中途の採用面接もする僕が「新卒は3年以上続けるべき」の真実を答える

こんばんは!たけしゃん(@_tkshan)です。

今日は仕事の話。
新卒で入社して、すぐに会社を辞める人が後を絶ちません。

そして、僕も研究のために他のブロガーさんの記事をいっぱい読みますが、ブロガーは積極的に転職をすすめる人が凄く多い。

まあ、脱サラしてプロブロガーで成功している人は成功したんだから、そら勧めます。
そして脱サラしてプロブロガー目指している人だって、そら自分のやっていることにして不安を解消するためにも勧めます。

そして、ブロガーの商売的にも転職を勧める。そらそうだ。何も悪いことではない。
その情報をどう活用するかは読んだ読者自身であり、Webの情報を取り込むかどうかなんて結局のところ、自己責任なのだ。

でも、本当のところどうなんだろう。
新卒といっぱい触れてきた。そして、中途の採用面接をやったり、実際に採用判定時に判子押してる立場である僕の視点から新卒の転職について語ります。

1. 新卒の実情

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まずは新卒の実情から。
不景気と言われている世間。といっても東京オリンピックの影響で都心では有効求人倍率は上がる一方。新卒をめぐる環境はどうなっているのか。

1-1. 新卒者の就職率

2016年春に卒業した学生の就職率データ

高等専門学校  100%
大学      97.3%

-厚生労働省HPより-

すごっ!
専門学校100%って。去年も100%だったらしい。

そして、大卒の就職率も97.3%
1997年以降で最高値。昨年も96.7%だから、相変わらず新卒という名の特権は有効であることがわかる。

といっても上記の数字は若干マジックがある。
HPに記載があったが、調査対象は就職希望者のみに絞っていること。

「フリーランスになりたい」、「大学院にいきたい」、「家事手伝いになる」など就職希望ではない人間は除外されている。
その中には就職活動に敗れた層が随分いそうだが…。

特に日本には就職留年(※)なんてアホらしい戦略があるくらいだ。

【補足】就職留年…就職活動が難航した場合にわざと大学留年して翌年新卒として再度就職活動すること。

 この数字は参考程度で実際はもっと低いと推測できる。

1-2. 新卒の離職率

続いて、新卒の離職率。
こちらも厚生労働省の調査結果より。

大学卒の3年以内の離職率

1年以内に退職…12.2%
2年以内に退職…22.8%
3年以内に退職…32.3%

-厚生労働省HPより-

「3年以内に退職」には1年以内・2年以内の人が含まれる。
そこも踏まえて、実際に就業年数別の離職率を考えると下記の通りだ。

  • 1年目に退職…12.2%
  • 2年目に退職…10.6%(累計22.8%)
  • 3年目に退職…   9.5%(累計32.3%)

4年目以降で退職する人のパーセンテージが欲しいね。
世間一般の風潮で考えると3年勤務したら転職活動って謎の流れがあるから、4年目の退職率が12%程度で5年目以降の退職率は一気に5%未満まで下がりそう。

まあ、でも3年以内に3割やめるってのは別に10年前と変わっていない。
そう、別に変わっていないんだよね。

2. 入社して3年続けることの意味とは

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「入社して3年続けることが大事」「石の上にも3年」

よく聞く言葉だし、定説化してしまっているところさえある。
しかし、本当のところはどうなのか。

2-1. スキル的観点ではマッチしない

3年続ければスキルが身につくか?
というと、そんなことはない。本人の意識レベルに依存する部分が強い。

それこそ、自分がやりたいことや行きたい業界が決まっているのであれば、その仕事に転職したほうが有効。
現場で経験するに勝る訓練はない。

何でもいいからスキルをつけたいのであれば、今の職場で「とりあえず、やってみる」スタイルでがむしゃらに頑張るのも効果的ではある。

ただ、会社にいるだけで言われたことをやっているだけでははスキルなんてつかない。
そして、この姿勢でいる限りは転職したってスキルなんてつかない。

変えるべきは会社じゃなくて、あなたのマインドである。

2-2. 仕事に慣れる

3年もいれば、大半の人が働くことになれるし、会社の社風にも慣れる。
初年度辞めたいと常時思っていた人が、辞めたいと思うことが月に1回になったりはする可能性がある。

3年もやっていると、会社に行くことが生活習慣として当たり前になってくるので初年度よりも楽にはなる。
人間の順応力には、ただただ驚くばかりだ。

そして、3年も経つと後輩もできて裁量も少しは与えられてくる。
自分に意思決定できる事柄も出てくるので仕事に対するやりがいも出てくるし、やり辛さも当初より解消されていることは多いだろう。

2-3. 転職に有利…?

これが有利と思いきや、結構難しい。

正直なところ、「入社して3年続けることが大事」なんてのは前述の通りスキル面で考えればナンセンス。
そして転職は本来であれば、本人の経験や身に着けたスキルが大事だから、年数というよりは意識や取り組みが大事。3年なんて数字には全く意味はない。

しかし、ここで考えてほしいのが採用する会社の事情だ。

採用する会社側もコストがかかっている。
採用担当者が一番懸念することは採用した人間の早期離職。会社が最もコスト損するパターンである。

採用活動費に加え、本人に対する入社後の教育費もある程度かけてしまった上で大した労働力にもならずに消えていくわけだから、誰も採用できなかった時よりも会社に与える損害が大きい。一番あってはならないパターン。

なので、最悪のパターンを避けるためにも採用担当者は前就業先の継続年数を気にするし、退職理由も気にするわけだ。
継続年数と退職理由が少しの経験や面接評価差をひっくり返すくらいの影響力があるのはどこの会社も一緒。

…とここまではわかりやすくていいけど、ここからややこしい第二新卒なるわけのわからん枠の話だ。

「売り手市場で新卒の獲得が難しい」
3年以内に退職する新卒が多くて若手が不足している」

こういった会社側の事情を打開するための策として「社会人マナーの基礎はわかっているだろうし、一度転職しているから転職しづらいだろう」といった観点で若い人材を確保できて好評らしいが…。

こんな、第二新卒なる枠を設けるから、ますます新卒者が早期で気軽にやめるんだろうが…。
正に本末転倒な施策。

だから、最近は3年続けたからって転職に有利とは限らない。
むしろ、第二新卒枠に飛び込んだほうが有利になることは多そうだ。

しかし、第二新卒枠に飛び込んで今の職場より状況が悪化したときは、高確率で歳の割に転職回数だけやたら多いという印象最悪の人が出来上がりだ。
その後の転職活動は相当厳しいことは覚悟したほうがよい。慎重に考えるべきだろう。

3. 今の会社を3年以上続けるべきか

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いよいよ、今日のお題の核心に入る。
3年以上続けるべきか否か。

まず、結論から言うと「人による」である。
何故辞めたいのか。辞める目的を明確化すれば見えてくる。

ちなみに主だった新卒の早期退職理由は下記の通り。

新卒3年以内に退職してしまう若い社員の退職理由

・キャリア成長が望めない(25.5%)
・残業・拘束時間の長さ(24.4%)
・仕事内容とのミスマッチ(19.8%)

-働きがい研究所より-

この三つの理由について、3年以上続けるべきか否かを解説していく。

3-1. キャリア成長が望めない

意外と最も多かったのが「キャリア成長が望めない」。
これを言う人は確かにめちゃくちゃ多い。

ただ、これ言っている人の半分以上は建前な気がするが(笑)
本当の理由を言うと批判されるような内容だから、それらしい理由考えた。大半の人間はこれではないか…。

でも一応、本当に「キャリア成長が望めない」と思っている人向けに解説をする。

まず「キャリア成長が望めない」と理由を挙げる若手は自分の経験則で大きく2パターンに分けられる。

  1. 他者より明らかに能力があって、やりたいこともある程度明確
  2. 何でもかんでも他責にしがち。やりたいことも将来のビジョンもあやふや

①の人間は転職をキャリアアップの場と考えているから、ちゃんと転職市場に置いてどうすれば自分の価値が上がるかも考えることができている層が多い。

例えば、「この資格取ってから転職する」「この業務経験○年になってから転職する」ってな感じ。こういうやつは転職しても失敗しないから、自分のビジョンで転職すればいい。結果、キャリアップするための土壌を作るために3年以上続けてから転職することも多いだろうな。

②は転職して益々状況が悪化するタイプ。そして、大半が②。
このタイプは会社より自分のマインド変えなきゃいけない層。そして、この層は転職したところで、どうせ変わらんから考え直して今の会社を3年続けてみたほうが良い。

3-2. 残業・拘束時間の長さ

これは常識的なレベルかどうかを考えて、逸脱しているレベルなら迷うことはない。即転職したほうがよい。

例えば、毎月過労死ライン超えている人。こんなんは本当に迷う必要がない。
転職活動時の事を考えて、勤続年数稼いでいたら、その前に倒れて休職する可能性だってある。転職活動時の事を考えている場合ではない。

逆に月20~30時間程度の場合は他に大した不満点もないなら、続けるべき。
何故なら、正社員なら大抵の会社はそのくらいは残業があるからだ。転職したところで拘束時間が改善される可能性は薄い。

3-3. 仕事内容とのミスマッチ

うーん、これもどうかと思うんだよね。退職する理由として建前なんじゃねーの?って思っちゃうけど…。
一つ言えることは自分がやりたい仕事ばかり、くるわけじゃないのはどこの会社も一緒。

例え、転職して自分の希望する職種になれたとしても数年後に人事異動でミスマッチの職種に当て込まれちゃうなんてのはサラリーマンあるあるに出てきそうなくらい、よくある話。

その会社で与えられた仕事をしっかりこなしつつ、異動願い出すほうがいい。
自分が、その仕事を上手くできない理由を向き不向きにしちゃだめだよ。

向き不向きを考えるのはずっと後でいい

2016.07.24

そこで向き不向きを理由に異動願いだしたところで、異動先もそんなウダウダ言い訳するやつを受け入れたくないから異動が成立しない。
向いていないと感じても、改善策を自分で考え、ちゃんと与えられた仕事をこなして異動願いを出すのが大事。

この理由の人も転職するよりは3年以上続けてみたほうが良い結果になる可能性は高い。

4. まとめ

  • 3年続けることは当人の成長という意味合いでは別に意味はない
  • 3年続けることで転職は有利になる。でも第二新卒枠の登場で大差はなくなった
  • 3年続けるべきか退職理由によって異なる

やっぱり、目的の明確化が大事と感じる。
キャリアアップが目的なのか、その職場から逃げ出したいのか。

前者なら目的達成のために有益な方法を検討して実行すればいいだけ。
後者なら、後先考えずに辞めればいい。

大抵が両立したいから、わけわからなくなるんだよな。
逃げ出したいし、キャリアアップしたい。

そんな都合よくはいかないよ。
とにかく今すぐ逃げ出したいという気持ちが強いなら、待遇下がるのは諦めて早期退職するしかない。

キャリアアップを優先したいなら、転職市場で自分が良く見えるような環境を整えるまで我慢すべき。

ブラック企業的なとこの疑いがあったら、とっとと転職したほうが良い。
ただ、ここで大事なのは会社の問題でブラックなのと、特定の人が原因でブラックなのかは区別したほうが良いということ。

後者はギブアップする際に退職でなく異動で解決することも多い。
ホワイト企業で特定の部署だけがブラック化することは少なくない。これは会社じゃなくて人の問題。

転職って気軽にやっちゃうと後で辛くなったりするけど、そう思って病んじゃったら元も子もない。
相談できる人がいるなら、色んなタイプの人の意見を聴くとよい。

ABOUTこの記事をかいた人

たけしゃん

アコースティックギターによる弾き語りを中心に音楽を愛するアラサーのサラリーマン。20代はギターを片手にシンガーソングライターとして東京都内で音楽活動に精励。
30代になって音楽と仕事(サラリーマン)の両立を模索中。