Polytune Clip(ポリチューンクリップ)をレビュー。全弦を一度にチューニング可能なクリップチューナー

Polytuneクリップ

評価:4.5

ぎたすけ

白くてオシャレなチューナーだな

たけしゃん

僕はクリップチューナーをたくさんもってるけど、メインはこれだね

最近、プロアーティストでも使用者が増えている機種だよ

POLYTUNE CLIPの評価
機能性
 (5)
精度
 (5)
コスパ
 (3.5)
総合評価
 (4.5)
項目機能・スペック

ピッチ検出
ピエゾ
測定モードクロマチック
ストロボ
ポリフォニック
対応周波数435~445Hz
実売価格約4,800円
メリット
デメリット
  • ルックスが良い
  • チューニングの精度が高い
  • 操作性が良い
  • 全弦同時に計測できるポリフォニックモードがある
  • どの側面でもトップレベルの良製品
  • 価格が高い
この記事の著者
音楽ブロガーたけしゃん

ミュージシャン

たけしゃん

tkshan

プロフィール

ギター弾き語りのシンガーソングライター。長年の音楽活動や音楽の仕事で得た知識・経験を基にブログを書いています。
雑誌の音楽記事執筆、音楽専門書の執筆(工学社)、nana公認クリエイター、IPC VOICE STUDIO公認ボイストレーナーです。
プロフィール詳細お問い合わせ

TC ELECTRONIC Polytune Clip(ポリチューンクリップ)について

Polytuneクリップ
項目機能・スペック

ピッチ検出
ピエゾ
測定モードクロマチック
ストロボ
ポリフォニック
対応周波数435~445Hz
実売価格約4,800円

全弦を同時にチューニングできる「ポリフォニック・モード」でチューナー界に革命を持たらせたTC ELECTRONIC Polytune Clipです。

見ためがスタイリッシュで抜群の機能性を持ち合わせています。

2019年現在でクリップチューナー最強機種と呼び声高いチューナーです。

早速、機能面を詳しく解説していきます。

製品の仕様より、実用性を知りたい…という人はPolytune Clipのレビューを参照ください。

項目タップで解説に飛びます

ピッチ検出

Polytune Clipの視認性

ギター本体の振動を検出するピエゾタイプです。

ギター用クリップチューナーでは一般的で自宅でもスタジオでもピエゾが断然、使いやすいです。

測定モード

  • クロマチックモード
  • ストロボモード
  • ポリフォニックモード

通常、使用するクロマチックモード。

高精度チューニングをしたい時に使うストロボモード。

そして、Polytune Clipの最大の特徴である全弦同時にチューニング可能なポリフォニックモード。

3つのモードで音楽活動のどんな場面にも対応することができます。

ポリフォニックモードは複数弦を同時に弾くと自動で発動するため、ボタン操作で切り替えるのはクロマチックとストロボモードの2つです。

PolyTune Clip 測定モードの変更方法

また、測定モードの横にG(ギター)とB(ベース)を表示する楽器モードが付いています。

ボタン長押しで切り替えできますが、機能の違いは後述の<楽器モード>を参照ください。

ポリフォニックモード

ギターの弦をジャラーンと全弦均一に鳴らすと自動でポリフォニックモードが作動します。

すると、画像のように全弦のチューニング状態が一覧表示されます。

カポタストをつけたり、ドロップチューニングで使用する場合は「ドロップチューニング・カポモード」で対応キーに調整が必要です。

MEMO
調整しなくても、それなりに反応はします

対応キーの切り替えは本体横の操作ボタンで行います。デフォルトはEになっているので、そこからプラスマイナスして調整します。

ポリフォニックモードのキー調整

楽器モード

Polytune Clip

ギターモードとベースモードに切り替えできる楽器モードなる機能が付いています。

ただ、KORGなどにあるギター・ベースそれぞれの開放弦だけ反応する初心者向けモードではありません。

単純にベースモードにすると、ポリフォニックモードが機能しなくなるという仕様になるだけです。

対してギターモードの場合はジャラーンと複数弦鳴らすだけで、自動でポリフォニックモードに切り替わるようになっています。

楽器モードの切り替えは本体横の操作ボタン(測定モード切替)を長押しで実施します。

ディスプレイ右端にアルファベットでギターモードならG、ベースモードならBと表示されます。

PolyTune Clip 測定モードの変更方法

チューニングの周波数

435~445Hzの周波数に対応しており、変更可能。

POPSだと440Hzが標準的ですが、管楽器やグランドピアノとセッションする時は441~442Hzを採用する場合もあります。

周波数の変更は本体横の2つのボタンを同時押し。

するとディスプレイに現在の周波数が表示されるので、ボタンを押下すると1Hzずつ変化します。

UNITUNE Clipの周波数変更画面
補足
写真はUNITUNE CLIPですが、画面表示はPolytuneも一緒です。Polytuneだと1人でボタン同時押し→撮影が無理でした…

Polytune Clipなら1台で様々なパターンの周波数に対応できます。

周波数を変えることはあまりないですが、441Hzが好みの人とかもいますからね。

 

Polytune Clip(ポリチューンクリップ)のレビュー

Polytune Clip

たけしゃん

多機能で精度も申し分ないです。1台で全部まかなえます!

それではのPolytune Clipのレビューをしていきます。

総評は「多機能で性能も申し分なし。操作性はそこそこ」です。

他のチューナーに比べると値段が倍するのが痛いですが、それだけの価値はあります。

操作性については基本は良いけど、細かいところでイマイチなところはあるので、細かく解説していきます。

項目タップで解説に飛びます

視認性・ルックス共にグッド

Polytuneクリップ

本体のデザインからディスプレイ表示までスタイリッシュでおしゃれです。

ギターヘッドに付けていても違和感なく、気に入っています。

ディスプレイ表示の視認性も良好です。

Polytune Clipの視認性

暗闇でも綺麗に表示されるため、ライブハウスでの使用もバッチリです。

可動域は問題なし

Polytuneクリップの可動域

グルグル回ったりはしませんが、可動域が180度まであるので良く使う角度は問題なし。

ギターヘッド裏側に設置してディスプレイを客席に見えないようにすることも可能です。

♯の表示は記号でなく「・」

ディスプレイ右側にアルファベットが表示されますが、♯記号は「・」で表示されます。

最初はわかり辛いなぁ…と思いましたが、慣れたら問題ありません。

ポリフォニックモードは便利

全弦を一気に確認できる、ポリフォニックモードはライブ中にサッとチューニングするのに便利。

モード変更不要でジャラーンと鳴らせば、勝手にポリフォニックモードになるのも良いところです。

ライブではとりあえず、ジャラーンと鳴らしてズレがある弦だけ直せば時短できます。

しかし、欠点がないわけでもなく…。

カポタストつけると精度高くチューニングするには対応したキーに変更が必要です。

カポを付ける前にチューニングするか、クロマチックモードでチューニングしましょう。

また、慣れるまでは表示のどっちが1弦だったっけ?と迷います(笑)。

僕は今でもステージ上でたまにわからなくなります。

操作性は基本操作は良好

Polytune Clip 電源ボタン

電源ボタンはディスプレイ上部についています。

ボタンの押しやすさは良好。

基本操作は電源のON/OFFのみなので、日常使っていてストレスなく快適です。

ライブでの誤操作の心配ないので使いやすい点も良いですね。

設定変更の操作性は悪い

周波数やポリフォニックモードのキー変更など、設定変更はディスプレイ横についている2つのボタンで行います。

しかし、多機能なので色んな機能が詰め込まれてます。

PolyTune Clipのボタン機能

周波数を切り替えるためには、最初に2つのボタンの同時押しが必要です。

その同時押しが押し辛く、片手で出来ないので両手でやってます。

ただ、周波数もポリフォニックモードのキーも変更することはあまりありません。

普段の操作性が良いため、僕の基準では許容範囲です。

ちなみに下位モデルである、UNITUNE CILPだとポリフォニックモードがなくなるので操作はシンプルになります。

ポリフォニックモードがいらない人はUNITUNE CILPを買ったほうが価格も操作性も優れてます。

チューニング精度が高い

Polytune Clipの視認性

高精度チューニング用のストロボモードですが、±0.02セントまで追い込める超高精度仕様です。

他の製品は高いもので、±0.1セント程度なのですごさがわかりますね。

通常のクロマチックモードですら、他のチューナーと比べても高精度です。

実際にAW-4G(±0.1セント)で頑張って合わせても、Polytune Clipでは若干のズレが出ます。

チューニングを超細かく合わせたい人はPolytune Clipにすることをおすすめします。

 

Polytune ClipとUNITUNE CILPの違い

Polytune ClipとUNITUNE Clip
  UNITUNE Polytune
ポリフォニックモード なし あり
価格 3,850円 5,478円

Polytune ClipとUNITUNE CLIPの違いは単純にポリフォニックモードがあるかないかです。

他の測定モードの精度や動作は何ら変わりません。

また、本体の操作性に関して言うとポリフォニックモードがないぶん、UNITUNE CILPのほうがシンプルで使いやすいです。

Polytune Clipはボタン操作が長押し、短押し、同時押しなども使うので複雑ですね。

<設定変更の操作性は悪い>を参照。

ですが、ポリフォニックモードは慣れると結構便利なんですよね。

ジャラーンと鳴らすだけで、全弦の状態が一気に表示されます。

ポリフォニックモードの活用例

  • 毎日ギターを弾く前に全弦のチューニングを確認
  • ライブで曲ごとに全弦のチューニングを確認
  • カポタストを外したら、とりあえず全弦のチューニングを確認

大してチューニングが狂ってないであろう状況だと、ジャラーンと鳴らして全弦を一発で確認できるのは楽ですね。

ポリフォニックモードはなくても全然困らないけど、慣れると便利で手放せないところはあります。

予算的に問題なければ、Polytune Clipを選択されることをおすすめしたいですね。

POLYTUNE CLIP

UNITUNE CLIP

 

Polytune Clip プロアーティスト使用者

Polytune Clipの使用者
  • 高橋優
  • ハナレグミ(目視なので不確定情報です)
  • 井上苑子
  • 大石昌良
  • miwa

シンガーソングライターでプロアマ問わずに年々、使用者が増えているイメージがあります。

クリップチューナー自体、そんなに買い替えるものではないので昔のモデルを使い続けている方が多いですが、壊れたらPolytune Clipに変えてる方が多いですね。

ちなみにアマチュアアーティストだと下位モデルのUNITUNE CILPを使っている人が多いです。

Polytune ClipとUNITUNE Clip

UNITUNE CILPはポリフォニックモードがない以外は基本的なところは全く同じです。

Polytune Clip

UNITUNE CLIP

 

まとめ

  • 値段は高め
  • 機能性は申し分なし、チューニング精度も高い
  • 操作性は設定変更はイマイチだが普段使う部分は良好

ぎたすけ

見た目がカッコいいよなぁ。機能性も良いとか出木杉君じゃん

たけしゃん

僕も色んなチューナー持ってるけど、単体だと一番良いね

TC ELECTRONIC Polytune Clipの解説記事でした!

僕は長い事、シンプルイズベストなKORG Pitchclip 2と周波数変更可能なチューナーの二刀流でやってました。

ですが昨年、Polytune Clipを買ってKORG Pitchclip 2と二刀流になり…最近はPolytune Clip一台になってます。

多機能なチューナーってボタンが集中していて誤操作するのが嫌でライブではシンプルなKORG Pitchclip 2を使っていたんですよね。

ところがPolytune Clipは誤操作しないようなボタン位置になっており、しかも多機能。

高いですが、これ1台でクリップチューナーの対応範囲は全て完結できるのでおすすめです。

関連記事

SH-PROKORG SH-PRO(Sledgehammer Pro)をレビュー。KORGカスタムショップ製のクリップチューナー YAMAHA YTC5YAMAHA YTC5をレビュー。安くてシンプルなクリップチューナー KORG(コルグ)AW-4G-BK PitchCrow-Gをレビュー。定番の多機能ギター用クリップチューナー Morris CT-1Morris(モーリス) CT-1をレビュー。1,000円未満で買えるコスパ最高のクリップチューナー ギター弾き語りが喋りながら楽にチューニングできる角度【2024年】クリップチューナー おすすめランキングベスト10。選び方・種類・違いを細かく解説