ハーフディミニッシュ(m7-5)の使い方。活用例やディミニッシュコードの違いを解説

ギターでBm7-5を押さえているところ

ぎたすけ

ハーフディミニッシュってディミニッシュとは違うコードなんだよな?

たけしゃん

構成音が1音だけ違うね。ハーフディミニッシュはポップスに欠かせない重要コードだよ

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ミュージシャン

たけしゃん

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ギター弾き語りのシンガーソングライター。長年の音楽活動や音楽の仕事で得た知識・経験を基にブログを書いています。
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ハーフディミ二ッシュ(m7-5)

マイナーセブンス・フラットファイブの説明資料

ハーフディミニッシュはm7コードから5thの音を半音下げた4和音コードです。

コード譜ではm7(♭5)もしくはm7-5といった表記になっています。

ディミニッシュコードと比べると、7thの音が半音高くなっており、響きも若干異なります。

ディミニッシュとハーフディミニッシュの違い

Cdim

Cm7-5

ハーフディミニッシュは最近のヒット曲ではかなりの頻度で使用されています。

使用パターンを抑えておくことで、作曲はもちろん、耳コピする際にもかなり役立ちます。

 

ハーフディミニッシュの使い方

ギターでF#m7-5を押さえているところ
F#m7-5を押さえているところ

まず、ポップス曲におけるハーフディミニッシュの登場パターンは以下の3通りが多いです。

パターンコード進行
ルート上昇Ⅳ#m7-5→Ⅴ
(F#m7-5→G)
ルート下降Ⅳ#m7-5→Ⅳmaj7→Ⅲm7
(F#m7-5→Fmaj7→Em7)
ツーファイブⅦm7-5→Ⅲ7
(Bm7-5→E7)
補足

()内のコードはキーがCの場合のものです

特に「ルート下降」と「ツーファイブ」はかなりの頻度で出てきますね。

本章では使用頻度が高い、この2つを掘り下げて解説していきます。

ルート下降のハーフディミニッシュ

Em7-D-C#m7-5-Cmaj7のコードフォーム

ルート音が下降していく中で使用されるハーフディミニッシュです。

比較的、バラード曲で良く使われる印象がありますね。

ヒゲダンの楽曲ではこのパターンは良く出てきますが、クリシェの終着点で使われているケースが多いですね。

クリシェ

特定の1音だけが変化していくコード進行

BmM7のクリシェをルート音でクリシェするコード進行に変更

ちなみに無料コードサイトでは、このルート下降パターンでディミッシュを記載するケースが多いですが、ハーフディミニッシュの間違いがほとんどです。

ルート下降パターンでディミニッシュが使用されることは稀で、大半がハーフディミニッシュです。

ツーファイブのハーフディミニッシュ

C-Bm7-5-E7-Am7のコード進行とギターコードフォーム

続いてはツーファイブのツー側でハーフディミニッシュが使用されるパターンです。

このパターンも本当に多くのヒット曲で使用されています。

このパターンのツーファイブはセカンダリードミナントを使用したコード進行になります。

セカンダリードミナントの説明資料

ポップスで多いのはⅦm7-5(CキーならBm7-5)とⅣ#m7-5(CキーならF#m7-5)を使うパターンですね。

前段のルート下降パターンからセカンダリードミナントに繋ぐというパターンも多いです。

色んな楽曲で使用されているため、まずはコード進行の響きを覚えると良いですね。

音楽理論として理解するのは響きを覚えた後で大丈夫です。

 

ハーフディミニッシュ まとめ

マイナーセブンス・フラットファイブの説明資料
  • 1th、♭3th、♭5th、♭7thで構成される4和音
  • コード譜ではm7(♭5)やm7-5と記載される
  • ヒット曲ではかなりの頻度で使用されている

ぎたすけ

確かに使用されている曲の例を見るとヒット曲ばかりだったな

たけしゃん

ハーフディミニッシュはほんとに色んな楽曲で使われているから理解しておいたほうが良いよ

ハーフディミニッシュの解説でした。

ちなみに無料のコードサイトではハーフディミニッシュ部分のコード付けを間違ってる例が散見されます。

ハーフディミニッシュは重要なコードなので、間違ったコードで弾くと大分印象が変わります。

そのため、響きを覚えて判別できるようになるまではちゃんと市販のスコアで練習することをおすすめします。

m7-5コードの解説記事一覧
Cm7-5 C#m7-5 Dm7-5 D#m7-5
Em7-5 Fm7-5 F#m7-5 Gm7-5
G#m7-5 Am7-5 A#m7-5 Bm7-5

音楽理論講座 一覧

第1章 音や楽譜の読み方を覚えよう

第2章 キーやスケールを理解しよう

第3章 コード進行のバリエーション

第4章 ノンダイアトニックコードの導入

第5章 応用的な音楽理論の活用

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