトAmazon
楽天市場
Yahoo!
サウンドハウス
Amazon
楽天市場
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サウンドハウス
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楽天市場
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サウンドハウス

実売価格が1万円近辺の製品でASIOドライバが用意されている製品は上記の3製品です。

大手メーカーは基本、ASIOドライバが用意されています。

補足

1万円以上の製品はWindows対応なら、大半がASIOドライバはあります

ただし、大手の中でもbehringerはASIOがない製品もあるので気を付けてください。

ベリンガー UM2
behringer UM2はASIOがない

なお、ASIOドライバが用意されていて、最も安いのはM-Audio M-Track Soloです。

M-Audio M-Track solo

5,000円程度でASIOドライバがあるので、発売当初から人気の機種です。

ちなみにコンボジャックが2つになったM-Track DUOも人気ですね。

audio technica AT-UMX3のバナー(PC)PR

ASIOドライバの細かい話

DAWで音楽制作している人 2

ここからはASIOドライバについて、もう少し細かい話をしていきます。

お題は以下の2点です。

ASIO 4 ALLはASIOドライバで機器を動作させるフリーソフトです。

メーカーから専用のASIOドライバが提供されていない製品で使えます。

USBマイクとASIOの関係

AKG Ara-Y3

USBマイクはUSB接続できるマイクのことですね。

ザックリ言うと、マイクとオーディオインターフェイスが一体化した製品です。

USBマイクの中にはオーディオインターフェイスが内蔵されている

USBマイクはほとんどの製品がASIOドライバは用意されていません。

そのため、Windowsでの音楽制作で使うのは厳しいです。

その代わり、Windowsでもプラグアンドプレイで動作します。

また、ゲーム機などに直接接続して使えるというメリットもあります。

補足

オーディオインターフェイスは基本的にゲーム機に繋いでも動作しません

一方で最近はUSBマイクの需要が上がったことで選択肢が増えています。

例えば、PreSonus RevelatorはUSBマイクですが、ASIOドライバが用意されています。

また、SHURE MV7のようにUSBマイク・XLRマイクを兼用できる製品も登場しました。

SHURE MV7のXLR端子とUSB端子

このようにUSBマイクは2019年くらいから、多様な用途に対応できるよう年々進化しています。

ただ、ほとんどの製品でASIOドライバは用意されていないため、基本的にはWindowsでの音楽制作には不向きです。

ASIO4 ALL

ASIO4ALLの設定画面

最後はASIO4 ALLについてです。

ASIO4 ALLはオーディオ機器をASIOドライバで動かすことができるフリーソフトです。

専用のASIOドライバがない機種でも、ASIO4 ALLを使うことでASIOで動作させることが可能です。

僕もUSBマイクのレビューで演奏動画を録るときは、ASIO4 ALLで動かしてWindowsのDAWに認識させてます。

ASIO4 ALLを使って録った動画

風景 / 秦基博 アコースティックCover

ASIO4 ALLを使うことで、ASIOドライバがなくても割と何とかなります。

ただ、フリーソフトなのでPCや製品との相性が結構出ます。

たけしゃん

僕も製品相性でダメなときは諦めて、Macに繋いで録ってます

なので、最初からASIO4 ALLありきで製品選定することはおすすめしません。

基本的にメーカー側で専用のASIOドライバを用意している製品を選びましょう。

低価格でASIOが用意されている製品

製品M-Audio M-Track solo
M-Track SOLO
Steinberg UR12
UR12
Zoom U-22を上から撮った写真
U-22
アナログ入出力コンボジャック
LINE
XLR
LINE
コンボジャック
ステレオミニ
ビットレート48kHz/16bit192kHz/24bit96kHz/24bit
ループバック××
総合評価
実売価格約5,500円 約9,500円 約10,000円
ECサイトAmazon
楽天市場
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サウンドハウス
Amazon
楽天市場
Yahoo!
サウンドハウス
Amazon
楽天市場
Yahoo!
サウンドハウス
 

ASIO まとめ

オーディオインターフェイスとPCを繋ぐときの説明図
  • ASIOは音響機器をOSで動かすためのドライバ
  • Windowsでの音楽制作ではASIOドライバは必須に近い
  • MacはOS標準ドライバがASIOとほぼ同等なので必要ない

ぎたすけ

なるほど。音楽制作はMacが良いっていうのもこのへんが理由なんだな

たけしゃん

昔はASIOドライバ用意してくれるメーカーはごく一部だったからね。今はWindowsでも問題ないよ

ASIOについての解説でした!

最近は大手メーカーはどこもASIOドライバを提供しているので、昔ほど苦労することはなくなりましたね。

一方で格安製品、無名メーカーの製品を購入する際は気を付けたほうが良いです。

Windowsで音楽制作をやる人は必ず、ASIOドライバが用意されている製品を買いましょう。

製品M-Audio M-Track solo
M-Track SOLO
Steinberg UR12
UR12
Zoom U-22を上から撮った写真
U-22
アナログ入出力コンボジャック
LINE
XLR
LINE
コンボジャック
ステレオミニ
ビットレート48kHz/16bit192kHz/24bit96kHz/24bit
ループバック××
総合評価
実売価格約5,500円 約9,500円 約10,000円
ECサイトAmazon
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サウンドハウス
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