Martin(マーチン) 000-28とはどんなギターなのか?年代別で000-28の仕様を解説 -有名アコギ解説シリーズー

ぎたすけ

Martin 000-28も良く聞くギターだよな?エリック・クラプトンのモデルとかあるよね

たけしゃん

そうだね。000-28はD-28に負けないくらい、愛用者も多い名ギターだよ
この記事でわかること
  • Martin(マーチン) 000-28の特徴
  • 年代別のMartin(マーチン) 000-28の特徴
  • Martin(マーチン) 000-28の主な使用アーティスト

Martin(マーチン) 000-28

Martin(マーチン) 000-28が発表されたのは1902年。

1931年に発表されたD-28よりも約30年も昔から存在するギターです。

 

1902年当時のアコースティックギターは貴婦人がお茶を飲みながらつま弾くものであったため、小型のギターが好まれていました。

といっても、この時代は大した数は生産されず…。

1920年代に入ってからクラシック音楽以外の音楽が普及し、本格的に生産数が増え始めました。

 

音のレスポンスが良好で、サスティーンの伸びが良い000-28は名ギタリストに好んで使用されていました。

エリック・クラプトン、ジョン・メイヤー…と名だたる名ギタリストが000-28を使用しています。

 

そんな名ギターである000-28を2019年3月時点での公式HPで紹介されている仕様を基に見ていきましょう。

Martin(マーチン) 000-28 ボディの形状

Martin 000-28

  • 全長 39.75インチ
  • スケール長 24.9インチ
  • ボディ幅 15.25インチ
  • ボディ長 20インチ
  • ナット幅 42.8mm

(参考)ギターの寸法用語

ギターの寸法用語

000(トリプルオー)サイズはドレッドノート型であるMartin(マーチン)Dシリーズより、全長・スケール長・ボディ幅と全体的に一回り小さくなっているのが特徴。

 

日本人でも抱えやすいサイズで、シェイプされたボディは見た目も良いです。

音量や低音の迫力はDシリーズに劣るものの、小型ボディによるレスポンスの良さと低~高音までバランス良く綺麗にまとまった響きがグッド。

 

フィンガースタイルや刻むストロークなど細かいプレイには最適なボディサイズです。

Martin(マーチン) 000-28 木材

Martin 000-28

  • トップ材:シトカスプルース
  • サイド&バック:イースト・インディアンローズウッド
  • ネック:セレクトハードウッド
  • フィンガーボード:エボニー
  • フィニッシュ:グロス

ネックのセレクトハードウッドは中身が何かは非公開のようです。

以前はネックにマホガニーが使われていました。

マホガニー自体の供給が足りないので、マホガニーの他にシダーなどの木材も組み合わせてるため、セレクトという表記になったと…某マーチン専門店の方から聞きました。

 

そして、ボディはトップ:シトカスプルース × サイド&バック:インディアンローズウッドというMartin(マーチン)定番の組み合わせ。

高音の伸びが良く、1弦~6弦を一気に鳴らした時の音のバランスと響きが心地良いのが特徴です。

 

音のレスポンスが良い000-28とは相性が良く、伸びの良い音が即時に返ってくるので弾いていて心地良いです。

【参考記事】ギターは木材で音が変わるのか?ギターに使われる木材の特徴と木材別の代表機種を演奏動画付きで解説

ピックアップ

ピックアップは標準ではついていません。

オプションでMartinとFishmanが共同開発した、MARTIN Thinline 332+Plusが付いたモデルも選択できます。

ピエゾタイプのピックアップで音はおとなしめです。

弾き語りで使うなら、ピックアップ非搭載モデルを買ってデュアルピックアップを後付けしたほうが使いやすくはありますね。

【参考記事】アコギ用ピックアップ おすすめ17機種をレビューする

Martin(マーチン) 000-28 年代別の変化

駅の時計

たけしゃん

本章では000-28の年代別仕様変化とカスタムモデルについての解説をしていきます

1940年代以前

※Martin 000-28K Authentic 1921(オールコアのカスタムモデル)

  • トップ材:アディロンダック・スプルース
  • サイド&バック:ブラジリアン・ローズウッド(ハカランダ)

1902年に発表された000-28ですが、当初は12フレットジョイントでした。

フレットジョイント
フレットとボディ上部が重なる位置のこと。ドレッドノートは14フレットジョイントが多い

1934年から14フレットジョイントに変わります。

1940年代以前の主な仕様変化

  • 1929年…14フレットジョイントのOMシリーズが誕生
  • 1934年…000シリーズも14フレットジョイント仕様になる
  • 1938年…トップ・プレート・ブレース(トップ裏側の補強板)がつく
  • 1939年…Xブレーシングのクロス位置がホールから遠くなる
  • 1939年…ナット幅が44.5mmから43mmになる

ナット幅は途中から43mmになりますが、OMシリーズやクラプトンシグネイチャーモデルの000-28は今でも44.5mmが採用されています。

少し太めなので、他のギターから乗り換える人は最初は苦戦するかもしれません。

 

この時代のギターは中々お目にかかれず、合ってもショーケースの中にある最高級品だったりすることがほとんど。

市場で見るのは1921年製のオールコア 000-28を復刻したMartin 000-28K Authentic 1921ですね。

1940年代

  • トップ材:アディロンダック・スプルース
  • サイド&バック:ブラジリアン・ローズウッド(ハカランダ)

1940年代の主な仕様変化

  • 1942年…ネック補強材がスティールからエボニーに変わる
  • 1944年…ブレイシングがスキャロップドからノンスキャロップドに変わる
  • 1946年…トップ材のスプルースがアディロンダックからシトカに変わる
  • 1946年…ネック補強材がスティールに戻る
  • 1946年…指板、ブリッジがエボニーからハカランダに変わる
  •  

Dシリーズと同じような仕様変更です。

ブレイシングがノンスキャロップドに変わり、トップ材がシトカスプルースに変わる1946年以降と以前で別ものと認識されるマニアの方も多いそうです。

 

1944年の仕様変更であるブレイシングがスキャロップドからノンスキャロップドへの変更は1950年代後半にGibsonも取り入れてる変更です。

スキャロップド・ブレイシング
ボディ内部の木材を波状に切り取り軽量化・響きやすくしたもの。ノンスキャロップドは通常の真っ直ぐなブレイシング

よく言われるのはスキャロップドは最初から鳴りがよく、ノンスキャロップドは弾き込むうちに鳴りが良く鳴る…という説。

ヴィンテージギターだと、どちらでも弾いていて差は感じないですね。

 

1940年代物は御茶ノ水を下った、ヴィンテージギターが多く取り扱っているエリアにいけば結構見つけられます。

どれも100万円以上はするので、なかなか手が出せない価格帯ではあります。

1950年代

  • トップ材:シトカ・スプルース
  • サイド&バック:ブラジリアン・ローズウッド(ハカランダ)

1950年代は安定期であり、仕様変更も大きなものはなく安定した品質でMartin(マーチン)が供給されていた時期です。

1950年から1960年代ではドレッドノートが主流となります。

Martin(マーチン)であればDシリーズ、Gibsonであればラウンドショルダー、スクウェアショルダーの大きいサイズのギター人気。

 

そんなわけで000サイズはモダンフォークブームで一定の人気はあったものの、生産台数は多くはありませんでした。

現在のヴィンテージ市場でも1950年代の000-28はあまり、お目にかかれません。

1960年代

  • トップ材:シトカ・スプルース
  • サイド&バック:ブラジリアン・ローズウッド(ハカランダ)

1960年代はフォーク・ブルーグラスブームがきている時代。

Martin(マーチン)ギターの生産量も最高潮に達する時期ですが、それはドレッドノートのお話。

やはり、000シリーズはさほど生産されていません。

1960年代の主な仕様変化

  • 1966年…ピックガードがべっ甲柄から黒に変わる
  • 1967年…ネック補強材がTバーからスクウェアロッドに変わる
  • 1968年…ブリッジプレートがメイプルからローズウッドに変わる
  • 1969年…サイド&バック材がハカランダからインディアン・ローズウッドに変わる

最も大きな変更は1969年のサイド&バック材の変更です。

ブラジリアン・ローズウッド(ハカランダ)が木材輸出制限で供給されなくなったため、インディアン・ローズウッドに変わります。

 

現在ではハカランダは非常に貴重な木材でヴィンテージ市場でも値段が高騰しています。

更には1960年代の000-28自体の数が少ないため、希少であり100万円以上で販売されていることが多いです。

1996年 000-28ECの登場

Martin 000-28EC

Dシリーズに隠れて、生産量が減っていき1970年代後半にはカスタムオーダー以外では生産されなくなってしまった000-28。

時が経って、1990年代に転機が訪れます。

 

その転機は1992年に放送されたMTV「アンプラグド」でのエリック・クラプトンのライブ演奏です。

ライブでは000-42を使用されていましたが、世界中で000シリーズのブームがきます。

その流れで1996年にエリック・クラプトンシグネイチャーモデル 000-28ECが発表されます。

000-28ECの仕様

  • トップ材:シトカ・スプルース
  • サイド&バック:イースト・インディアン・ローズウッド
  • ネック:セレクトハードウッド
  • ナット幅:44.5mm(000-28は42.8mm)
  • ピックガード:べっ甲柄(000-28は黒)
  • ブレイシング:スキャロップド(000-28はノンスキャロップド)

シンプルにまとめると000-28EC1930年代以前の000-28に近い仕様となっています。

ナット幅:44.5mmはテクニカルプレイに向いており、通常の000-28より中音域が強めになので単音弾きも輪郭がでます。

 

その一方でナット幅:44.5mmはやや太めなので、他のギターで慣れている人には違和感があるかもしれません。

Martin(マーチン) 000-28の主な使用アーティスト

OOO-28の使用者

  • 植村花菜(OOO-28EC)
  • エリック・クラプトン(OOO-28EC)
  • 岡崎倫典
  • 坂崎幸之助(アルフィー)
  • ジョン・メイヤー
  • スガシカオ
  • 福島康之

エリック・クラプトンの印象が非常に強いですねぇ。

ジョン・メイヤーも初期は000-28は使用されており、すぐにシグネイチャーモデルであるOMJM(OM-28のカスタムモデル)が造られました。

 

お2人の影響もあって、スーパーギタリストが使うギター!というイメージが根強いです。

しかし、植村花菜さんをみても歌モノと合わせたシンプルな伴奏でもボーカルと相性が良いギターです。

Martin(マーチン) 000-28を解説して

内容をまとめたノート

ぎたすけ

000-28って新品や最近の中古を使っている人が多いと思ったら、ヴィンテージものはあんまりないんだな

たけしゃん

そうだね。新品かクラプトンブーム後の1990年代以降の物が多いかな。1990年代物がもう少ししたらヴィンテージ化しそうだね

Martin(マーチン) 000-28の解説でした!

個体差があるのでザックリですが、年代ごとに市場でよくある金額間をまとめると…。

000-28の年代別 ザックリな金額間

  • 1960年代以前の000-28…100万円以上
  • 1970年代 000-28…40万円台
  • 1990~2000年代の000-28…20~40万円
  • 新品の000-28   …30~50万円
  • クラプトンモデル…30~50万円

…とこんなところ。

最近では000-28ECOMJM(OM-28のジョン・メイヤーモデル)が比較されていたり…と000サイズのギターは相変わらず人気が高いです。

 

000サイズは色んなギタープレイに応えてくれるので、使いやすいんですよね。

ポップスはもちろん、シティポップとかジャズ、ブルースやる人には最適なギターなのでチェックしてみてください。

 

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