アコギ用ピックアップの選び方。5つの種類の特徴とプロ使用率を解説

ぎたすけ

ピックアップってアコギの音をアンプにおくるやつだよな?

たけしゃん

そうだよ。ピックアップにも種類が色々あって、特徴も違うんだ

本日はアコースティックギター用のピックアップを種類別に解説していきます。

ピックアップとはギターの音(振動)を電気信号に変換してアンプに送るための機材。

 

ピックアップと一口に言っても「ピエゾ」「マグネット」…など色んな種類があります。

その種類によって音質も変わりますし、使用に適した環境も変わります。

ピックアップについての知識をつけて自身の活動に合ったタイプの製品を選ぶことが重要です。

 

本記事ではピックアップを5つの種類に分けて特徴を解説。

定番製品やプロの使用率に関しても解説していきます。

ピックアップ

まずはピックアップについて。

ピックアップとはギターの音(振動)を電気信号に変換してアンプに送るための機材。

ピックアップが搭載されたアコースティックギターをエレアコと呼ぶ。

 

ライブの際などギターの音を会場中に聴こえるようにするために必要な機材。

マイクを立ててギターの音を拾うこともありますが、ピックアップをつけたが方が色々と便利。

【参考記事】アコースティックギター用のピックアップとは -ギターアイテム解説シリーズ-

ピックアップの種類

  1. ピエゾ
  2. マグネット
  3. コンタクト
  4. コンデンサーマイク
  5. デュアル

ぎたすけ

5種類もあんのか。どれがいいのかわかんないや

たけしゃん

そうだよね。まずは、それぞれの特性をまとめて表にしてみよう
 音質出力対ハウリング
ピエゾ
マグネット
コンタクト×
コンデンサーマイク×
デュアル

ドン!

うーん、一長一短ありますね。

使用者が多いのは品揃えが多く、各メーカーのエレアコに標準搭載されているピエゾ。

万能なのは複数を組み合わせて弱点を補完し合うデュアル。

 

それぞれのタイプを掘り下げて解説していきます。

各種、代表的な製品も1品ずつご紹介します。

ピエゾ

 音質出力対ハウリング
ピエゾ

圧電素子(ピエゾ素子)を利用して弦の振動を電気信号に変えるため、ピエゾと呼ばれている。

アコースティックギターのブリッジ・サドル裏(ホール下の黒い部分)に取付けするタイプが一般的。

ブリッジの中に付けるので、インブリッジピエゾと呼ばれます。

バンドに埋もれない出力でハウリングにも強い。

どのステージでもトラブルなく使える万能なピックアップ。

万能なこともあり、各メーカーのエレアコもピエゾPUが標準搭載されていることが多いです。

 

音質は少し独特。ピエゾくさい…という表現があるくらい。

高音が少しギラギラしちゃう感じです。

参考動画

この動画ではMartin D-28にフィッシュマンのピエゾPUを搭載したギターで弾き語りをされています。

ピエゾ感出てますけど、自然な感じもする。

 

当時(2007年~2009年)の秦基博さんはGibson J-45にマグネットPUという組み合わせがメインでした。

…がバンドのライブが増えてピエゾPUのギターが必要になったそうで、動画のMartinが登場するように。

バンドライブだと、ハウリングに強く出力も安定するピエゾは強いんですよね。

Gibsonヴィンテージギターは注意

Gibsonヴィンテージギターは特有のジャキジャキ感を演出するアジャスタブルサドルというものがついています。

こいつがインブリッジにピエゾを取付けできない仕様になっています。

よって、Gibsonヴィンテージギターにピエゾを付ける時はサドルを交換しないといけません。

【参考記事】GibsonビンテージギターはピエゾPU装着不可。最適な選択肢は何か?

ナローとワイド

FishmanではピエゾPUにナローとワイドの2種類があります。

これはサドル幅によってカスタマイズされた製品です。

ナロー(2.3mm)、ワイド(3.2mm)と異なるサドル幅で別々に製造されています。

購入前にどちらのサイズが合うかは確認しましょう。

【参考記事】アコギ用ピックアップにある「ナロー」と「ワイド」の違いとは何か?

定番製品

Fishmanの主力モデル「Matrix Infinity」をご紹介します。

インブリッジタイプのピエゾPU。

裏は取れてないですが、参考動画の秦基博さんが弾いているギターに搭載されているPUも「Matrix Infinity」と思われます。

 

プロでピエゾPU使っている方はFishmanを使用されている方が多いです。

ピエゾ臭さは出るものの、中音域が強めでバランスよくまとまった音質で耳障りが良い音です。

マグネット

 音質出力対ハウリング
マグネット

マグネットPUは磁石が弦の振動を電気信号に変えるタイプのピックアップ。

ホールの間に橋を造るように設置します。

ハウリングに強く、出力も安定しておりピエゾ並みに万能。

 

欠点としてはピエゾより更にエレキギターの音に近くなるところ。

…といっても、最近の製品は自然な音に近づいてきています。

参考動画

秦基博さんに再登場いただきました。

今度は愛機のGibson J-45にマグネットPU「L.R.Baggs M-1」という組み合わせ。

MEMO
厳密に言うと上記動画のJ-45にはFishmanのインブリッジタイプのピエゾPUも内臓しており、M1の音とミックスしているそうです。

確かにエレキギターっぽい鳴り方してます。

といっても、不自然な感じはなく悪くはないです。

マグネットは改造不要で取付可

マグネットPUの大きなメリットはギター本体に穴を空けなくても取付可能なところ。

ホールに橋を作るように設置したマグネットPUから直接ケーブルを繋げばOK。

 

…といってもライブでガンガン使うならエンドピンに穴を空けてギターシールドを接続できるようにしたほうが良いです。

マグネットPUからケーブルを出すとケーブルをテープで固定したりと面倒。見栄えもイマイチ。

 

ただ、ピックアップ購入前に設置して音を確認できるのは良い点です。

実際に僕も店頭でギターに設置して試させてもらいました。

事前に試せるピックアップはマグネットだけ。

定番製品

定番製品としてL.R.Baggs M80をご紹介します。

最も有名なマグネットPU「L.R.Baggs M-1」の後継機種。

プロの使用者も多い、王道マグネットPUです。

コンタクト

 音質出力対ハウリング
コンタクト×

コンタクトはギター本体内に貼り付けできるピックアップを取り付けるタイプ。

見た目はヒップエレキバンみたいなやつ(山崎まさよしさん談)。

 

音質はマイクで録った音に近くナチュラルで良い響き。

ギターを叩いて打楽器のようにする場合に打音が拾いやすいのも強み。

 

ただし、磁石を貼る位置で音質が変わったりハウリングに弱くなったりする。

ハウリングを気にして出力も上げにくいため、他のピックアップとのデュアル型が多い。

 

また、コンタクト大半がパッシブタイプです。

別で外付けのプリアンプを用意しましょう。

コンタクトを上手く活用するためにはプリアンプでの音作りが重要です。

参考動画

山崎まさよしさんです。

ライブでメイン使用されているGibson サザンジャンボにはコンタクトPUが2つ取付されています。

 

聴診器を当てて、一番鳴るところに付けたそうで絶妙な位置についているとインタビューで答えていました。

確かにすばらしい音…。

ですが、素人がやると失敗するのでやめておきましょう。

定番製品

コンタクトタイプの定番製品というと難しい…。

ここではSHADOW  SH712をご紹介します。

SH710~SH713とあり、710と711が1つ、712が2つ、713が3つのコンタクトPUがついています。

 

1つだと足りない。でも、3つあると逆に3点の拾うポイント調節が大変。

ということで2つのSH712をお勧めします。

コンデンサーマイク

 音質出力対ハウリング
コンデンサーマイク×

言葉の通りでギターの内部に小型のコンデンサーマイクを取り付けするタイプ。

マイクで音を拾うのでアコースティックギター本来の自然な鳴りになります。

どのピックアップもマイクの音質には勝てない。

 

欠点はハウリングに弱いこと。

フルバンドのライブでは他の楽器の音を拾ってハウリングするので音量を確保できません。

音量を確保するために他のピックアップとのデュアルタイプになっているものが主流です。

参考動画

コンデンサーマイク型PUである「L.R.Baggs Lyric」を搭載したギターでの演奏動画。

内臓マイクですが、マイクを立ててギターの音を拾った時と同じ音がしてますね。

 

音質は間違いなくマイクが最強ですね。

文句ない音、すばらしい。

定番製品

先ほどの参考動画で使われていたL.R.BaggsのLyricをご紹介。

これまで、コンデンサーマイク型ピックアップのベストセラーって存在しなかったんですよね。

今ではコンデンサーマイク型の星となりつつあるLyric。

 

デュアルのベストセラー品、L.R.BaggsのAnthemで使用されているTrue-Micを使用。

ライブでのハウリングを抑制する対策も施されています。

Anthemと異なり、Gibsonヴィンテージでもサドル交換無しで取り付け可能。

バンド使用がメインの方はAnthemが安全ですが、弾き語りメインの人にはベストチョイスになりえる選択肢です。

デュアル

 音質出力対ハウリング
デュアル

これまで、ご紹介したピックアップを組み合わせたタイプのピックアップ。

「ピエゾ + コンデンサーマイク」の組み合わせが主流。

 

それぞれの音量比率を変えられるようになっています。

これは僕のTaylorのピックアップですが、一番下のBLENDというところでピエゾとマイクの比率を変えられます。

僕の場合は弾き語りではマイクだけバンドではピエゾ8:マイク2くらいで演奏してます。

 

編成や状況によってピックアップを使い分けて最適な選択肢を取れるのがデュアルの強み。

参考動画

再び、秦基博さんに登場いただきました。

この動画ではGibson J-45にL.R.Baggs Anthemを搭載したギターで弾き語りをされています。

 

デビュー当初はL.R.Baggs M-1やFishmanピエゾを使っていた秦基博さん。

Anthemが発売されてからは、Gibsonギターはほぼ全部Anthemで統一されています。

 

最初の「虹が消えた日(ピエゾ)」と聴き比べるとエアー感が足されて、自然な鳴りになっています。

ちなみにGibsonヴィンテージはサドル交換しないとAnthemも装着できません。

秦さんはサドルを通常のものに交換しています。

弾き語りすとに最適

デュアルは弾き語りすとに最適なピックアップです。

弾き語りすとはギター弾き語り、バンドライブの両方をこなしている方がほとんど。

 

弾き語りステージだとマイクのエアー感が欲しい。

バンドライブだとハウリングに耐えられるようにピエゾサウンドが欲しい。

 

ライブ形態によってギターを変えるのも一考ですが、アマチュアだと予算的に難しいお話。

デュアルなら弾き語りも、バンドも1本で両対応可能です。

僕もデュアル使ってますけど、今のところデュアル一択って感じですね。

定番製品

参考動画でも登場した、L.R.Baggs Anthemをご紹介します。

ピエゾPUのL.R.Baggs ElementとTrue-mic(コンデンサーマイク)のデュアル構成です。

ボリュームコントロールやピエゾ・マイクのブレンドはホール横に付くコントローラーで行います。

このコントローラーのおかげでプロで使っている人がいると、すぐわかります。

プロミュージシャンでも利用者が多く、安心の高品質ピックアップです。

プロの使用率

  • ピエゾ 10名(38.5%)
  • マグネット 8名(30.8%)
  • コンタクト 1名(3.8%)
  • コンデンサーマイク 0名(0%)
  • デュアル 7名(26.9%)

シンガーソングライターでピックアップの種類が分かっている人だけ絞った26名のデータ。

やはりピエゾが多い。

ですが、思った以上に接戦ですね。

【参考記事】プロミュージシャン50人の使用ギターを調べて分析してみた

それでは各項目についてコメントしていきます。

ピエゾ

FISHMANとL.R.Baggsの使用者が7:3くらいの比率ですね。

その他のメーカーの方はいませんでした。

面白かったのは大半が女性アーティストだったこと。

男性はマグネット・デュアルが多いです。

マグネット

半数の4名がL.R.BaggsのM-1。

中にはエンドピンの穴だけ開けて、ステージによってマグネットPUを付け変えるという猛者もいました。

コンタクト

山崎まさよしさんだけでした。

やはり、シンガーソングライターで使っている人はあまりいない。

コンデンサーマイク

0名ですが、サブ機では斉藤和義さんとback numberのボーカル・清水依与吏さんのお2人がLyricを使っています。

Lyricも発売してから日が浅いので、これからもっと浸透してきそうですね。

また、内臓ではないですが竹原ピストルさんはマイクを立ててギターの音を拾っています。

デュアル

7名中4名がL.R.BaggsのAnthem。

あとはFISHMAN、M-Factory、特注(カスタマイズ品)の3種類。

まとめ

  • ピックアップに大きく5種類のタイプが存在する
  • 様々な編成で万能に使えるのはピエゾ
  • 弾き語りすとにはデュアルがおすすめ

ぎたすけ

ピエゾで良い気がするけど、デュアルが良いのか

たけしゃん

弾き語りだとピエゾよりマイクのほうが絶対良いんだよ。使ってみるとわかるよ

ピックアップの種類解説でした!

僕は何と言ってもデュアル推し。

弾き語りの時はギターの音をマイクで拾いたいのです。

ピエゾと比べて音質が全然違います。

 

研究し始めると奥が深いピックアップ。

プリアンプも研修し始めると更に奥が深くなる。

ライブでオーディエンスに良い音を届けるためにあなたもピックアップの世界を研究してみませんか?

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