アコギの弦高調整でおすすめの適正値と適したプレイスタイルを解説

ぎたすけ

アコギの弦高って下げたほうが弾きやすいんだよな?

たけしゃん

そうでもないよ。弦高ってプレイスタイルにも影響するから、どんな風に変化するのかは正しく理解したほうがいいね
この記事でわかること
  • アコギの弦高について
  • ギターメーカーの標準弦高
  • ギターの弦高の測り方
  • 弦高による違い
  • おすすめのプレイスタイル別の弦高調整

アコギの弦高

たけしゃん

弦高とはフレットから弦までの高さのこと。プレイに大きな影響を与える重要なチェックポイントだよ!

弦高とはギターのフレット頂点から弦(下側)までの距離を指します。

よく、指標にされるのは6弦の12フレットでのフレットから弦までの距離です。

 

弦高はギタープレイに大きな影響力があります。

弦高による影響例

  • 弦高が高い⇒ 押弦に力がいり弾き辛いが、響きが豊かで音量が出る
  • 弦高が低い⇒ 押弦は楽だが、響きや音量は弱い

…といったところ。

つまりは決まった正解はなく、自分のプレイスタイルから適したものを選ぶのが正解となる。

 

適した高さを選ぶには基準を知り、あなたのギターの現状を知る必要があります。

本章では弦高の基準、ギターの現行のはかり方を解説していきましょう。

ギターメーカーの標準弦高

  • 1弦12F…約1.6mm
  • 6弦12F…約2.4mm

マーチン、ギブソン、テイラーなど新品ギター数本を計測してみると、上記の数値でした。

MEMO
6弦12Fは2.4~2.5mmの間が多かったです

アコースティックギターマガジンで記載されている、標準弦高も上記の数値と一緒であったので基準と言って良い数値でしょう。

 

ここから高い、低いがあるわけですが6弦12Fを基準に書くと…。

弦高の基準

  • 低め…2.2mm
  • 標準…2.4~2.5mm
  • 高め…2.8mm

と、こんな感じになります。

ここから、自身の好みに合わせて調整していきます。

 

弾き語りで活用するのであれば、理由がない限りは2.2~2.8mmの間に留めましょう。

極端なセッティングは合わないことが多いです。

 

ちなみに僕が通っているギター工房の職人さん曰く…

最近の流行で2.2~2.3mmくらいの弦高を好む人が多いそうです。

弦高の測り方

ギターの弦高を確認するには通常の定規ではなく、端から目盛りがスタートしている15cmスケールの定規を使いましょう。

 

定規を用意したら、早速ギターの弦高を測ります。

弦高計測の方法

  • ギターは演奏時と同じように抱えて測る
  • フレットの頂点から弦の下面部分を基準とする

ギター演奏時と同じように抱えて測る

ギターを平置きにして測ると本体の重さで弦高が変わります。

下の写真みたいに平置きして測るのはNGだそうです。細かいね…。

確かに工房へ行くと、横置きできる台に置いて弦高を測っています。

僕ら一般ユーザーは演奏時と同じように抱えて測るのが良いとのことでした。

フレットの頂点から弦の下面部分を基準とする

測る位置はフレットの頂点と弦の下方側です。

ちなみに写真のギターで6弦12F 2.5mm。

 

これが正確に…ってのは中々難しく、僕も自宅で測って2.4mmと思ってました。

…が工房では2.5mmと言われました。

 

といっても数値はどうでもいい話。

弾きやすいのか?音質はどうなのか?が重要なので、弦高の数値はあくまで参考値です。

弦の太さで弦高は変わる

弦高の測り方を理解すると自ずとわかりますが、弦の太さで弦高は変化します。

ギター工房で弦高調整をお願いする際も、普段張っている弦の太さは確認されます。

 

弦高調整を実行する前に、普段使う弦の太さは決めておきましょう。

参考記事

ギターの弦の太さによる違いとは?プロ 77名の使用率を調べて解説

弦高調整を自分でやるのは相当難しい

ギターをやり込んでいる人は弦高調整を自分でチャレンジしようという人が意外と多く、それなりに失敗談を持っています。

僕も、その一人(苦笑)。

 

弦高調整は繊細で非常に難しいです。

難しい理由は弦高を決める要因が一つではないからです。

弦高を構成する要素

  • ネック
  • フレット
  • ナット
  • サドル

とかく弦高というとネックに話が行きがち。

トラスロッドを使って調整しよう…という話になったりします。

 

ですが、トラスロッドを使ってネック調整しただけでは特定フレットがビビったりします。

ヤスリでのサドル溝やナットの調整も必要になってきます。

 

独学でやる場合は、よほど器用な方以外は初回で弦高調整に成功することはほぼありません。

失敗して良いギターでやりましょう。

 

僕は不器用なので、割り切って調整は全部工房にお願いしています。

アコギの弦高による違いとおすすめの弦高調整

ぎたすけ

弾きやすいのが好きだから、弦高は低くしようかな!

たけしゃん

弾きやすさも大事だけど、プレイスタイルや音質も加味して考えないとダメだよ

本章では弦高を「低い」「高い」「標準」の3つに分類。

それぞれの特徴と適したプレイスタイル、代表的なプロアーティストをご紹介していきます。

弦高を低くする

  • 押弦しやすく、弾きやすくなる
  • 響きや音量は控えめになる
  • テクニカルプレイをする人向け
  • 基準は6弦12F 2.2mm程度

弦高を低くすると、軽く押さえても音がちゃんと鳴るので弾きやすくなります。

その一方でジャラーンと鳴らした時の響きや音量は弱くなります。

 

弾きやすさだけを求めて、とにかく弦高を下げるとぺラペラな音になるので気を付けましょう(僕の経験談)。

 

また、弦高を低めにすると季節によって特定音がビビったりします。

僕のGUILDも6弦12F 2.0mmとかなり下げてますが、冬場になると3弦がビビるので調整しました。

 

ソロギタリストの方だと2.0mmくらいまで下げることも多いですが、弾き語りなら2.2mmくらいで十分でしょう。

低めの弦高調整をおすすめするプレイスタイル

低めの弦高は速弾きなどのテクニカルプレイにマッチします。

左手(レフティの方は右手)が細かく動く場合は弦高を下げないと厳しいです。

 

実際にソロギタリストの方は弦高をかなり下げる傾向にあります。

弾き語りの中にオブリガートを入れたり、細かい刻みのアルペジオを入れる方は弦高を下げると良いでしょう。

弦高低めのプロアーティスト

弦高を低く設定している、代表的なアーティストは大石昌良さんです。

様々な奏法を活用して、アコギ1本とは思えないプレイを実現させています。

 

正確な数値は不明ですが、インタビューで弦高をかなり下げていると回答されていました。

 

更に使用している弦もElixir(エリクサー)のフォスファーブロンズ カスタムライトと、かなり細目。

 

更に更に上記の動画では1音ダウンチューニング。

その影響で音はペラペラでジャキジャキになってますが、逆にその音を上手く演奏に取り込んでいます。

 

近いプレイスタイルの方は弦高を下げましょう。

関連記事

大石昌良の使用ギター、使用機材と弾き語りの難易度・ポイントを解説

弦高を高くする

  • 押弦に力が必要で、弾き辛くなる
  • 響きや音量は豊かで強くなる
  • ストローク中心で力強いプレイヤー向き
  • 基準は6弦12F 2.8mm程度

弦高を高くすると押弦をきっちりしないと綺麗に鳴らず、弾き辛くなります。

その代わり、弦の振動が大きく響きや音量が豊か。サスティーンの伸びも良い。

 

弦とフレットの距離も広いため、荒く弾いても音がビビり辛いのも利点ですね。

MEMO
弦高が高くても、ネックが反っていると特定フレットがビビるので調整しましょう

高めの弦高調整をおすすめするプレイスタイル

高めの弦高はストロークの音が大きく、響きが豊か。

よって、力強いストロークを中心に置くプレイスタイルがマッチします。

 

感情をむき出しに歌い、感情の高まりと連動したギター演奏をしたい場合は弦高を高めにしましょう。

 

ですが、3.0mmまでいくと弾き辛さがきついので2.8mmあたりが適正でしょう。

2.8mmでも物足りない場合は6弦は2.8mmで他の弦を上げるのも有りです。

弦高高めのプロアーティスト

良い意味で男臭い歌をアコギ1本でかき鳴らして歌う、竹原ピストルさんです。

ご本人のライブを聴く限り、弦高は普通くらいかな?とも思います。

 

…がプレイスタイル的には弦高、高めがマッチします。

他にも高橋優さんのプレイスタイルにも高めが合いますね。

 

感情に合わせて荒くギターを弾いた時にビビらずにアタック感が出ると説得力が違います。

参考記事

高橋優の使用ギター、使用機材と弾き語りの難易度・ポイントを解説

弦高を標準にする

  • 万能でどのジャンルにも合う
  • ギターを変えた時に違和感ない
  • 基準は6弦12F 2.4~2.5mm程度

最後は標準的な弦高について。

ストロークにしろ、アルペジオにしろ万能なため、標準が最も使い勝手が良いです。

 

また、他のギターと併用する場合にも違和感ないのもポイント。

特に弦高を極端に下げていると、弦高が標準以上のギターを弾くとミストーンが出て苦戦します(経験談)。

 

自身のプレイスタイルから目的が明確…という場合以外は弦高は標準にしておくのが間違いない選択です。

標準の弦高調整をおすすめするプレイスタイル

普通の弾き語りをする方、全般的に標準的な弦高がおすすめです。

 

逆に言えば、弦高を標準の域から外す場合はそれなりに目的意識を持つべき。

 

弾きやすいという理由で弦高を下げるのもありですが、まずは弦高は標準のままで弦を細くした方が良いでしょう。

参考記事

ギターの弦の太さによる違いとは?プロ 77名の使用率を調べて解説

弦高標準のプロアーティスト

ギター弾き語りアーティストの代表格になりつつある、秦基博さんです。

デビュー初期から、ずっと愛用されている「Gibson J-45(1966年製)」の弦高は6弦12F 2.5mm。

 

ご本人のコメントでは弦高低めに設定している…となっています。

標準的な弦高ですが、使用されているJ-45がナローネックタイプなので相対的に低め…ということかもしれませんね。

 

秦さんのJ-45はストロークもアルペジオも非常にバランスよく、どの曲にも適応しています。

このバランスの良さが標準的な弦高の強みです。

 

使用している弦はJohn Pearse 80/20 MEDIUM

ナローネックタイプのパワー不足を補うために太めのMEDIUMを貼っているそうです。

 

こうした、弦・弦高・ネックなど様々なパーツとの相性を試して確認するのは重要ですね。

参考記事

秦基博の使用ギター、使用機材と弾き語りの難易度・ポイントを解説

アコギの弦高 まとめ

  • 弦高が高いと鳴りは良いが弾きにくい
  • 弦高が低いと鳴りは悪いが弾きやすい
  • 弾き語りすとは2.2~2.8mmの範囲にしとくのが良い

ぎたすけ

音を選ぶか弾きやすさを選ぶかって感じ?

たけしゃん

いや、結局はプレイスタイルだよ。鳴りの違いもプレイ内容で影響度合いが全然違うしね

アコギの弦高調整についてでした!

弦高って音の鳴りと弾きやすさのバランスと考えることが多いんですけど、意外とそうでもないんです。

 

例えば、大石昌良さんは弦高下げてチューニングも下げてペラい音になってますが、テクニカルプレイと相まって逆に味になってるわけです。

なので、どういったプレイをして、どんな音が欲しいか?という観点が大事。

 

また、プロアーティストだと複数本のギターを所有して調整を変えて対応していることも多いです。

 

…がアマチュアだと、そこまで予算がないはず。

1本で対応するなら、やはり弦高は標準にしておくのが無難です。

 

そして、ギターが弾き辛い…と悩んでる方は弦高が原因でないことも多いです。

弦高調整に走る前に一度、ギター工房に持って行って診断してもらったほうが良いでしょう。