EQ(イコライザー)のススメ

こんばんは!たけしゃん(@_tkshan)です。

本日はEQについてです。
EQっていうと、何となくmixの領域だから関係ないって思っている方が多いと感じます。

実際、一番細かく作業するのはmix時とマスタリング時かと思います。
しかし、ライブの時なども活躍するものです。

特に自分である程度、知識があると音響さんと話すときにどうしたいかを伝えやすくなります。
それ以外でも自分で音を調整できるようになるので勉強しておいて損はないでしょう。

今回は基本的なところについて触れていきます。

1. EQ(イコライザー)とは

まずはEQの説明から。

音響機器のイコライザー (Equalizer) とは、音声信号の周波数特性を変更する音響機器である。イコライザーを使って、音声信号の特定の周波数帯域 (倍音成分や高調波成分あるいはノイズ成分)を強調したり、逆に減少させる事ができ、全体的な音質の補正(平均化)や改善(音像の明確化など)、あるいは積極的な音作りに使用される。

-Wiki pedia-

特定の周波数を強調したり、減少させたりすることで曲を聴き易くすることがEQのメインの役割ですね。

1-1. EQってどんなの?

ハードウェアとソフトウェアがありますが、よく見るタイプをそれぞれ紹介します。

■ハードウェア

ミキサーEQ

これはミキサーに組み込まれているタイプですね。
ライブハウスだと大抵はこんな感じのEQをPAさんが調整しています。

写真は僕が使っているMACKIEの1402VLZ4というミキサーです。
Hi、MID、LOWの3種類で調整できるようになっています。

■ソフトウェア

eq

続いてはソフトウェア。DTMなどPC内で動作するEQですね。
画面は定番EQの「WAVES Q10」

このタイプのEQはものすごく細かく、ピンポイントに特定周波数を持ち上げたり、カットできたりできます。

1-2. EQのタイプ

EQにもタイプが2つあります。簡単にですが、それぞれ説明します。

パラメトリックイコライザー

通称パライコ。調整可能な周波数帯域(バンドと呼びます)を予め、3~4点程度に絞って調整するタイプのことです。

実際に用いるのは大半がパラメトリックタイプです。
アコギのピックアップ内臓や外付けプリアンプについているEQもパラメトリックタイプです。

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ちょっと見えずらいですが、このピックアップ内臓型のEQも4バンドに別れています。
大抵は「低域、中域、高域」という3バンドタイプか「低域、中域、中高域、高域」の4バンドタイプですね。

外付けプリアンプの大定番のパラアコも4バンドです。

アコギ用 プリアンプの必要性と選び方について

2016.03.19

DTMで使うEQも大半がパラメトリックですが、DTMのはバンド数が多いものもありますね。
前項で紹介したWAVES Q10はパラメトリックタイプですが10バンドもあります。

■グラフィックイコライザー

通称グライコ。こちらはハードウェアタイプだとパライコで3分割された、どれかの帯域を更に細分化して調整するタイプです。
ハードウェアタイプだとこんな感じ。

エレキギターやベースはエフェクター的な感じで小さいグライコタイプのEQを足元に置いて使いますけど、弾き語りで使うことはあんまりないですね。

レコーディングスタジオにいってもパライコばっかりな印象です。
もちろん、ソフトウェアタイプにもグライコは存在します。でも楽器陣以外は使うこと少ないイメージですね。

2. EQの使い方(基本編)

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ライブ時の音質調整にも活用されますが、歌ってみたなどやる場合にも活用します。
弾き語りすとのみなさんも知っておくべきでしょう。

2-1. 基本的にはカットする

よく言われることです。たまにエレアコを使用している人でEQを全帯域フルテンにしている人を見かけます。

全帯域持ち上げれば、音量は大きくなります。音量が大きくなると上手くなった気がするんですよね。
でも、聴いている人からすると音が耳に刺さりまくりで、相当聞き苦しいです。

基本的な考えとしては全帯域を平坦にするという使い方が望ましいです。
出すぎている帯域をカット。引っ込んでいる帯域をブースト。その上で音量が欲しい時は音量ボリュームを上げる。

各帯域が平坦であれば音量が上がっても聞き苦しくなりません。

高音が出ていると音量を上げると、耳に刺さる音になってしまいます。
また、低音が出ていると音量を上げると低音が会場内をグルグル回ってボワーンとした音になります。

では平坦にするのに、なぜ基本はカットなのか?ということについてです。

これは人間の特性というか、何故か他の帯域より凹んでいるところばかりに耳がいってしまうんです。

例えば高音が出てしまっている状況があったとします。高音をカットすればいい話なんですが、何故か「低音域と中音域が凹んでるぞ!」となってしまうんです。結果、どんどん全帯域大きくなっていってしまうわけです。

なので、基本はカットを意識することが大事です。

2-2. 極端な設定にしてみる

最初にやってみることとしてオススメなのが、極端な設定にしてみることです。

例えば、パライコで各帯域を一つずつフルテン設定、0設定で聴き比べてみるとかね。
最初はEQをちょっと弄ったくらいじゃ、効果なんてよくわかりません。なので極端な設定をすることで、どんな変化をするのかを理解することが大事です。そうすると音作りのイメージがつきやすくなります。

フルテンと0を試して、そこから少しずつ調整して、ちょうどよいところを探してみること。これが第一歩ですね。

2-3. プリセットを使ってみよう

こちらはソフトウェアの話。
ソフトウェアは良く使われる音色をプリセット化してあるので、試してみることをオススメします。プリセットから設定を弄ってみることも大事です。

ちなみにプリセットを試してみると、「こんなことまでできるのか」と驚くこともあると思います。
例えば、ラジオボイスとかですね。

よく音源を聴くと部分的にAMラジオや電話のような音になることがありますが、あれもEQでできちゃうんですね。
プリセットに大抵入っていると思いますので、試してみましょう。ついでに各帯域の設定も確認しておくとよいでしょう。

3. EQを使う時の注意

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続いてEQを使う時の注意です。DTMでは失敗を繰り返すことも大事なので注意は特にないので、主にライブ関連ですね。

3-1. 音響担当へ事前に相談する

ライブハウスで弾き語りをする際に自分のEQで調整するかどうか。

これについては事前に音響さんと相談するべきでしょう。
ライブハウスは中音(ステージ上で聴こえる音)と外音(客席に聴こえる音)という概念があります。

音響側では演者のモニター用のスピーカーと客席に出す用のスピーカー、それぞれを分けてミキサーで管理しています。
例えば、演者の方が「低音をカットしてほしい」といえば、モニター用のスピーカーの低音をカットします。客席の音は別です。

しかし、あなたが手元もしくは足元にあるEQで設定を変えると中音、外音の両方に影響します。
中音が良くても、外音のバランスが崩れてしまうかもしれません。事前にどうしたいのかは音響さんと相談することをオススメします。

3-2. 基本は音響側で調整してもらう

3-1に関連するところですが、演者側では中音と外音を分けて管理はできません。
手元&足元のEQを変更すると両方の音が変わってしまいます。

なので、音響担当がいるのであれば調整はそちらに任せたほうが賢明です。
どうしてほしいかを音響担当に伝えましょう。

音響担当がいない環境であれば自分で調整するしかありません。ここでも基本的にはブーストするのではなく、不要部分をカットするという考えを心がけましょう。

4. まとめ

今日はEQの基本編でした。
EQはカットが基本だよというお話でしたね。

カットが基本という概念を理解できない人は一度、全部フルテンにして録音してみることをオススメします。
演奏時は「俺、すげー!」と気持ちよく演奏できますが、録音を聴くと聴き難いことこの上ないです。その体験をしてみることも重要だったりします。

みなさんが何気なく使っているiPhoneやWalkman等にもEQ機能はついています。
まずはここから練習がてら、色々設定を変えてみるのもよいですね。

iPhoneであれば【設定】→【ミュージック】→【イコライザ】で設定を変えられます。
ただし、iPhoneからではどう変化したのかわかりませんので、合わせてiTunes画面も見てみましょう。

iTunes画面では【表示】→【イコライザを表示】で下記の画面が出てきます。

iTunes

グライコですね。この画面で見ると、プリセットによってどう変わるのかがわかりますのでセットで参考にするとよいでしょう。

また、より色んなセット例を学ぶためにもEQの専門書を1冊買っておくことをオススメします。
オススメとして下記の本を紹介します。レビュー記事も書いてますので参考にしてください。

スグに使えるEQレシピ ~書籍レビュー~

2016.04.12

EQなど音質調整機器はまず、効果がどのように出るのかを把握しなければ進めません。
実験をしてみる感じで、とにかく色々弄って見ましょう。そういった意味ではDTMのソフトウェアだけではなくハードウェアも持っていたほうが直感的に弄りやすいので、勉強にはなるかもしれません。

 

 

ABOUTこの記事をかいた人

たけしゃん

アコースティックギターによる弾き語りを中心に音楽を愛するアラサーのサラリーマン。20代はギターを片手にシンガーソングライターとして東京都内で音楽活動に精励。
30代になって音楽と仕事(サラリーマン)の両立を模索中。