GibsonアコギでVOSやSTUDIOなどがつく派生シリーズは何が違うのかを解説する

Gibsonのシリーズ解説

ぎたすけ

確かにGibsonって同じJ-45でも種類がありすぎて違いが全然わからないよな

たけしゃん

レギュラーラインナップだけでも、STUDIO・DELUXE・SUSTAINABLE・STANDARDと4種類もあるもんねぇ
この記事でわかること
  • Gibson(ギブソン)アコギ 派生シリーズの種類
  • Gibson(ギブソン)アコギ派生シリーズの特徴
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音楽ブロガーたけしゃん

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たけしゃん

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プロフィール

ギター弾き語りのシンガーソングライター。長年の音楽活動や音楽の仕事で得た知識・経験を基にブログを書いています。
雑誌の音楽記事執筆、音楽専門書の執筆(工学社)、nana公認クリエイター、IPC VOICE STUDIO公認ボイストレーナーです。
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Gibson(ギブソン)アコギ レギュラーラインナップのシリーズ

Gibsonレギュラーラインナップ

Gibson(ギブソン)が2019年3月現在もレギュラーラインナップとして製造しているギターには主に4種類のシリーズがあります。

ザックリと特徴を書くと…。

  • Standard…通常仕様のシリーズ
  • Studio…ボディをやや薄く、指板カーブを平らにしたシリーズ
  • Sustainable…環境保護に配慮した木材を使ったシリーズ
  • Deluxe…装飾を豪華にしたシリーズ

大人気機種であるJ-45の各シリーズを題材にもう少し細かく掘り下げていきます。

Standardシリーズ

  • トップ材:シトカ・スプルース
  • サイド&バック:マホガニー
  • ネック:マホガニー(ナット幅43.8mm)

Gibson(ギブソン)ギター伝統のスタイルを継承しているのがStandardシリーズです。

木材もトップ:シトカスプルース、サイド&バック:マホガニーと昔から変わらない組み合わせになっています。

 

いわゆる、Gibson(ギブソン)ギターを買いたい方はStandardシリーズがおすすめです。

Studioシリーズ

  • トップ材:シトカ・スプルース
  • サイド&バック:ウォルナット
  • ネック:マホガニー(ナット幅43.8mm)

ギターボディをやや薄くし、指板カーブをフラットにすることでネックを薄めの仕上がりにしたギターがSudioシリーズ。

サイド&バックの木材をウォルナットに変更しており、価格帯もStandardシリーズよりワンランク下がります。

 

マホガニーに比べると硬めの音質で歯切れは良いです。

ただ、10万後半の価格帯でウォルナットかぁ…と思っちゃうのが本音ではあります。

 

モノだけで考えれば、K.Yairi、Morris、YAMAHAなど国内メーカーであれば同じ価格帯でワンランク上のギターを買えます。

J-45のネームバリューも加味できる価値観を持っている人向けのギターですね。

Sustainableシリーズ

  • トップ材:シトカ・スプルース
  • サイド&バック:ウォルナット
  • ネック:マホガニー(ナット幅43.8mm)

環境保護に配慮して作られているのがSustainableシリーズ。

サイド&バック材をウォルナットに変更し、フィニッシュもニトロセルロース(ラッカー塗装)でなくビーズワックスを薄く塗っているだけです。

取り扱いは気を付けないと、すぐに傷がつき、汗などでの変色もしやすいです。

 

ボディの厚みやネックのプロファイルはStandardシリーズと同じになっています。

インレイなどの装飾は特別な仕様になっており、すこし豪華。

価格も20万円以上するので、何かしら個人の思入れなどないと好んで選ぶ必要性を感じないギターです。

Deluxeシリーズ

Gibson J-45 deluxe

  • トップ材:シトカ・スプルース
  • サイド&バック:ローズウッド
  • ネック:マホガニー(ナット幅43.8mm)

サウンドホールや指板のインレイなど、装飾が豪華になった上位モデルがDeluxeシリーズ。

MEMO
元々上位モデル仕様のSJ-200などはサウンドホール周りの装飾だけ変わります

そして、一番の特徴はサイド&バックの木材がローズウッドに変わることです。

 

Gibson(ギブソン)ギターではサイド&バックがローズウッドのギターは限定モデル存在しませんでした。

しかし、miwaさんなどプロアーティストでもローズウッド仕様のJ-45を使うアーティストはいるので、需要はあったのかもしれませんね。

 

ローズウッドはマホガニー比べて高音の伸びが良く、音が温かく煌びやかになるのが特徴です。

どちらが良いか?は好みが分かれる世界ですが、選択肢が増えたことは有難いですね。

注文生産とは書いていないものの、店頭で置いてあることが少ないギターです。

 

限定モデルシリーズ

Gibson J-45

※J-45 1960’s

Gibson(ギブソン)は限定モデル系のギターが山ほどあります。

その中でも、よくあるのはこのへん。

  • VOS…ヴィンテージ仕様になっているモデル
  • Custom Shop…カスタムショップが作っているモデル
  • Limited edition…何周年などを記念して作られるモデル

1つのギターで上記のどれか1つというわけでもなく、例えば「Custom Shop製のVOS」など組み合わせたものも存在します。

VOS(Vintage Original Spec)

VOSはヴィンテージオリジナルスペックの略。

要はヴィンテージ仕様を踏襲したモデルの事を指します。

上記画像はJ-45の1960年代を踏襲したVOSとなっており、1960年代の特徴であるアジャスタブルサドルが採用されていますね。

アジャスタブルサドル
1960年代のギブソンギターに採用された高さを調節できるサドル。特徴的なジャキっとした音質になる

【参考記事】ギブソン(Gibson)のアコギにあるアジャスタブルサドルとは何かを解説

 

また、VOSはヴィンテージ感を出すために艶を押さえた特殊塗装になっています。

拭くときにポリッシュなどは使用しないように注意が出ています。

Gibson / 1960s J-45 Wine Red VOS w/Adjustable Bridge Saddle ギブソン アコースティックギター アコギ
GIBSON

Gibson Custom Shop(カスタムショップ)

Gibson Custom Shop(カスタムショップ)は特別仕様のギターを作る場所です。

レギュラーラインナップとは異なり、木材の選定から特別にこだわっています。

また、3Dレーザースキャンを用いて昔の製造方法と最新の製造方法を組み合わせたギターを作っています。

 

もちろん、Custom Shop(カスタムショップ)製はレギュラーモデルより質が高く、価格も高いです。

プロアーティストの特注品もCustom Shop(カスタムショップ)で作られ、その後に一般販売に向けてレギュラーラインナップに加わるのが一般的です。

Limited edition(リミテッドエディション)

何周年記念~といったタイミングで製造される特別仕様のギターがLimited edition(リミテッドエディション)。

レギュラーモデルとは仕様が異なります。

 

Gibson(ギブソン)は「Monthly Limited(マンスリーリミテッド)」という月ごとに作られる限定ギターを出しています。

そんなわけでLimited edition(リミテッドエディション)は割と多く存在します。

 

Limited edition(リミテッドエディション)は大半が「特定の年代を復刻したもの」と「特定のアーティストに特化したもの」を作っています。

ちょっと変わったギターが欲しい人は探してみると良いでしょう。

 

Gibson(ギブソン)のカッタウェイシリーズ

Gibsonギター カッタウェイ

  • EC…エボニーカラーのカッタウェイ
  • Avant Garde…ラウンドショルダー、スクウェアショルダー、スモールギターで採用されているカッタウェイボディ
  • birdseye…スーパージャンボサイズで採用されているカッタウェイボディ

ECとbirdseyeは特定の機種やカラーに紐づいているモデルでAvant Garde(AG)が圧倒的に品数が多いです。

Gibson(ギブソン)のアコギにはカッタウェイのイメージが皆無ですが、どんどん普及していってカッタウェイも活躍しそうですね。

 

Gibson(ギブソン)アコギの派生シリーズまとめ

ライティング

  • 派生シリーズにはレギュラーラインナップと限定モデルがある
  • Gibson(ギブソン)は毎月リミテッドエディションを出している
  • 最近はGibson(ギブソン)もカッタウェイギターを作っている

ぎたすけ

色々ありすぎて、全然覚えられないな

たけしゃん

まあ、常に必要となる知識でもないからギター探して疑問に思ったら調べるくらいで十分だよ

Gibson(ギブソン)アコギの派生シリーズについての解説でした!

老舗の楽器メーカーも最近は色んなギターを作るようになりましたね。

 

これもユーザーの要望や需要が多様化しているからなんでしょうね。

今後も老舗メーカーから新しいメーカーまで、どんなギターが出てくるのか楽しみですね。

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