ボーカル(喉)の調子を常によくする方法は深い呼吸をすること

たけしゃん(@_tkshan)です。

ボーカルって楽器と違って生身の人間が奏でるので調子に左右されやすいです。

「あれ、今日は高音が出ないなぁ…」

「今日は声に伸びがないなぁ…」

歌っていて不調だと自分自身のテンションも上がらず、人を感動させることなんてできやしない。

だから、ボーカルなら常に調子を一定以上に保ちたいって誰もが思うのです。そのあたり、プロミュージシャンはすごい。調子を一定に保てています。

そんな中で僕が調子を良い状態で一定に保つにはどうしたらいいんだろう?って悩んでいた時の話です。

テレビでタレントの武井壮さんがこんなことを体育大学の学生さんに話をしていたのを見たのです。

「(陸上で)毎日自己ベストを出すために毎日自分のデータを調べたの。偶然調子が悪い日をゼロにしようと思って」

日々の陸上での記録と気温・湿度、その日の体温。その日に着ていた服まで記録していたそうです。

「これだ!」と当時の僕は思いまして、僕もやってみようと実際に1年半くらいやってみたんですよ(笑)

そこまでやっていて色んな事に気づいたんだけど、そのうちの1つで影響度が凄く大きく感じたのが「調子が悪い日は必ず呼吸が浅い」ってこと。

なかなか、呼吸が深い・浅いって考えたことなかったんだけど調子悪い日と良い日で徹底的に違いを突き詰めていったら、「あ、呼吸の深さが違う」って思ったわけです。

というわけで前置きが過去最大に長くなりましたが「浅い呼吸」による影響と「深い呼吸」をするためにどうするか?を語っていきます。

1. ボーカル(喉)の調子と呼吸の関係性

まずはボーカル(喉)の調子と呼吸の関係性について。

ボーカルは飲み物や食べ物には気を遣う人が多い。
呼吸はというとやり方について言及されることが多いけど、呼吸を整えるって観点で語られることって意外と少ない。

当たり前だけど、歌って息を吸って吐いて音を出すわけだから呼吸が安定していないと歌だって安定しない。

腹式呼吸が重要視されている理由もそこにあるわけです。

良い声や高音を綺麗に出すためには響かせ方だったり、喉を開いたりと体の使い方が大事になってくる。

しかし、体の使い方ができていても呼吸が不安定だと良い声は出ない。

一流のアスリートが自身の競技で劇的な成果を出すためには「技術」「体調」の両方を高いレベルで持ち合わせることが必要だけど、呼吸はここで言うところ「体調」に当たるというわけです。

技術がいくら高くても体調が悪くては一流の成果は出せないし、怪我や病気になってしまうと技術など何の役にも立たない。

さて、ここまで書いたところで浅い呼吸がもたらす弊害についてご紹介していきます。

1-1. 息苦しくなる

呼吸が浅い日はブレスの回数が多くなります。

いつもなら、一呼吸で歌いきれたフレーズもブレスを入れなくてはなりません。特にロングトーンが息苦しくて思ったように伸ばせません。

全体的に伸びが悪い歌声になってしまい、聴いている人が心地よく感じられない歌声になります。

そして、息苦しいと喉を絞めてしまうのでヴィブラートがかけ辛くなるなど細かいコントロールが効かなくなります。

息苦しいと体がガチガチに力んでくるので、色んなところに弊害が出てしまいます。

1-2. 高音が出ない

これは「息苦しくなる」と密接に関係してきます。

高音はリラックスして喉が開いている状態のほうが伸びやかに出ます。

【補足】高音を出す際に喉をあえて絞めて苦しそうな高音で激しさを表現する人もいます

呼吸が浅いと息苦しくなって喉を絞めがちになるので、高音も出なくなってきます。声が裏返ったりもしますが、一番は全体的に音がフラットしてしまいがちになります。

1-3. 感情が乗らない

これまた「息苦しくなる」と密接に関係している事ですが、歌声に感情を乗せて抑揚をつけることは非常に重要。

しかし、息苦しくなったり、喉を絞めて疲れてくると、そちらにばかり意識がいって感情を乗せたり抑揚をつけるところまでは頭が回りません。

結果的に歌っていても苦しいばかりで楽しくないので、表現力自体が落ちてしまいます。

聴いていて心地よいと感じる歌を歌うためには自分自身が歌っていて心地よい必要があり、そのためには体調面で不具合がないことは必須の条件です。

2. 呼吸が浅くなる原因

続いては呼吸が浅くなる原因について。

これが結構深くて、呼吸の仕方が悪い…と一言で言えるものでもないのです。

呼吸が浅いと歌以外にも色んなところで支障が出ます。ざっとこんなところ。

  • 自律神経が乱れる
  • 冷え性になる
  • イライラする
  • 記憶力・集中力が低下する
  • 不安な気持ちになる
  • 眠りが浅くなる

などなど。歌声だけではなく体全体の調子が悪くなります。

だから、ボーカルとしてだけではなく健康な生活を送るためにも治す必要があるのです。

それでは改善方法をご紹介していきます。

2-1. 腹式呼吸を身に着ける

ボーカルに必須な腹式呼吸。
そもそも、腹式呼吸ができていないと呼吸が浅いし、息をたくさん吸い込めないのでボーカルとしては厳しいです。

もし、自身が腹式呼吸ができていないと思うならここから始めましょう。

腹式呼吸の練習方法としてはイメージをつけることが有効です。

背中(肩甲骨あたり)に息を入れるイメージで吸い込むと背中が広がり横隔膜が下がって自然とお腹が膨らみます。この感覚が掴めれば日常的に意識して自然とできるようになじませていきましょう。

中々、イメージし辛い人はベッドに寝て呼吸してみましょう。自然と腹式呼吸になるはずです。

この時に背中やお腹の上部がどんな動き方をしているのか目を閉じて意識を集中してみるとわかりやすいです。

この腹式呼吸を歌に落とし込むには無意識でやれるようにならないといけません。

すぐにはそこまで身に付けられないので、しばらくは寝る前に5分くらい目を閉じて呼吸に集中してみる時間を設けると自然とできるようになるので試してみましょう。

だがしかし。腹式呼吸だけでは呼吸が浅くなる症状は止められません。

何故なら、呼吸が浅くなること自体も無意識で勝手になるからです。

四六時中呼吸に意識を集中するわけにもいかないので、呼吸が自然と浅くなること自体を止めなければいけません。

ということで、次の対策へ進んでいきましょう。

2-2. 猫背を直す

呼吸が浅くなる主な原因は姿勢です。特に猫背。

姿勢が悪くなることで胸郭が狭くなるので息を吸い込む量が少なくなります。

ちゃんと胸を張って姿勢を正すことが大事。

ボイストレーニングでも大抵の先生は初めに姿勢をよくしなさいと仰るはずです。

また、電車移動している人に対しては移動中は姿勢を正すように意識して電車の揺れで体が傾かないように鍛えることが有効とお話される方も多いです。

僕も全く同感です。姿勢を正す工夫は日中の活動でいくつも作るとよいでしょう。

2-3. 生活習慣を整える

食べすぎ・睡眠不足・運動不足の3点はあっという間に呼吸を浅くします。

程々に食べて、ちゃんと寝て運動すれば自然と深い呼吸ができるようになるのです。

僕自身、調子が悪い日(呼吸が浅い日)の傾向を調べたら下記のパターンが多かったです。

  • 前日に飲み会があった
  • 前日の睡眠時間が短かった
  • 前日が残業などで時間に余裕がなかった
  • 深夜にご飯を食べた

サラリーマンやっていると、どうしようもないところではありますが極力減らすことで調子を一定に整えることができます。

特に深夜にご飯を食べることは極力止めましたし、ライブなど歌う予定がある日の前日は「残業はしない」「飲み会は行かない」という点は徹底するようになりました。

これだけでも全然違います。データを取って原因特定することは大事だなぁとつくづく感じます。

3. まとめ

  • 呼吸が浅いと息苦しくなり、喉を絞めてしまい歌声に心地よさがなくなる
  • 腹式呼吸ができていない人はまずは腹式呼吸をちゃんと練習しよう
  • 呼吸が浅くなるのは姿勢や食生活など基本的な生活習慣が原因

こんなとこ。
結局はボーカルもアスリートと変わらないんだよなぁ。

体が資本だから体調を整えるためにどれだけ気を配れるかってのは本当に重要。

その反面で体の使い方を覚えないと体調を整えても良い歌は歌えないのも事実。

いくら、超一流の野球選手でもサッカー選手のようにキックで鋭い弾丸シュートは撃てないし、逆もしかり。

「体の使い方」「体の整え方」両方を専門的に学んで実行して初めて良いボーカルが出来上がるのです。おぉ、奥が深いぜ。

僕自身は「体の使い方」もまだまだ勉強することいっぱいあるけれど、長年やっているから一通りはわかっています。

だからここ数年はサラリーマンやりながらボーカルとしての「体の整え方」をどうしたら実行できる考えていることが多いです。

その中で「呼吸」って本当に重要と感じています。あまり意識していなかった方は是非、この記事を読んで意識してみてください。

ABOUTこの記事をかいた人

たけしゃん

アコースティックギターによる弾き語りを中心に音楽を愛するアラサーのサラリーマン。20代はギターを片手にシンガーソングライターとして東京都内で音楽活動に精励。
30代になって音楽と仕事(サラリーマン)の両立を模索中。