予算10万円のアコギ(エレアコ) おすすめ5選。選び方のポイントやメーカーごとの違いを徹底解説!

アコースティックギターを壁にかけかけている画像

ぎたすけ

予算10万円だとそれなりだけど、本格的な活動だと厳しいって感じかな?

たけしゃん

そんなことないよ。今はプロでも10万円くらいのギター使ってる人は普通にいるくらいだよ
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音楽ブロガーたけしゃん

ミュージシャン

たけしゃん

tkshan

プロフィール

ギター弾き語りのシンガーソングライター。長年の音楽活動や音楽の仕事で得た知識・経験を基にブログを書いています。
雑誌の音楽記事執筆、音楽専門書の執筆(工学社)、nana公認クリエイター、IPC VOICE STUDIO公認ボイストレーナーです。
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10万円のアコギの特徴

青い壁とアコースティックギター
価格特徴
5万円エレアコや色んなギターが登場
品質自体は3万とそこまで差はない
10万円有名メーカーのエントリーモデルが登場
アコギ・エレアコともに選択肢が豊富
20万円オール単板など高品質製品が増える
プロの使用者が多い価格帯
30万円J-45、D-28など有名ギターも買える
プロの使用者が多い価格帯

予算10万円は有名メーカーのエントリーモデルが登場し、選択肢が一気に広がる価格帯です。

ライブ活動で使っていくにも申し分なく、プロの使用者もいます。

参考で102名を対象に「2本目に買ったアコギ」についてアンケート調査しました。

その中から、下記3つの理由で2本目のギターを買った人の予算を見てましょう。

  1. もっと良いギターが欲しくなった
  2. 本格的な音楽活動で必要になった
  3. エレアコが必要になった
上記3つの理由で買ったギターの価格
10万円前後(7~14万円)
44.4%
20万円前後(15万円~24万円)
33.3%
30万円前後(25万円~)
11.1%
5万前後(4~6万円)
11.1%

やはり、10万円前後が多いですね。

人前で演奏をしていくにあたって、良いギターを買おうと考えると予算10万円くらいがちょうど良いですからね。

また、最近は音楽活動もネット主体になってきたので、PCやオーディオインターフェイスなども重要です。

そうなると色々とお金がかかるので、アコギは10万円程度のものを選ぶ人が増えているんでしょうね。

ギターの選び方目次

予算10万円で選ぶギターメーカー

3本のギターヘッド

予算10万円だと選べるメーカーは非常に多いです。

その中でも、弾き語りなら下記のメーカーがおすすめですね。

メーカー名特徴
YAMAHA品質が良く、価格も安い
予算10万円で優れたエレアコが多い
Taylor品質が安定しており、エレアコに強い
予算10万円だと選択肢自体は少ない
Fender世界的に有名なギターメーカー
Fenderのアコギは女性に人気
Morris質の良い国内メーカー
鳴りの良いアコギが多い
Martin最も有名なアコギメーカー
予算10万だとミニサイズのDJrが良い

人気が高いのはYAMAHA、Taylorの2メーカーですね。

特にエレアコで探している人はピックアップの質を考えても、YAMAHA・Talylorがおすすめです。

また、最近はMartinも予算10万円で買えるギターをいくつか出しています。

Martin DX1 トップ

僕も10万円くらいのMartinを1本持ってますが、低予算でもバランスの取れたギターです。

単板と合板

ギターの単板と合板を説明した図解

予算10万円のギター選びで出てくる言葉で「単板」と「合板」というものがあります。

単板は1枚の材を繋ぎ合わせており、合板は複数の材を圧着して作られた木材です。

一般的には単板のほうが鳴ることが多く、高級ギターの大半はオール単板ギターです。

オール単板

トップ、サイド&バックの両方が単板のギターをオール単板と呼ぶ

予算10万円近辺はオール単板と合板のギターが混在しています。

必ずしもオール単板が良いわけではないですが、生音の鳴りを意識するならオール単板が良いですね。

具体的にはYAMAHA、Morrisといった国内メーカーは10万円でオール単板が買えます。

YAMAHA FGX3
オール単板のYAMAHA FGX3

逆にMartin、Gibson、Taylorといった海外メーカーのオール単板は基本は20万円以上します。

たけしゃん

海外メーカーは輸送費や国内代理店のサポート体制維持などの関係でどうしても高くなるんですよね

アコギかエレアコか

Taylorのエレアコを弾いている男性

予算10万円でアコギを探すときに迷うのが、エレアコにするかどうかです。

2本目のギターについてのアンケート調査では、以下の結果でした。

2本目のギターはアコギ・エレアコのどっち?
アコギ
59%
エレアコ
37%
アコギを買ってピックアップ後付け
4%

大体、4割くらいの人がエレアコを選択していますね。

単純にライブ活動などする予定の人はエレアコを選べばいいだけかなと思います。

一方で迷うようなら、エレアコにしておいたほうが良いです。

アコギは後からでもエレアコ化できますが、工賃含めると2~3万円はかかります。

また、YAMAHAやTaylorのような凝ったシステムのピックアップだともっとかかります。

TaylorのESピックアップ
TaylorのES2ピックアップ

なので、予算10万円だと後付けよりはメーカー純正品のエレアコを買ったほうが明らかにコスパは良いです。

エレアコとしての用途がありそうなら、最初からエレアコを買うのが間違いないですね。

予算10万円の中古ギター

Taylor 814ce

予算10万円での中古ギターについても触れておきましょう。

まず、僕の結論は「予算10万円で中古はおすすめしない」です。

中古ギターは消耗パーツが減っていて、メンテナンスコストは新品よりかかります。

ギターの修理費用は基本は人件費なので、万単位かかることもザラです。

10万円程度だと新品のほうがトータルコストは安くなることも多いんですよね。

今じゃ売っていない製品を買いたい場合などはありですが、安く買うことが目的なら中古はやめたほうが賢明です。

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予算10万円のおすすめアコギ 5選

アコースティックギターを椅子に立てかけている写真

それでは、予算10万円のおすすめアコギを5本紹介していきます。

この価格帯は色んなメーカーが選べるので選択肢が豊富です。

個人的にはYAMAHA、Taylorが強いかなと感じますね。

製品YAMAHA FGX3
FGX3
Taylor Academy12e
Academy 12e
Martin DJr-10E-02
DJr-10E-02
Morris M-80II
M-80 II
Taylor GS-MINI ROSEWOOD
GS-MINI-e
メーカーYAMAHATaylorMartinMorrisTaylor
トップ材シトカ・スプルースシトカ・スプルースシトカ・スプルースインゲルマン
スプルース
シトカ・スプルース
サイド&バックマホガニーサペリサペリアフリカンマホガニーローズウッド
ピックアップ×
総合評価
実売価格約110,000円約100,000円約90,000円約100,000円約99,000円
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YAMAHA FGX3

YAMAHA FGX3
シェイプ トラッドウェスタン
トップ材シトカ・スプルース
サイド&バックマホガニー
ピックアップ3wayタイプ
付属品ライトケース
実売価格110,000円程度

2019年に発売されたYAMAHA FG / FS RED Labelの下位モデルFGX3

11万円程度でオール単板かつ高性能なピックアップ搭載のエレアコです。

生音はザクザクした感じでYAMAHAらしい音になっています。

YAMAHA FGX3のボディ

万能にこなせる音ですが、ストロークが気持ち良いですね。

1ヶ月ほど借りてましたが、弾き語りでも非常に歌いやすい音で好感触でした。

ピックアップにはピエゾ、コンタクト、マイクの3Wayで拾うAtmosfeel™が採用されています。

Atmosfeelプリアンプ

10万円程度のエレアコで3wayは本当にすごいですね。

他メーカーはアンダーサドルピエゾが多い価格帯なので、頭1つ出ているスペックです。

FGX3のピックアップの音

ボディサイズはトラッドウェスタンのFGとフォークのFSが選択できるようになっています。

FGX3とFSX3を並べた画像
左がFGX3、右がFSX3

生音もエレアコの音も良好なので、予算10万円ならぜひチェックしてほしい製品ですね。

たけしゃん

ただ、人気ありすぎて生産が追い付かず、品薄が続いています

Taylor Academy12e

シェイプグランドコンサート
トップ材シトカ・スプルース
サイド&バックサペリ(合板)
ピックアップES-B
付属品ギグバッグ
実売価格100,000円程度

続いては、Taylorのビギナー向けギター Academy12eです。

Taylorが「ビギナーの方が途中でギターをやめてしまわないように」というコンセプトで作った製品です。

初心者向けと言いながらも、品質や音質は本格的な音楽活動にも十分使えるレベルです。

プロアーティストの関取花さんがメインギターで使用されています。

親知らず/関取花(YouTube)

Taylorの製品コンセプトを読むと初心者向けのギターだからこそ品質にこだわるべきと考えたようです。

このへんは色んな考えがありますが、このコンセプトの製品は意外とないです。

そして、初心者向けにカスタマイズされた仕様は主に下記の2点です。

  1. ネックが細めに作られている(42.8mm)
  2. ボディ端にアームレストがついている

アームレストは他にないユニークな仕様ですね。

ボディ端がえぐれており、腕置いても痛くないようになっています。

長時間座ってギターを弾いていると、ギターに置いている腕が痛くなるので地味に嬉しい配慮です。

Taylorは「初心者向け=弾きやすい仕様」と考えて作っているので、中級者以上でも使いやすい製品ですね。

また、Academy12eはピックアップ内蔵のエレアコになっています。

ライブでも即戦力なので、ギターを初めて本格的に人前でも演奏したい人向けの製品ですね。

付属品はTaylorの専用ギグバックです。

Taylorのライトケース
(参考)Taylor 214ce付属のギグバック

Taylorのギグバッグは緩衝材もしっかり入っていて衝撃に強いので、持ち歩きも安心です。

Martin DJr-10E-02

シェイプD Junior-14 Fret
トップ材シトカ・スプルース
サイド&バックサペリ
ピックアップFishman Sonitone
(ピエゾ)
付属品ギグバッグ
実売価格90,000円程度

Martinの少し小さめサイズのエレアコ、DJr-10E-02です。

ドレッドノートジュニアという名称でドレッドノートを少し小さめにしたモデルになっています。

D-28とDJRとリトルマーチン
左からD-28、DJr、リトルマーチン
ドレッド
ノート
DJrリトル
マーチン
全長約1022mm約950mm約865mm
スケール約645mm約609mm約584mm
ボディ幅約396mm約360mm約319mm
補足

全長とボディ幅は筆者が実測した数値です

通常サイズとミニギターの中間的なサイズ感ですね。

音質はミニギターよりは通常サイズ寄りの音でしっかり鳴ります。

歯切れの良いザクザクした音でストローク、カッティングが良いですね。

動画撮影でも、色んな画角で入れやすいサイズなので楽です。

また、FISHMAN製のピックアップも搭載されているため、ライブ活動でも活躍できます。

補足

ピックアップ未搭載のアコギタイプもあります

ただ、ナット幅が44.5mmと太めのネックになっています。

購入にあたっては実際に試奏して、ネックを握ってみてからにしたほうが良いです。

補足

Martinはナット幅42.9mmと44.5mmのギターがあり、44.5mmは苦手な人も多い

MORRIS M-80 II

シェイプドレッドノート
トップ材インゲルマン・スプルース
サイド&バックアフリカン・マホガニー
ピックアップなし
付属品BMG-3 ソフトケース
実売価格100,000円程度

国内メーカーMorrisのM-80 II

オール単板で僕の所感だと、予算10万円で生音は一番良いと感じたアコギです。

ジャカジャカ弾くと、アコギらしいジャキッとした音。

フィンガーのアルペジオだと艶のある良い感じの音がします。

Morris公式のM-80デモ動画(YouTube)

木材の質や製品の作りもしっかりしていて、10万円とは思えない良いギターです。

Morrisは弾き語りだと使っている人は少ないですが、本当に良いメーカーなんですよね。

ピックアップは載っていないので、エレアコとして使う場合は改造が必要です。

基本的にはエレアコとして使う予定がない人におすすめしたいアコギですね。

Taylor GS-MINI-e Rosewood

シェイプGS-MINI
トップ材シトカ・スプルース
サイド&バックローズウッド(合板)
ピックアップES-B
付属品GS Mini Hard Bag
実売価格99,000円程度

Taylorの少し小さめサイズの人気ギターGS-MINIです。

グランドシンフォニーというボディシェイプを基にスケールダウンした形状になっています。

通常サイズとミニギターの中間的なサイズ感で鳴り方は通常サイズに近いです。

サイズ感は小さめが良いものの、サウンドにはパワーが欲しいという人にぴったりのギターになっています。

ピックアップにはTaylor独自のES-Bが搭載されています。

上位モデルに搭載されているES2と同じピエゾシステムが組み込まれており、ライブでも使い勝手の良いエレアコです。

前述のMartin DJr-10E-02と比較されることが多いですが、GS-MINIはネックが42.9mmと細めです。

ネック握った感触だとGS-MINIのほうが弾きやすいと感じる人が多いかなと思いますね。

ちなみにGS-MINIはバリエーションが豊富ですが、安定して使いやすいのはRosewoodですね。

 

予算10万円のアコギ まとめ

製品YAMAHA FGX3
FGX3
Taylor Academy12e
Academy 12e
Martin DJr-10E-02
DJr-10E-02
Morris M-80II
M-80 II
Taylor GS-MINI ROSEWOOD
GS-MINI-e
メーカーYAMAHATaylorMartinMorrisTaylor
トップ材シトカ・スプルースシトカ・スプルースシトカ・スプルースインゲルマン
スプルース
シトカ・スプルース
サイド&バックマホガニーサペリサペリアフリカンマホガニーローズウッド
ピックアップ×
総合評価
実売価格約110,000円約100,000円約90,000円約100,000円約99,000円
ECサイトAmazon
楽天市場
Amazon
楽天市場
サウンドハウス
Amazon
楽天市場
サウンドハウス
Amazon
楽天市場
Amazon
楽天市場
  • 色んなメーカーの製品が選べて選択肢が豊富
  • 国内メーカーだとオール単板ギターも登場する
  • 中古よりは新品を買ったほうがコスパ的に良い可能性が高い

ぎたすけ

10万円になると聞いたことあるメーカーの製品が一気に増えるな

たけしゃん

そうだね。選択肢は少ないけどTaylorやMartinのギターも選べるしね

予算10万円のアコギについてでした!

個人的にはプロ目指している人はこのへんの価格帯が良いんじゃないかと思いますね。

最近はPCやオーディオインターフェイス、制作費などお金かけるポイントが多いですからね。

高級アコギを買うよりは10万円くらいの使い勝手の良い製品を買って、他に予算を回すほうが効率的かなと思います。

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