楽器用チューナーの音を拾う仕組みを解説

DADDARIO PW-CT-17をギターヘッド裏に設置

ぎたすけ

クリップチューナーってたまに反応しなくて困る時があるよな

たけしゃん

それはチューナーの仕組みを理解するとわかるよ。状況によって使い分ける必要があるんだよ
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音楽ブロガーたけしゃん

ミュージシャン

たけしゃん

tkshan

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ギター弾き語りのシンガーソングライター。長年の音楽活動や音楽の仕事で得た知識・経験を基にブログを書いています。
雑誌の音楽記事執筆、音楽専門書の執筆(工学社)、nana公認クリエイター、IPC VOICE STUDIO公認ボイストレーナーです。
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チューナーの音を拾う仕組み

DADDARIO PW-CT-17

楽器用のチューナーは音を認識して、何の音が鳴っているか表示する機械です。

その音を認識する方法はチューナーによって異なり、3種類に分かれます。

認識方法概要
マイクマイクで音を拾う方法
周囲の音の影響を受けやすい
ピエゾ楽器の振動で認識する方法
クリップチューナーで一般的
電気信号ケーブルを繋いで信号を送る方法
ペダルチューナーで一般的

本記事ではこの3種類のチューナーについて掘り下げて解説していきます。

状況別でどのように使い分けるといいか理解しましょう。

目次

マイクチューナー

STX7-マイク
メリット
デメリット
  • 管楽器などでも使える
  • スマホアプリなどで使える
  • 周囲がうるさいと正常に反応しない

まずはマイクタイプのチューナーです。

このタイプはシンプルで、チューナーにマイクが内蔵されています。

STX7 取付け時
クリップで取りつけるタイプがクリップチューナー

また、iPhoneなどのチューナーアプリもマイクタイプですね。

iPhoneを持っている写真
GuitarTuna: ギター、コード、チューナー、曲

GuitarTuna: ギター、コード、チューナー、曲

Yousician Ltd無料posted withアプリーチ

マイクタイプの良いところはクリップチューナーの使用が難しい楽器でも対応できるところです。

色んな管楽器
一部の管楽器などはクリップチューナーが使えない

譜面台に置けるカードタイプのチューナーは吹奏楽などでは定番ですね。

一方でマイクで音を拾うため、周囲の音も拾ってしまいます。

周囲がうるさいと正常に反応しなくなるため、静かな場所でチューニングする必要があります。

ライブハウスのステージでは正常に反応しないことが多いため、バンドではあまり使われません。

補足

そのため、マイクタイプのチューナーはピエゾか信号タイプも使える複合型が多い

マイク内蔵チューナー

ピエゾチューナー

ギター弾き語りが喋りながら楽にチューニングできる角度
メリット
デメリット
  • 周りの音の影響を受けにくい
  • 楽器に取付けて手軽に使える
  • 値段が安い
  • 振動が大きい楽器がいると反応しない

続いては、クリップチューナーで一般的なピエゾタイプです。

楽器に伝わる振動から音を検知します。

周囲の音の影響を受けにくいため精度が高く、マイクタイプより安価です。

KORG Pitch Clip2

そのため、ギターやベースだとピエゾタイプのクリップチューナーが最も普及しています

ギターやベースの方はとりあえず一台持っておくと良いでしょう。

一方で振動を検知するため、ドラムやベースなど強い振動を生む楽器がいると正常に反応しなくなります。

ライブハウスのステージで演奏するバンド

なので、バンド内では電気信号で検知するペダルチューナーを使うのが一般的ですね。

逆に自宅練習や弾き語りのステージでは手軽で便利なピエゾタイプのクリップチューナーが使われます。

仕組みを理解して、状況によって使い分けるようにしましょう。

信号タイプ

ペダルチューナー
メリット
デメリット
  • 周りの音の影響を受けない
  • チューニング中はミュートできる
  • ケーブル接続が必要
  • 値段が高い

電気信号で音を検知する、信号タイプのチューナーです。

エフェクターボードに組み込むペダルチューナーが一般的ですね。

ペダルチューナーはギターシールドなどのケーブルを介して、ギターと接続します。

電気信号から検知しているため、周囲の音の影響を受けません。

ただし、ケーブル接続が必要なため、アコースティックギターなど生楽器は使えません。

また多くのペダルチューナーはONにすると、楽器の音をミュートする仕様になっています。

エフェクターボード

そのため、チューニング中にアンプやスピーカーから楽器の音は出ません。

MCを邪魔することなく、チューニングできるのでライブでは便利ですね。

逆に自宅練習などではケーブル接続が必要なので面倒です。

BELDEN #8412

なので、普段はクリップチューナーを使い、スタジオやライブハウスではペダルチューナーを使うのが一般的ですね。

 

どのタイプのチューナーを買ったらいいか?

ギターをチューニングしているところ

チューナーが音を拾う仕組みを解説した上で、最後はチューナーの選び方です。

筆者おすすめのチューナーを買う順番は以下の通りです。

  1. ピエゾタイプのクリップチューナーを買う
  2. 必要になったら信号タイプのペダルチューナーを買い足す

まず、ギターなどの楽器で日常的に使うのはクリップチューナーです。

DADDARIO PW-CT-17のディスプレイを横にした

スマホで代替えできないこともないですが、ピエゾタイプの方が圧倒的に使い勝手はいいです。

そのため、とりあえず1台は何かしら買っておきましょう。

そして、バンドを組んでスタジオやライブハウスで演奏することになったら、ペダルチューナーを買い足しましょう。

ペダルチューナー

普段の自宅練習からペダルチューナーを使うのは面倒で現実的ではありません。

そのため、ペダルチューナーを買うタイミングは必要になったらで大丈夫です。

なお、バンドでもクリップチューナーでいけないことはありません。

実際にセッションではクリップチューナーで済ませている人は結構多いです。

ステージで演奏しているバンド

ただ、人前で演るライブステージでは不要なリスクとなるため、ペダルチューナーを使うようにしましょう。

 

チューナーの仕組み まとめ

Fender BULLET CLIP-ON TUNERを横から撮った
  • チューナーが音を拾う仕組みは3種類に分かれる
  • 一般的なのは振動で音を検知するピエゾタイプ
  • バンドのライブでは電気信号で検知する信号タイプが一般的

ぎたすけ

なるほど。よく使われるチューナーは振動で検知しているから周りの音に影響されないんだな

たけしゃん

そうなんだよね。ピエゾのチューナーは安いし、便利でほんと助かるよね

チューナーの仕組みについての解説でした。

スタジオやライブハウスでクリップチューナーが反応しなくて困ったことがある人は多いですよね。

音を検知している仕組みを理解すると、状況別にどのチューナーを使えばいいか判断できます。

演奏する場所に合わせてチューナーを使い分けるようにしましょう。

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